走れ外科医 の商品レビュー
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医療系の話は好きなので、このシリーズ3作目だがどれも興味深く読んでいる。 なんとなく辛いエンディングを覚悟していたので最後までヒヤヒヤしながら読んだが、最終的にはほっとする結末。 でも葵はその後どうなったのか?と考えると…。 あとは、先輩医師である佐藤の視点からの話は途中で終わってしまった気がして、モヤモヤが残った感じ。 佐藤の見方や考え方、彼女にまつわるストーリーもすごく深くて、それだけでもう一冊本にしてほしいぐらい。 シリーズの続きも読もうと思う。
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中山祐次郎『走れ外科医 泣くな研修医3』 2021年 幻冬舎文庫 シリーズ3作目。 主人公の外科医、雨野隆治が真剣に命に寄り添う姿が感動的な作品。 でも本作では隆治の同僚医師や患者の私的背景やプライベートな人物像も描かれており、病院内だけでなく文字通り世界観が広がっていました...
中山祐次郎『走れ外科医 泣くな研修医3』 2021年 幻冬舎文庫 シリーズ3作目。 主人公の外科医、雨野隆治が真剣に命に寄り添う姿が感動的な作品。 でも本作では隆治の同僚医師や患者の私的背景やプライベートな人物像も描かれており、病院内だけでなく文字通り世界観が広がっていました。 それぞれの生き方、夢や未来、人生というものが幅広く描かれていることでさらに今後の展開も期待です。 この「泣くな研修医」シリーズは本当に真正面から命と向き合った作品で、読書中はぐっと胸に迫りくるものも多いのだけれど、読了感は悲しみ一色で、哀しみに包み込まれるということがないのが素晴らしいです。リアルな現状としては変わらないのかもしれない、けど、未来や光が見えるんです。それが勇気につながっていて。 命あること、生きていることの大切さをかみしめながらの読了でした。 #中山祐次郎 #走れ外科医 #泣くな研修医3 #幻冬舎文庫 #読了
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後輩を指導するまで成長した雨野隆治。 しかし、目の前の事に日々全力を注ぐ隆治は同期との差や恋人との関係に落ち込み悩んでいく。 それでも患者さんに寄り添い続ける雨野さんは心から優しい方だと思いました。 歳が近い葵との出会いは、隆治の医者としての立場が揺れる日々。 葵のグイグイく...
後輩を指導するまで成長した雨野隆治。 しかし、目の前の事に日々全力を注ぐ隆治は同期との差や恋人との関係に落ち込み悩んでいく。 それでも患者さんに寄り添い続ける雨野さんは心から優しい方だと思いました。 歳が近い葵との出会いは、隆治の医者としての立場が揺れる日々。 葵のグイグイくるところが少し苦手でしたが、読み始めると心を掴まれる作品です。
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泣くな研修医シリーズ。主人公がまたも成長している。凛子先生にとっての目標となるくらいなのが嬉しい。それでも、耳鼻科配属の同期に学会のプレゼンのノウハウを教えてもらったりして、先を越されていた焦りもあるだろうけどとにかく素直に吸収してて素晴らしい性格。同期も押し付けがましくなく知識...
泣くな研修医シリーズ。主人公がまたも成長している。凛子先生にとっての目標となるくらいなのが嬉しい。それでも、耳鼻科配属の同期に学会のプレゼンのノウハウを教えてもらったりして、先を越されていた焦りもあるだろうけどとにかく素直に吸収してて素晴らしい性格。同期も押し付けがましくなく知識を惜しまず伝えていい奴キャラなのが読んでて良い。佐藤先輩の彼氏は初対面の印象こそなかなかよかったようだけど残念、まるでガキだし釣り合わなさそう。 はるかは主人公を丸ごと支えてくれてほんと好き。 どこまでいい彼女なんだろう。理想的すぎやしませんか?と言いたくもなるくらい。とても主人公を愛しているんだろうな。帰省した時のエピソードは、こちらまで泣きそうになりました。 登山の話は詰めがあまいところもありそこまでしちゃうかね?と、思ったのと下山途中でお話が終わったので若干もやってます。
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自身では外科医としてまだまだ力不足を感じているが、先輩目線では成長を認めてられており。後輩からは先生のようになりたいと尊敬されている。また全員が悩みを持って生きている。 今巻は初めて主人公以外の登場人物からの視点で書かれたパートがあり、新しい面白さがあった。
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シリーズ3作目。 外科医の勤務の過酷さが今まで以上に伝わってきた。 恋愛もままならない日々は、本人はもちろんお相手も相当な覚悟がいるなと思った。 21歳の末期癌患者の葵との関係は、正直「そこまでやってあげるの?」と思ったけど、葵にとっては最高の先生に違いない。 凛子の口調が鼻につ...
