ダブルハーベスト の商品レビュー
AIを用いて、二毛作ビジネスを行うことの重要性を記載した本 印象に残った点 ・AIはコモディティ化していて誰でも使える領域にある、だからこそどう使うか、真似されずに使うかが大事 ・生データをうまく扱う、とりあえず目的なく取得するだけでもいい、まずははじめる
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2024年2月28日読了。『アフターデジタル』にて問題提起したOMOの考え方を、単発でなく継続・稼ぎ続ける仕組みを作るにはどうすればよいか?を解く本。Amazonの「はずみ車」がいかにシンプルでよくできた図だったのか、ということに尽きる。現場でフィードバック・改善のループを高速で...
2024年2月28日読了。『アフターデジタル』にて問題提起したOMOの考え方を、単発でなく継続・稼ぎ続ける仕組みを作るにはどうすればよいか?を解く本。Amazonの「はずみ車」がいかにシンプルでよくできた図だったのか、ということに尽きる。現場でフィードバック・改善のループを高速で回しつつ、取得するデータの種類・規模とビジネスエリアを拡張していく、この2つから「ハーベスト」を得て投資し続けることが持続的な成長につながる、と。GAFAらがやっているのはまさにそれだと思うが、これに日本企業が「そうか!じゃあDX推進室を設けて今からやっていこう!」と応じてダブルハーベストが動き出すのか、というと全くそういう未来が見えない…。仕組みだけでなく「その仕組みを作るにはどういう順番で何を進めればいいのか」が日本企業が一番知りたい点なのではないかな。
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人間とAIは共存できる、という点を力説した書。 少なくともAIが成熟するまでは、人間は役割を果たす事ができる。そして当然ながらその成果物を享受するのも人間だから、AIはそのループの中間軸として機能する。 人間とAIのコラボレーション、と本書は表現する。これを「ヒューマンインザ...
人間とAIは共存できる、という点を力説した書。 少なくともAIが成熟するまでは、人間は役割を果たす事ができる。そして当然ながらその成果物を享受するのも人間だから、AIはそのループの中間軸として機能する。 人間とAIのコラボレーション、と本書は表現する。これを「ヒューマンインザループ」と呼ぶ。例えば、手書きの書類からOCR (光学文字認識)で文字列を読み込んで、テキストデータを抽出するAIがあるが、必ずしも正しい読み取り結果ではないから、これを人間が補正する。SANSANの名刺登録もこれを行なっていて、何だかアナログだなと思ったが、コラボこそが確実性を高める。尚、人間の補正結果については怪しさは残るが。 AIをどんどん賢く育てるためにの追学習。人間は、AIの養分となる。悪い意味ではない。言わば、折角外国語を覚えた人間が翻訳機の開発支援をするような感覚だ。能力者は、装置の養分になる。しかし、その能力を得た装置は、非能力者に貢献する。 AIの補助としての人間の役割とは。検査、バックアップ、監査。AIに弾き出された結果をチェックしたり、AIに答えられない質問に答えたり、AIが判断に迷うときに対応する役割だ。 AIは、やがてコモディティー化していくと本著は言う。完全合理的な最適解を導くなら、差異化ができなくなるからだ。しかし、そんな事は容易に起こらないだろうと思う。共産主義下において全ての企業が保有する固有のデータを強引に供出させねば、同じ解にはならないからだ。ユニークなデータ取得によるユニークなデータベースこそが企業の個性になるのではないだろうか。
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AIを自社のビジネス戦略(ループ)に組み込むための指南書。AIは完全ではないが部分的に活用し人間が介在する(ヒューマンインザループ)することで上手く活用することができる。まずはAIを活用した戦略において何を最終価値とするか、目的を定めることが大切であるが、マイケルポーターもいう『...
AIを自社のビジネス戦略(ループ)に組み込むための指南書。AIは完全ではないが部分的に活用し人間が介在する(ヒューマンインザループ)することで上手く活用することができる。まずはAIを活用した戦略において何を最終価値とするか、目的を定めることが大切であるが、マイケルポーターもいう『競争優位性』=どの部分で他社との差異化を図るのかということが最も重要(コストリーダーシップなのか、付加価値創造(UX向上)か)。 本書ではUVP(ユニークバリュープロポジション)という。 AIに何のデータを投入するのか、人間に関わる定性的なデータの方が良いと書かれてる。自社にどのようなデータがあるかを探し出すこと(自社特有のものが良い)。そしてそれを活用してどのような価値(ハーベスト)を生むことができきるのかを検討する。重要なのは一度勝つだけではなく、その結果蓄積されるデータをさらに活用(ダブルハーベスト)し、他社に圧倒的な差をつけることができる。 面白かったのは、データは人間に関わるものなら何でも良いということ。まずは蓄積しそれを試行錯誤しながらアジャイルで自社戦略に組み込んでいくことという点である。AIありきの戦略ではなく、まずは市場シェアを高める競争優位となるストーリーを描いた後、そのなかで自社の保有データをAIを使ってどう活用するのか、さらにループにしていく仕組みをアジャイルで進めていくことが、非常に重要であると感じた。
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AIは一度導入したらそれきり、ではなく、AIが稼働しながらも次のアクションを起こせるよう、他の仕組みも仕込んでおきながら二重三重でAIを活用しましょう、というお話。とても分かりやすかった。AIは業務効率や分析に優秀ではあるが万能ではないという前提があり、AIを利用する側の人間の考...
