「感想文」から「文学批評」へ の商品レビュー
レビューを書いてきて実質1年半位になりますが、この本を読んで「わたしには批評についての知識が全然ない」ということがわかりました。 ああ、ハズい。。。 本書記載の知識や手法(型)を取り入れるか(入れられるか)どうかは別にして、読んだ価値はあったと思います(思いたい)。 こ...
レビューを書いてきて実質1年半位になりますが、この本を読んで「わたしには批評についての知識が全然ない」ということがわかりました。 ああ、ハズい。。。 本書記載の知識や手法(型)を取り入れるか(入れられるか)どうかは別にして、読んだ価値はあったと思います(思いたい)。 これ以上書き続けるとボロが出そうなので、終わります。 〔作品紹介・あらすじ〕 「この作品の面白さを誰かに伝えたい!」 そう思ったら、本書を開いてみてください。 ========================= 大学は「感想文」では許されない レポートや論文を書くことが要求されます。 大学の文系学部を意識している高校生にも 「文学批評」の基礎からわかる本書をお勧めします! ========================= 【目次】 はじめに 序章 文学批評には「型」がある? ◉批評の型をまねる ◉文学批評の六つの型 第一章 作品を生み出す「作家」に注目してみよう ーー作家論と近代文学批評の誕生 ◉作家論と近代 ◉伝記的批評 ◉風土的批評 ◉作品論的批評 ◉作者の死 ◉「作者の死」以降の作家論 ◉ハーシュの作家論 ◉岐路に立つ作家論 第二章 「作品」は社会や作家から独立できるのか? ーー伝統社会の崩壊とニュークリティシズム ◉詩は感情に訴える ◉ニュークリティシズムの誕生 ◉ニュークリティシズムのマニフェスト ◉ニュークリティシズムの実践例 ◉ニュークリティシズムの限界 ◉二一世紀以降のニュークリティシズム 第三章 すべての作品には共通するシステムがある? ーーニュークリティシズムから構造主義へ ◉構造主義のはじまり ◉ソシュールから構造主義へ ◉構造主義の実践例 ◉ロラン・バルトによる物語の構造分析 ◉構造主義の限界 第四章 言葉には「声」がある ーーイデオロギー批評の逆襲 ◉マルクス主義—イデオロギー批評の古典 ◉マルクス主義批評の実践例 ◉マルクス主義批評の停滞 ◉マルクスからポスト・マルクスへ ◉フェミニズム批評 ◉フェミニズム批評の実践例 ◉ポストコロニアル批評 ◉ポストコロニアル批評の実践例 ◉イデオロギー批評の現在と問題点 第五章 読者がいなければ、作品は存在しない?! ーーマルクス主義批判から読者論へ ◉ヤウスの読者論 ◉読者論の実践例—『ごん狐』批評① ◉イーザーの読者論 ◉読者論の実践例—『ごん狐』批評② ◉フィッシュの読者論 ◉読者論の限界 第六章 作品と読者を取り巻く環境を考える ーー文学におけるメディア論 ◉メディア論とは何か ◉文学におけるメディア ◉作家の人生を左右する出版メディア ◉純文学から通俗小説へ ◉メディアの多重奏 ◉マルチメディアとしての文学 ◉メディア消費の空間論 終章 文学批評の存在意義はどこにある? ◉文学は批評できない? ◉文学批評の起源 ◉大いなる矛盾 ◉ヒュームの批評論 ◉文学の価値基準は存在しない ◉文学批評の可能性 ◉文学批評の社会的意義 おわりに 主要参考文献(本文で紹介された文献以外に参考にした書籍)
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純文学の難解な作品を読むにあたって、読み方、感じ方の一般論を知っておこうと思い手にとったが、まさに文芸批評入門ともいうべき本。文学部なら大学の授業と併読すれば、より理解が深まりそう。 作家論から始まり、そこから脱してニュークリティシズム、構造主義、イデオロギー批評、読者論、メディ...
