ここじゃない世界に行きたかった の商品レビュー
すーっと心に染み込んでくる、優しくて穏やかな文章。 文章というよりも詩のように綴られる言葉たちに、ずっと触れていたい、そう思ってページをめくっていたら、あっという間に読み終えてしまった。 ただ優しく穏やかなわけではなく、大阪から東京、そしてニューヨークへと拠点を移す中で色んな出...
すーっと心に染み込んでくる、優しくて穏やかな文章。 文章というよりも詩のように綴られる言葉たちに、ずっと触れていたい、そう思ってページをめくっていたら、あっという間に読み終えてしまった。 ただ優しく穏やかなわけではなく、大阪から東京、そしてニューヨークへと拠点を移す中で色んな出来事があり、喜んだり傷ついたりした経験が、読む人への思いやりとしてそうさせているんだろうな、と感じさせる熱量と呼ぶべきものがあった。 塩谷さんがこれまでに感じたこと、考えたことに触れるなかで、自分自身の価値観や、美意識について考えた。 日々目にしているSNSや様々なメディアから、他人から与えられるものではなく、自分自身のなかにある美意識を大事にしたい。外に刺激を求める前に、自分が感じていることをちゃんと自覚することをもっと大事にしよう。そう思った。
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誰の心にも深く温かく、時に鋭く届くような言葉がたくさんありました。 また2回目は、別の感情が湧くだろう、響く言葉が変わるだろうと思いますが、何度でも読み返したい本です。
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ある種、メディテーション的な効果のある本だ、と思った。蝋燭を灯した部屋で、夜に寝る前に読むことをおすすめしたい。私はそうやって一つずつ、読んだ。noteで読んだことのある文章も入っていたはずなのに、紙の本で読むとより一層心に直に届くのはなぜだろうか。等身大の文章、という表現をすれ...
ある種、メディテーション的な効果のある本だ、と思った。蝋燭を灯した部屋で、夜に寝る前に読むことをおすすめしたい。私はそうやって一つずつ、読んだ。noteで読んだことのある文章も入っていたはずなのに、紙の本で読むとより一層心に直に届くのはなぜだろうか。等身大の文章、という表現をすれば正しいのか、本来わたしたちが人の目には触れないところへそっと隠しておきたい感情のあれこれを、彼女はぴたりと当てはまる適切な言葉を使って表現する。その言葉に、励まされたり、ホッとさせられたり、ハッとさせられたり、ドキッとさせられるのである。
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年齢の近い著者による等身大の、でも深く優しい言葉たちで編まれたエッセイ。いつでも自分の内面と日々の環境変化としっかり向き合っているからこそできる表現なのだろう。これから何度も読み返すこと間違いなし。
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どうしてこの本を手に取ることになったか忘れてしまったけれど、何かタイトルに共感するところがあったのかもしれない。 世の中の作る流行は、刺激的、魅力的、それがさも素晴らしいものに思えることが多い。 多くの人に選ばれる事柄は、それを良いと思うのが普通の感覚ではないかと、自分に錯覚を起...
どうしてこの本を手に取ることになったか忘れてしまったけれど、何かタイトルに共感するところがあったのかもしれない。 世の中の作る流行は、刺激的、魅力的、それがさも素晴らしいものに思えることが多い。 多くの人に選ばれる事柄は、それを良いと思うのが普通の感覚ではないかと、自分に錯覚を起こすことが多い。 大人になってくると、自分が選んだ経験や外野の意見が、本能で好きなものを選ぶことを邪魔してしまう事もあったけれど、大切にしたいことを大切にできる気持ちを持ちたいと感じた。
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偶然出会って塩谷さんのことをよく知らないまま、表紙から「おしゃれに意識高く生きてる系リッチピープルのていねいな暮らしを語る感じかな」という先入観の塊で読み始めたけれど、全くそんなことはなく、夜寝る前に読んで心がじんとする本でした。 すぐに影響を受ける私は茶香炉を即購入して、火を灯...
偶然出会って塩谷さんのことをよく知らないまま、表紙から「おしゃれに意識高く生きてる系リッチピープルのていねいな暮らしを語る感じかな」という先入観の塊で読み始めたけれど、全くそんなことはなく、夜寝る前に読んで心がじんとする本でした。 すぐに影響を受ける私は茶香炉を即購入して、火を灯しながらこの本を読み切りました笑
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奥行きのある、美しい言葉で綴られた 塩谷さんのエッセイは、 現代を生きる中で感じられる、生きづらさや 社会問題や、豊かさを赤裸々に描かれていた。 日本と海外を比較すれば、 日本の現代社会ではボトルネックとなっている 日本の古い習慣や思考などの問題が浮き彫りになる一方で、日本文化...
奥行きのある、美しい言葉で綴られた 塩谷さんのエッセイは、 現代を生きる中で感じられる、生きづらさや 社会問題や、豊かさを赤裸々に描かれていた。 日本と海外を比較すれば、 日本の現代社会ではボトルネックとなっている 日本の古い習慣や思考などの問題が浮き彫りになる一方で、日本文化を継承している日本の素晴らしさにも気づく。 日本の現代社会はなぜ苦しくて、生きづらく感じることが多いのか。自分に素直に生きるということが、この国では難しいことなのか。周りと足並みを揃えなければ、変な目で見られ、疎ましく思われ、和から外されるのか。夢を語ればそんなの叶うはずないよと、馬鹿にされるのか。 私は、自分に正直に生きる努力をしたいし、 心も豊かでありたいと思う。 そのためには、人生の余白が大切だと思った。 また、私だけではなく恐らく皆同じ不安を抱えていたり疑問を持っているのだろうと思った。それを言葉にできない空気感のある日本は、やはりイノベーションを起こすべきだと思うし、若者が変えていかなければならないと思う。
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SNSを開くと、いろんな思想や対立構造ばかりが目立っているように感じてなんだか憂うことが多くなっていたんだけど、インターネットの良いところも悪いところも含めてどう向き合っていくか新しい視野を広げてくれたような気がします。 > 世の中の出来事すべてをキャッチアップするのでは...
SNSを開くと、いろんな思想や対立構造ばかりが目立っているように感じてなんだか憂うことが多くなっていたんだけど、インターネットの良いところも悪いところも含めてどう向き合っていくか新しい視野を広げてくれたような気がします。 > 世の中の出来事すべてをキャッチアップするのではなく、自分の感性に従うこと 情報量の多いSNSで一喜一憂してしまうので、私も意識したいなあと思いました。
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【アメリカ在住の人気エッセイストが贈るデビュー作】あたりまえに生きるための言葉を取り戻す。出会うべき誰かと強く惹かれ合うために――。多様性の時代を象徴する珠玉のエッセイ集。
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