漢字を使った文化はどう広がっていたのか の商品レビュー
06狂詩 319頁:『寝惚先生文集初編』巻一・貧鈍行「為貧為鈍」→「貧と為れば鈍と為る」。 注7:注6に同じ(=日野龍夫編『太平楽府他―江戸狂詩の世界―』を参照した)。 ○なにゆえ,わざわざ「貧とナれば鈍とナる」と訓読しなければならないのだろうか? なぜ,撰者が読ませたいように...
06狂詩 319頁:『寝惚先生文集初編』巻一・貧鈍行「為貧為鈍」→「貧と為れば鈍と為る」。 注7:注6に同じ(=日野龍夫編『太平楽府他―江戸狂詩の世界―』を参照した)。 ○なにゆえ,わざわざ「貧とナれば鈍とナる」と訓読しなければならないのだろうか? なぜ,撰者が読ませたいように,訓読しないのか? 『寝惚先生文集初編』巻一・貧鈍行には「貧スレハ鈍スル」と添え仮名があるのに。 原文を確認していないか? http://codh.rois.ac.jp/iiif/iiif-curation-viewer/index.html?pages=200004475&pos=14&lang=ja ○日野龍夫編『太平楽府他』の解説300頁でも「貧すれば鈍する」と書いている。 ○『寝惚先生文集初編』にこの「貧鈍行」はあるのだから,この「注6」は,「注5」(=新日本古典文学大系84 寝惚先生文集 狂歌才蔵集 四方のあか )の誤りでは,とも疑われる。 ただ,新日本古典文学大系84も14頁「貧すれば鈍する」としている。 そうすると,やはり新日本古典文学大系84は参照していないのだろうか? あるいは,注だけ参照して,訓読はしたがわなかった,ということか? 「貧スレハ鈍スル」は,ことわざ辞典のようなものに出てくるのに,「貧と為れば鈍と為る」と訓じたのでは,作者の意図した面白みが伝わらないのではなかろうか?
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