純文学の難解な作品を読むにあたって、読み方、感じ方の一般論を知っておこうと思い手にとったが、まさに文芸批評入門ともいうべき本。文学部なら大学の授業と併読すれば、より理解が深まりそう。 作家論から始まり、そこから脱してニュークリティシズム、構造主義、イデオロギー批評、読者論、メディア論まで、批評論の変遷をそれらの意義と課題と共にわかりやすく解説してくれている。 しかし、それぞれの中身、というか、意義、については正直なところ最後まで理解できなかった。 ニュークリティシズムは、ちょっとついていけない。確かに詩は言葉のリズムなど形式が重要な意味を持つけど、あまりに些細な分析はほとんどの場合同好の士以外には誰の役にも立たないアウトプットになる気がする。構造主義も、作品によらず共通する法則を見出すという試みは共感するが、あまりにも形式的過ぎてピンと来ない。 巻末の「文芸批評の存在意義はどこにある?」の章では、個人的センスと、社会の大多数が認める支配的センスがあり、文芸批評は作品を支配的センスによって非可逆的に引き上げることができる、としているが、これらの理論でそれができるのだろうか? 独学では厳しそうなので、演習やゼミなどで実践的に勉強できる文学部の学生さんが羨ましい…
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文学批評とはなにか、6つの理論(作家論、ニュークリティシズム、読者論、構造主義、イデオロギー批評、メディア・スタディーズ)の歴史的な変遷の概要がつかめる。私が学生の頃にはもう作家論は古いみたいな空気があったなぁ…なんて昔を思い出しつつ、そんなに真面目な学生でもなかったのできちんと...
文学批評とはなにか、6つの理論(作家論、ニュークリティシズム、読者論、構造主義、イデオロギー批評、メディア・スタディーズ)の歴史的な変遷の概要がつかめる。私が学生の頃にはもう作家論は古いみたいな空気があったなぁ…なんて昔を思い出しつつ、そんなに真面目な学生でもなかったのできちんと勉強し直したいとも思う。文学部を目指す高校生やこれから論文を書く大学生向けということで、読みやすいし入門書にはぴったり。
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文学批評の大まかな分類と歴史を知ることができる。近年ネット上で特定の作品に関する考察や批判を多く目にするが、あの時見た批判はニュークリティシズムに当てはまるなぁとか、あの時の考察は読者論に踏み込んだものだったなぁとか、これまで自分が見聞きしたものなどとマッチさせながら読むと楽しい...
文学批評の大まかな分類と歴史を知ることができる。近年ネット上で特定の作品に関する考察や批判を多く目にするが、あの時見た批判はニュークリティシズムに当てはまるなぁとか、あの時の考察は読者論に踏み込んだものだったなぁとか、これまで自分が見聞きしたものなどとマッチさせながら読むと楽しい。
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批評理論(作家論、作品論。新批評、イデオロギー論、メディア論)の歴史の展開と、それに伴う批評理論の概説。 ですます調で進んでいく。難しい用語は基本的に使わず、キーワードとしての批評用語はしっかり噛み砕いて説明されている。それでも欄外には引用元の作品や作家の情報が載っているた...
批評理論(作家論、作品論。新批評、イデオロギー論、メディア論)の歴史の展開と、それに伴う批評理論の概説。 ですます調で進んでいく。難しい用語は基本的に使わず、キーワードとしての批評用語はしっかり噛み砕いて説明されている。それでも欄外には引用元の作品や作家の情報が載っているため、自分で調べて深掘りできるようになっている。 まず批評の歴史の展開がドラマチック。作家の主張という歴史から、作家中心への反発としての作品論、作品=作家の主張とみなすことへの反発=新批評...などなど。自分の気に入った批評の形で小説を読み返すと面白いかも。 体系的にまとめられている割に薄めで、文字も大きい。平易な文章なのでサラサラと読み進められる。 読書好きの高校生〜大学1,2年生向けだろうが、それ以上の人が読んでも勿論良い。むしろ下手に格好つけずに、こういった分かりやすくまとまった入門書から入る方がその後の難しい文章に入る取っ掛かりにもなる。 めっちゃ面白かった。高校生〜大学1年生の時に読んでたら誰かに話したくて仕方なかったと思う。
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「そうかそうだったのか」とこの本を読んだ後に思った。文学卒でもなんでもない私からみると、文学批評というのはアカデミアの人たちが知らないところで喧喧諤諤と議論してるだけのものと思っていた。しかし、本書を読んで見方が変わった。なぜ批評が存在するのか。個人的なセンスでしかない批評の先に...
