白鳥とコウモリ の商品レビュー
自分が読んだ東野作品の中では本作が1番好きな作品になった。 まず500頁以上ある長篇ながら、途中1度もだれることなく最後まで惹きつけられる展開の妙は作者の巧みさだと思う。 事件の犯人が見つかったと思いきや、そこからが本作の醍醐味。 事件に3者の視点から描かれる構成、各々の家族よ...
自分が読んだ東野作品の中では本作が1番好きな作品になった。 まず500頁以上ある長篇ながら、途中1度もだれることなく最後まで惹きつけられる展開の妙は作者の巧みさだと思う。 事件の犯人が見つかったと思いきや、そこからが本作の醍醐味。 事件に3者の視点から描かれる構成、各々の家族より背負った運命のもと事件の真実を暴こうとする奔走する姿から、徐々に露わになる人間ドラマが儚くも美しい。 東京在住で東海圏出身の身としては、地名、鉄道の乗り継ぎ、方言など楽しめる要素があった。
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白鳥とこうもり面白く一気に読んでしまった。 個人的な読んで感じたこと。 ・人を庇うために自分が罪を被る 自分の命が少ないからと人の罪を自分が被ることができるだろうか、今回は他人の罪をかぶっっている。そのことで家族を巻き込むことになる。家族のために罪を被ることはありゆる可能性は...
白鳥とこうもり面白く一気に読んでしまった。 個人的な読んで感じたこと。 ・人を庇うために自分が罪を被る 自分の命が少ないからと人の罪を自分が被ることができるだろうか、今回は他人の罪をかぶっっている。そのことで家族を巻き込むことになる。家族のために罪を被ることはありゆる可能性はあるとは思う。 ・被害者加害者が協力する 被害者家族と加害者家族が接触して事実を明らかにしていく。ありそうだけど実際はないであろうと思える。そのありそうだけど実際はないであることを裁判での判決を考えて弁護士からアドバイスなどがあり描写がリアルでイメージがしやすかった。 ・被害者加害者の人生の影響最後は逆転 被害者が加害者であった、真実を知るためにその結果を満足して受け入れられるだろうか。本書ではそこまでのストーリーはなかったが、そこは真実がわかってよでたしでは終われないのが人元というものではないかと思った。
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いやあ、これは参った。ある殺人の犯人が捕まった。自供から34年前の事件の犯人であることも自供される。ところが息子の和真からすると非常に父親の性格からしてらしからぬ行動に思えて仕方がない。一方被害者の娘の美令も殺害の動機がどう見ても父親が原因とは思えない。ただ警察、弁護側ともに犯人...
いやあ、これは参った。ある殺人の犯人が捕まった。自供から34年前の事件の犯人であることも自供される。ところが息子の和真からすると非常に父親の性格からしてらしからぬ行動に思えて仕方がない。一方被害者の娘の美令も殺害の動機がどう見ても父親が原因とは思えない。ただ警察、弁護側ともに犯人は確定と見ているが、刑事五代はどうも息子、娘の2人から言われた違和感が拭えない状況で彼らからの相談を受けていた。二人が別々に原因を探って行った時に34年前の事件の絡みが見えてくる。そこで見たものは意外な事実であった。そこでは34年前の犯人とそれを知った人物が今回の事件を起こしたことが発覚する。父親は余命いくばくもないところで全ての罪を被ってこの世を去るつもりであったが、最後に判明!ただ今回の理由があまりに人間的すぎてやはり読んだ後にはすっきりと、へえそうだったか!との2通りが同時に味わうことになったのは久々によかった。 まず今年の一番かも。
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まさに罪と罰を焦点にした作品だった また加害者、被疑者と被害者の家族と其々の視点で描かれた内容は考えさせられるものがあった
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ものすごい本屋の売り込みようだったから、めっちゃ期待して読んでしまった。…でも、そこまでじゃなかった。ずっと低空飛行を続けるような内容で、ラストあたりで面白くなった。個人的な感想なので…。もう読むことはないし、人に勧める!って程の本じゃないって思った。 酷評ごめんなさい。
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白夜行を読んだ後、後味が悪く、暫く東野作品から離れていました。 が、この本の広告を見て、なんとなく手に取ってみました。 一言で言うなら、面白い。 過去と現在の繋がりが、段々と見えてきて、ページを捲る手が止まりませんでした。 人という生き物が抱える、複雑な心の多面性を見せてくれた作...
