方法としての史学史 の商品レビュー
2021年3月、岩波現代文庫。 成田によるこの四半世紀の論集を3つのテーマに沿ってまとめ直すもの、13章からなり400ページを超える第1巻。「〈戦後知〉を歴史化するー歴史論集2」。「危機の時代の歴史学のためにー歴史論集3」と続く。
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近時、歴史学についての論考を活発に著している成田龍一氏の論考を、全3冊にまとめた第一冊目。本書は、歴史学のかたちと位置を、時間の推移のなかで考える、史学史という領域にかかわる論考を軸に編まれたもの。 戦後歴史学、60年前後からの民衆史研究、70年代後半からの社会史研究、とい...
近時、歴史学についての論考を活発に著している成田龍一氏の論考を、全3冊にまとめた第一冊目。本書は、歴史学のかたちと位置を、時間の推移のなかで考える、史学史という領域にかかわる論考を軸に編まれたもの。 戦後歴史学、60年前後からの民衆史研究、70年代後半からの社会史研究、という流れと重畳的な重なりがあったとの基本的認識に基づき、歴史認識、歴史叙述等について様々な角度から論じられている。 文章では良く目にしていた、"言語論的展開"が歴史学に与えた影響というものがこれまで良く分からなかったのだが、本書の諸論を読んで、自分なりに整理できたのが収穫だった。
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