「そうかそうだったのか」とこの本を読んだ後に思った。文学卒でもなんでもない私からみると、文学批評というのはアカデミアの人たちが知らないところで喧喧諤諤と議論してるだけのものと思っていた。しかし、本書を読んで見方が変わった。なぜ批評が存在するのか。個人的なセンスでしかない批評の先に、支配的なセンスが構築された時、それは文学自体に揺るぎない評価を与える。まさに、現代のSNSやレビューサイトが行っていることと同じではないか。第三者の作品に皆が感じた気持ちを述べることの本質に触れたような気がした。
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文学批評の概論を平易な言葉で学べる良書。字も大きく、文章も論理的かつ明快でとことん読みやすい。文学批評というジャンルに疎かったのでかなり面白かった。 文学批評にも型があるというのがまず目から鱗だったし、それぞれのやり方も面白い。それに、読み進める過程で何度もどこかで見たようなサ...
文学批評の概論を平易な言葉で学べる良書。字も大きく、文章も論理的かつ明快でとことん読みやすい。文学批評というジャンルに疎かったのでかなり面白かった。 文学批評にも型があるというのがまず目から鱗だったし、それぞれのやり方も面白い。それに、読み進める過程で何度もどこかで見たようなサンプル文章に出くわすのにも驚いた。例えば構造主義やら各種イデオロギー批判、読者論など。フェミニズムおよびポストコロニアル批判的な視点は当たり前のように自分の感想文にも出てくる。つまり読んでいると実際にそう「感じる」。まるで批評の型が自分の中にプリインストールされているかのように。サイードを一度も読んでいない自分のような人間にとってもオリエンタリズム批判がすでに普通のことになっていると思うと批評のパワーはすごい。直で読んでいない人間にまで影響を及ぼすとはまさに政治だ。 批評家というのは御意見番であり、民意と政治を動かすアジテーターみたいなものだったのだ。 もちろん作家に政治力があるのは分かる。人は世界を物語形式で認識して生きる動物だからこそ、深く人を感動させ、動揺させるような物語を作り出す作家には剣よりも強い力がある。一方で評論家は物語の「読み方」を読者に指南する。権威があればなおさらパワフルに働くのだろう。マスメディアとジャーナリズムとプロパガンダだけが政治の道具ではないのだなと認識が改まる本だった。
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入門書としても、文学批評史としても良くできているのではないか。個々のつまらない点に突っ込むのではなく、概論として、気になる点は原書に当たればよいわけだし。六つに体系付けて話をまとめて、その相互の関連も明示しているし、読みやすい
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文芸批評というものが一体何を目指しているものなのか知りたいと思い、本書を手に取りました。 「感想文から〜」というタイトルで一見how to本に見えてしまいますが、中身は引用・注釈もしっかりついた大学教養レベルでも使えそうな文芸批評入門です。 作者・作品・読者という視点から文芸批...
文芸批評というものが一体何を目指しているものなのか知りたいと思い、本書を手に取りました。 「感想文から〜」というタイトルで一見how to本に見えてしまいますが、中身は引用・注釈もしっかりついた大学教養レベルでも使えそうな文芸批評入門です。 作者・作品・読者という視点から文芸批評の手法の広がりが見渡せる上に、各手法による批評実践の例が親しみ深い作品(ごんぎつね等)を例に示されており、自分で批評文を書いてみたくなるような本でした。 文体もソフトで読みやすく、「批評ってなに?」と思っている人は手に取って損のない著作だと思います。
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ツヴェタン・トドロフの理論、ちゃんと読んでみたくなった。作家主義についても詳しく書いてあるのが良い。
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