AIは一度導入したらそれきり、ではなく、AIが稼働しながらも次のアクションを起こせるよう、他の仕組みも仕込んでおきながら二重三重でAIを活用しましょう、というお話。とても分かりやすかった。AIは業務効率や分析に優秀ではあるが万能ではないという前提があり、AIを利用する側の人間の考え方も変えていきながら、AIと共存する仕組みを作っていけるとよい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ある作業をデジタルに置き換えただけの直線的なデジタルシフトではなく、AIに新しく学習させるためのデータを自走的に作り出して再学習させるループを何重にも回していけることが重要という点はとても腹落ち。この点、前職の事業会社でDXの名の下で行われてたことも思い返せば前者だったのだなとなかった視点。所々、それは本当に差別化できるユニークなループなのか疑問な点はあったものの総じて新しい視点が得られた。特にユーザーインザループの構造で、ユーザーが気づかない無意識な行動で新しくデータを生み出させるGoogleの例は面白く、行動と結びついたUXのデザインと密接に結びついていくのだなと思いながら読み進めてたらその通りに書いてあった。
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AI(人工知能)を、技術的に論じたものではなく、ビジネスモデルの中で戦略デザインとして位置づけたものです。 ■わかりやすく、前半は、ビジネスモデルなどの解説、後半は、ケーススタディをつかった実例を扱っています。 ■AIがコモディティ化し、ゲームの焦点が、「技術」でなくなったいま...
AI(人工知能)を、技術的に論じたものではなく、ビジネスモデルの中で戦略デザインとして位置づけたものです。 ■わかりやすく、前半は、ビジネスモデルなどの解説、後半は、ケーススタディをつかった実例を扱っています。 ■AIがコモディティ化し、ゲームの焦点が、「技術」でなくなったいま、もとめられているのはAI活用の「戦略デザイン」です。 ■それは、ダブルハーベストループという戦略モデルです。 すくなくとも、実務ベースと金融ベースの二重ループが作れるわけで、このダブルハーベストループを回し続ければライバルは追いつけなくなるというのが本書の最大のメッセージである。 ■勝ち続けるための仕組みとしてAIの深層学習をベースにおいたループ構造をつくって回す ■他者の模倣ができないように、ループも二重三重につくって、複数の競争優位を築き上げる AIは人間の仕事を奪うのではなく、人間の仕事をアシストしてくれる存在 3つのアプローチがある ①ヒューマン・イン・ザ・ループ 人間とAIのコラボ 深層学習と追学習で成長する。さらにその中には人力検査型、人間バックアップ型、監査型の3つの型がある ②エキスパート・イン・ザ・ループ 専門家の能力を最大化する ③ユーザ・イン・ザ・ループ ユーザに参加してもらってAIの精度を上げていく AIが発揮している価値は5種 ①売上増大 ②コスト削減 ③リスク・損失予測 ④UX向上 ⑤R&D加速 AIの機能は3種 ①認識 ②予測 ③対処 業務の全体最適とAI ボトルネックにAIを適用して大きな効果を得る (全体にはAIは適用できないのでどこに適用するのが効果があるのかを検討する) ・レスデータ 少数の有効なデータをつかって、迅速にAIを立ち上げる GANなど作られたデータなどを使う ・トランスラーニング 領域Xで開発したAIを領域Yに適用する UVP:ユニークバリュープロポジション 他社にはない唯一無二の価値を追求する 100人が必要な業務にAIを適用して、たとえば85%が上限になった場合、その85%をサチュレーションという 飽和均衡になった業務は人がやるが、85%の効果があった。さらに学習で95%になった場合、残15%を残5%にしたわけなので、そこから、さらに3倍の効果があったことになる。 ループを一重にしておくと、他社から模倣されて、レッドオーシャンになってしまう。それを防ぐために、二重三重のループを形成する どんなデータをためればいいのか? ①IDに紐づいた個人データ ②取引先データ ③地理データ ハーベストループ実装の9ステップ ①KPIに落とし込む ②推論パイプラインのデザインとレビュー ③初期データの特定と準備 ④初期実験とファインチューニング:POC ⑤累積データの「型」特定 ⑥UI/UXデザイン ⑦実装・デプロイ ⑧クオリティチェック ⑨実運用と継続効果検証 ・AIプロジェクトは、不確実性にある。WBSを用意してもほとんど守られないという現実 POCなどを使う ・イテレーションを使って短期間に開発⇒検証を繰り返す(アジャイル) 目次は次の通りです。 はじめに 「技術」から「戦略デザイン」へ Prologue 勝敗を分ける「何重にも稼ぐ仕組み」ーハーベストループとは何か? Chapter 1 AIと人とのコラボレーション ーヒューマン・イン・ザ・ループ Chapter 2 AIで何を実現するかを見極める ー戦略デザイン構築のための基盤つくり Chapter 3 戦略基盤を競争優位に変換する ー戦略デザインとしてのAI Chapter 4 データを収穫するループをつくる ーハーベストループでAIを育てる Chapter 5 多重ループを回して圧勝する -ダブルハーベストこそ最強の戦略 Chapter 6 ハーベストストーリーを実装する ーAIプロジェクトマネジメントの考え方 Epilogue 地球をやさしく包む「最後のループ」ーSDGsとハーベストループ おわりに AIよりも戦略よりも大事なこと
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ループを作って組み合わせて競争優位性を作っていく、という戦略について解説されていた。 AIはコモディティであり、それだけでは、模倣困難は作れないのは確か。 自社の宣伝というバイアスがあり、少し偏っているような記述もあるので、読み流す程度が良いと思われる。
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AIの活用について戦略的な考え方が説明されていて○ ただ多少強引な記載や、本気か…?というような記載があり。
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ストック型のビックデータ時代から、フロー型のリアルタイムデータの時代へ AIによる二重、三重のループを作り、勝ち続ける仕組みを、どう作るかではなく、なぜ作るかという目的をはっきりさせる。
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