シリーズ3作目。 外科医の勤務の過酷さが今まで以上に伝わってきた。 恋愛もままならない日々は、本人はもちろんお相手も相当な覚悟がいるなと思った。 21歳の末期癌患者の葵との関係は、正直「そこまでやってあげるの?」と思ったけど、葵にとっては最高の先生に違いない。 凛子の口調が鼻につくので、それがなかったらもっと感動的だったかも。
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シリーズ4から読み始めたのでようやく話が繋がった。東京の牛ノ町病院。外科医五年目の隆治は夜中の救急外来も一人でこなせるほどに成長していた。はるかとの交際も順調に進んでいる。 深夜運ばれてきた21歳の向日葵はステージⅣの癌患者だった…。 今回は研修医として戻ってきた凛子先生や先輩...
シリーズ4から読み始めたのでようやく話が繋がった。東京の牛ノ町病院。外科医五年目の隆治は夜中の救急外来も一人でこなせるほどに成長していた。はるかとの交際も順調に進んでいる。 深夜運ばれてきた21歳の向日葵はステージⅣの癌患者だった…。 今回は研修医として戻ってきた凛子先生や先輩外科医、佐藤玲のプライベートを絡ませながら話が進む。 「外科医は人を傷つけることが許される。その代わり、人を殺めることさえある」世界だと、新人だった隆治に教えたのは佐藤。「医者になって8年、私生活のほぼすべてを犠牲にして、いや時間のすべてを外科医としての腕を上げるために使ってきた」が、恋人の渋谷から医者を辞めてアメリカについてきて欲しいと言われる。「外科医を辞める」ことがはたして自分にできるのか! 結婚、妊娠、出産。 自分は女だけれど、早く一人前の外科医になりたい。 それ以外の人生は自分の人生ではない! 背筋を伸ばして前を向こうとする彼女の姿に意志の強さを感じた。 隆治は初めての学会発表を無事に終え、向日葵、凛子先生と共に富士山の頂上を目指す。葵の願いを叶えるために。 100ページにわたる登山シーンがリアルに描かれている。夜明けに雲海の上から漏れ出る眩しい光。光の中に立つのは医師と患者を越えた同じ時間を共有する人間なのだと思えるラストが良かった。
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先週末の午前一時ごろ、牛ノ町病院に二十一歳女性、腹痛を主訴に救急搬送された。 向日葵、既往歴に胃癌がある。東京の夏生病院でかかりつけになっている。しかし夏生病院は、事務方から緊急手術か集中治療室に入りそうな重症の救急車以外は受けるなとか医師に言っているらしく…。カンファレンス室...
