父を撃った12の銃弾 の商品レビュー

ハンナ・ティンティ(著者),松本剛史(訳者)

2021/03/17

凝ってるなあ。練られてるなあ。読みで有り。

銃がこんなに身近だということに、単純に驚きも憤慨もしますが。

ホーリーとリリーの出会いシーンが、鮮やかでちょっとコケティッシュで印象的。好きなシーン。

2021/03/10

今年のベスト1と言いたくなるくらい好みの作品。父の過去と娘の現在が交互に語られる。12の銃弾のひとつひとつの挿話が面白く、娘の恋愛模様も、父から教わる銃の使い方、車の盗み方と一人で生きていけるようにと仕込むその全部が読み応えがある。娘を思う父の感情と父を見る娘の目。そういうものが全部つながって溢れてくるラストがとても素敵。また読み返したくなるような物語。

2021/03/07

12歳の少女ルーは、父とともに亡き母の故郷に移り住んだ。それまでは父とふたり、各地を転々としながら暮らしてきたが、娘に真っ当な暮らしをさせようと、父サミュエルは漁師として働くことを決めたのだ。しかし母方の祖母は父娘に会おうとしない。母はなぜ死んだのか。自分が生まれる前、両親はどんなふうに生きてきたのか。父の身体に刻まれた弾傷はどうしてできたのか。真相は彼女が考える以上に重く、その因縁が父娘に忍び寄りつつあった……。

文芸書寄りのミステリを最近読むことが多いが、この作品は大当たりだと思う。自然描写だけでなく、アクションも満載。

2021/02/26

【アメリカ最大のミステリー賞、エドガー賞最終候補】父の体に残る幾つもの弾傷。父の暗い過去と母の死の謎を追う少女を美しくリリカルに描いて圧倒的な感動を呼ぶ傑作青春ミステリー。