はじめてのニュース・リテラシー の商品レビュー
良い内容だが、大人向け。プリマー新書なので子ども向けを想定して読み始めたが、大人が読む方がいい。 情報の受け手でありアマチュア発信者であるところの一般市民に向けた本であるかのように始まるが、著者が最も熱を入れて語っているのはジャーナリズムとマスコミの裏事情。大人にとっては興味深い...
良い内容だが、大人向け。プリマー新書なので子ども向けを想定して読み始めたが、大人が読む方がいい。 情報の受け手でありアマチュア発信者であるところの一般市民に向けた本であるかのように始まるが、著者が最も熱を入れて語っているのはジャーナリズムとマスコミの裏事情。大人にとっては興味深いが、子どもたちに見せるのはまだ早い。全体的に著者の思いが入りすぎているところも気になる。
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記者経験者によるメディアリテラシーの入門本。一つ一つは事実でも全体として実態と異なる像を結ぶ伝え方があること、これが見破られた時の信用失墜などは自分自身にも関連することだな。記者経験(在外経験あり=国内で高い評価を得た)があるので、メディアの内側事情の紹介もあり。情報が多すぎると...
記者経験者によるメディアリテラシーの入門本。一つ一つは事実でも全体として実態と異なる像を結ぶ伝え方があること、これが見破られた時の信用失墜などは自分自身にも関連することだな。記者経験(在外経験あり=国内で高い評価を得た)があるので、メディアの内側事情の紹介もあり。情報が多すぎると処理できない、少なすぎても処理できない。少な過ぎないようにメディアを守り育てる必要がある一方で、メディアからの情報を吟味する力(とりあえず、すぐに反応しない、くらいから)を持たないと不本意に誘導され、加害者や被害者になる可能性がある。情報処理のコストが高いので信頼を得るメディアをAIで作るといい気がする。失敗も全て公開して。人は失敗を隠すし、忘れてしまうから。
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中央公論「目利き49人が選ぶ2021年に私のオススメ選書」20224掲載 評者:鈴木一人(東大公共政策大学院教授,国際政治経済学,中東問題)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
誰でも情報発信できる時代の情報との付き合い方。 なぜフェイクニュースや陰謀論に振り回されてしまうのか。それはそのニュースが「事実」かどうかを評価するのがとても難しいことだからだ。著者は若い読者に対して情報との付き合い方を伝えようとしている。なるべく一次情報に近いものを得ること、発信元を確認すること、明らかになっていないことに注目すること、未確認情報を適切に扱うことである。 情報の信頼度を評価するには、発信元を意識し、明らかになっている発信元について調べてみる必要がある。匿名の情報は確認が取れないという面で信頼に欠ける。もちろんインターネットの発展が、自由な発信を保障し、それまで報道の自由がなかった世界に風穴を開けて民主主義の背中を押したのは評価される一面である。でも、匿名の発信に責任はないのだ。そこで人はどんな暴走もできてしまう。 しかし事実を元にしたからと言って、真実が伝わっているかというとそうでもない。たくさんの事実の中からどの事実を選び出すかで伝わる全体のストーリーが変わる。特にマスメディアには何を報道するか、記者の判断や会社としての判断が関わってくる。読者が求めている(と思われる)情報を伝えようとしても、それが実際の読者の感覚とズレていることもある。また、メディアの特徴によって選ばれる情報が変わることも、伝わるメッセージが変わることもある。 著者はインターネットが悪いとも、マスメディアが悪いとも言っていない。トランプ大統領や新型コロナウイルスの話題を取り上げ現在に着目しているが、著者が重要視しているリテラシーはそれほど新しいものでもない。発信元の確認、伝達経路の意識、明らかにされていない部分や未確認の情報への想像力、これらは普遍的なリテラシーであると思う。 ただ、以前の知りたいことも知りたくないことも一定の情報を与えられるマスメディアにニュースの入手を頼っていた時代には、業界人にはともかく個人にここまで情報リテラシーは求められていなかった。しかし今は情報の発信も受信も個人が行える。だから個人がそれぞれ知的負荷の高い情報リテラシーを求められている。情報社会にももちろんメリットとデメリットがある。この時代を良いととるか悪いととるかは、どれだけ個人に情報リテラシーが浸透するかによるだろう。
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情報を正しく見極めるために読みました。 私の解釈が混ざってしまいますが、この著者の大まかな主張は、既存マスメディアにも問題はある。 しかし、SNSを通しての情報はフェイクニュースの確立がマスメディアにくれべて高いので、それのみを用いての情報収集は陰謀論に走りやすいこと。 マスメデ...
情報を正しく見極めるために読みました。 私の解釈が混ざってしまいますが、この著者の大まかな主張は、既存マスメディアにも問題はある。 しかし、SNSを通しての情報はフェイクニュースの確立がマスメディアにくれべて高いので、それのみを用いての情報収集は陰謀論に走りやすいこと。 マスメディアはあくまでも、視聴者、読者に受ける情報を発信している結果、重要だけど報道されないニュースが生じるわけであって、別に権力で操られているわけではないこと。よって、安易にマスゴミと批判することは間違っていること。という感じですね。 公正的には、リテラシーの高め方ははじめと終わりに書いて、一番濃く書かれているのは、マスメディアを批判する人への反論といった感じでしょうかね。
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ネットだけじゃないけど、今ほど情報に満ち溢れ、かつ情報に振り回される時代はないだろう。殆どがガセの情報にもかかわらずだ。そしてこれはどんどんと加速している。 では情報の信用度を評価するにはどうすればよいのか。 これに分かりやすい指針を提示するもので、分かりやすいのもありがたい。ち...
ネットだけじゃないけど、今ほど情報に満ち溢れ、かつ情報に振り回される時代はないだろう。殆どがガセの情報にもかかわらずだ。そしてこれはどんどんと加速している。 では情報の信用度を評価するにはどうすればよいのか。 これに分かりやすい指針を提示するもので、分かりやすいのもありがたい。ちょっとジャーナリズムを信用し過ぎだとは思うけど。あっ、著者は元新聞社の特派員か。しょうがないね。
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タイトルに関する部分は、終わりにと後書きだけ読めば十分。 ニュースリテラシーについて書かれた本というよりは、筆者のこれまでの記者としての経験や、メディアの内情について書かれた本。 記者やメディアの内情についてもまぁそんなもんだろうなという内容。
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