先週末の午前一時ごろ、牛ノ町病院に二十一歳女性、腹痛を主訴に救急搬送された。 向日葵、既往歴に胃癌がある。東京の夏生病院でかかりつけになっている。しかし夏生病院は、事務方から緊急手術か集中治療室に入りそうな重症の救急車以外は受けるなとか医師に言っているらしく…。カンファレンス室で主人公の雨野隆治の四年先輩にあたる外科医佐藤玲が言う。状態が安定したら退院させ夏生病院に引継ぐ、その前に佐藤からCT画像を撮るように指示されていた。 若年性の癌―硬癌だから…。ステージⅣ 向日のベッドサイドに行ったのは、日中の手術を二件終え、他の全ての患者の回診を終えた午後七時半過ぎだった。 その直前、隆治は病棟の電子カルテで向日のCT検査結果の画像を見ていた。息を呑んだ。画像では、お腹のなかに無数の小さな粒が見える。腹膜播種だ。もう完全に治るチャンスはないと言ってもいい。(以下割愛) 隆治は自分の血圧が下がっていくのを感じた。だんだん頭が重くなり、肩にも…。どんな顔で向日の部屋に行けばいいのだろうか。 一方、前作に研修医として登場した西桜寺凛子が医師として外科を選び、雨野の後輩となった。 その週末、隆治は彼女のはるかと上野の「ハミルトン」でランチをしていた。 二人のデートはいつも月に一・二回で「予定は決めないことにしよう」とはるかが提案したのだ。病院から連絡が入り直ぐに帰院できるエリアだ。 はるかに、隆治が「人間じゃない別の生き物」と評価される一幕があった。 凛子は、雨野先生みたいになりたいと願っている。雨野の信頼度は、彼が情に厚いからでしょうか?でも雨野の同期の川村は、既に場数を踏んで国際学会で論文を発表しているという。隆治は初めての論文書きに焦る。「アメちゃん」と信頼される雨野先生!今回の著作も色々なエピソードが面白い。 はるかと一緒に、鹿児島の実家に帰った。隆治のかあさんと会うのは初めてだった。薩摩揚げ屋を営んでいる母は、二人に麦茶を入れて出迎えた。二人で父兄の墓参り。その後母息子の会話は素っ気ない。 その日の夜、はるかとお酒を飲みながら「ちょっとお母さんに冷たくない?」と口火を切り「俺は薄情もんで」、隆治は親子だから言えないこともある。大粒の涙を流し出した。カウンターテーブルの下で、はるかは隆治の手を握った、はるかも泣いていた。 読書は楽しい。 それぞれの人物が描かれている。 勿論、色々なエピソードに人間味があって面白い。「人間じゃない別の生き物」と書きましたが、決してそうじゃない。 読んでいると、降雨のシーンが多い。雨男か?でも雨降りが好きらしい。 鹿児島に帰省した時も雨が降った。
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脇役を固める人物たちのスピンオフストーリーが展開。女ターミネーター佐藤先輩のターンは嬉しい。それにしても外科医はみんな、こんなにも私生活を犠牲にしてるいのね。。ほんの少しでも疑いを持つ自分が汚らわしくさえ思える。 一方で経験を重ねて成長してきた主人公の目線は、自然と技術的なもの...
脇役を固める人物たちのスピンオフストーリーが展開。女ターミネーター佐藤先輩のターンは嬉しい。それにしても外科医はみんな、こんなにも私生活を犠牲にしてるいのね。。ほんの少しでも疑いを持つ自分が汚らわしくさえ思える。 一方で経験を重ねて成長してきた主人公の目線は、自然と技術的なものから観念的なものへ変わっていっている気がする。 死とは、医者とは、外科医とは。 ──プレイヤーをせず、コマンダーをせよ。 へー、医学の教科書にこんな名言があるのね。 自分はまだまだ全開でプレーヤー中。むしろやっとなれたところ。何倍も濃密な外科医という人生についていけてない。人の命というとんでもなく厳しい納期の中で、こうやって人は成長していくんだなー。 ついついとりとめないことばかり考えてしまった。
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後輩から、隆治のような先生になりたいと思われるようになるとは5年の努力はすごいものなのだなぁ。 医者が患者と院外で会うこと。葵ちゃんのやりたいこと。ヒヤヒヤしながら読んだ。ちゃんと叶ってよかったけれど、リスク高すぎるし、先生はちょっと準備不足な気もした。 富士山て大変なんだなぁ。いつか登ってみたいけれど相当体力つけなくちゃ。
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