白夜行を読んだ後、後味が悪く、暫く東野作品から離れていました。 が、この本の広告を見て、なんとなく手に取ってみました。 一言で言うなら、面白い。 過去と現在の繋がりが、段々と見えてきて、ページを捲る手が止まりませんでした。 人という生き物が抱える、複雑な心の多面性を見せてくれた作品でした。
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・被害者家族、加害者家族、正反対の立場にも関わらず、互いに惹かれ合ってしまった。置かれている立場から自分の気持ちに正直になることを避けていることが伝わってきて、心が苦しくなった ・真実を隠す信念、真実よりも裁判の勝利にかける思いなど、人それぞれ信念があるが、その信念を貫くことが必ずしも正しい結果に繋がるとは限らないことを学んだ 時に周りの意見を聞いて、本当に正しいやり方は何か、考えを見つめ直す必要があると思った ・罪を犯した際に逃げたくなること、秘密を打ち明けたくなってしまったこと、など人間味あふれる行動が描かれており、人間のうちに秘めた何かしらの共通部分を刺激された気持ちになった ・東野圭吾らしい複雑で入り組んだストーリーだが、後味の悪さはなかった
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久しぶりに、自分が思う東野圭吾らしい作品に出会った。長すぎて一気読みとまではいかなかったが、それに近い感じで読み進めた。全体の2割ほど読み進めた時に、事件はほとんど解決したかに思え、この先何がどう展開していくのか皆目わからなかったが、だれることなく話の展開に引きずりこまれていった...
久しぶりに、自分が思う東野圭吾らしい作品に出会った。長すぎて一気読みとまではいかなかったが、それに近い感じで読み進めた。全体の2割ほど読み進めた時に、事件はほとんど解決したかに思え、この先何がどう展開していくのか皆目わからなかったが、だれることなく話の展開に引きずりこまれていった。時効になった殺人事件は冤罪、新しい殺人事件の被害者は真っ当な弁護士、両方ともやったのは自分だと自白した犯人も真っ当な人物。被害者、加害者、それぞれの家族を巻き込んで進んでいく。心ををくすぐられる恋愛感情もあり、見事なストーリー展開。
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休日の午後から読み始め、日付は変わっちゃいましたが思わず一気読みとなりました。 作家生活35周年記念作品で、帯には「白夜行」「手紙」一新たなる最高傑作。東野版「罪と罰」と記されていました。 「手紙」はまだ積読ですが、率直に「白夜行」を超える作品ってハードル高過ぎですし、個人的には「赤い指」の切なさとも比較しての評価で☆4つ。 ただ500Pを超える作品を一気読みさせられたのはやはりさすがとしか言いようがありません。 白石弁護士が殺害された事件は、あっさりと犯人の自供にて解決するはずだった。 ですが、なんせこのボリュームです。 物語は過去に起こった別の殺人事件とも接点を持ち初め、そこから真実を追い求めるストーリー。 事件の真相を解明するのは加害者の息子(倉木和真)と、被害者の娘(白石美令)。 現在の殺人事件の真相は過去の殺人事件と繋がりクロスしていきます。 大切な人を守るため自ら罪を被る。 本作も切なく、苦しい物語でした。 説明 幸せな日々は、もう手放さなければならない。 遺体で発見された善良な弁護士。 一人の男が殺害を自供し事件は解決――のはずだった。 「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」 2017年東京、1984年愛知を繋ぐ、ある男の"告白"、その絶望――そして希望。 「罪と罰の問題はとても難しくて、簡単に答えを出せるものじゃない」 私たちは未知なる迷宮に引き込まれる――。 作家生活35周年記念作品 『白夜行』『手紙』……新たなる最高傑作、 東野圭吾版『罪と罰』。
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うーん、評価が高かったから期待が大きすぎたなぁ。倉木が誰かを庇ってるのはすぐにわかるし、弁護士さんも何か過去に疾しいことがあったから殺されたたのだろうと誰もが想像できる中、どれだけの深い事情があったのかと期待したのだけど・・・・ うーん、割と普通。ただ、真犯人の動機にはびっくりした。
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