うしろむき夕食店 の商品レビュー
この店に通っておみくじ料理引きたい。出てくる料理とその絵が美味しそうでお腹が空く。人との繋がりが温かくて、読んでてほっこり。うしろむき、って悪い言葉と思ってたけど、そうじゃないな、私には私の進んできた道があるからそれを振り返るのも悪くないって思えた。
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お仕事小説、短編集って感じ。 お仕事に疲れたときに 立ち寄りたくなる食堂、 ってコンセプトなんだろうけど、 仕事の描写が多すぎて でもあまり惹き込まれなくて、 途中で読むのをやめました。
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うしろむきというネガティブなタイトルと優しい挿絵のギャップに惹かれて手に取る。放送作家の彩羽は真面目で努力家その長所も過ぎると上手くいかない。飲食店なのに曲がったエビ。不格好だけど完璧じゃないからこそ親しみを感じる。放送中のトラブルを音痴な歌で乗り切った。 多忙な医師を相手にする...
うしろむきというネガティブなタイトルと優しい挿絵のギャップに惹かれて手に取る。放送作家の彩羽は真面目で努力家その長所も過ぎると上手くいかない。飲食店なのに曲がったエビ。不格好だけど完璧じゃないからこそ親しみを感じる。放送中のトラブルを音痴な歌で乗り切った。 多忙な医師を相手にするMR。全く会えない医師を訪問する日々で努力は実を結ばない。売り上げ目標の前に良い関係を築くこと。想像力を働かせ仕事に心を載せること。何にもないからこそなんでも入る。特異な折り紙が縁をつなぐこともある。交際相手の母は妻は夫を立てるものという考えを譲らない。お手並み拝見の家事手伝いでは大失敗。いろいろな具がありそれぞれの味わいを楽しむ煮込み料理。新しい家族を作るのも煮込み料理のようなもの。枠を外し線引きをしないことは美味しい料理と同じ。もし合わなかったら別の方法を探せばよい。
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手にしたきっかけは、なんと言ってもこのおいしそうな表紙ですよね!エビフライがハート型なのも、ビールが添えられてるのもたまらないっ!( ^_^)/□☆□\(^_^ ) 都心から私鉄で20分、最寄り駅から徒歩10分ほどの場所にある「うしろむき夕食店」…その素敵なお店の雰囲気、提...
手にしたきっかけは、なんと言ってもこのおいしそうな表紙ですよね!エビフライがハート型なのも、ビールが添えられてるのもたまらないっ!( ^_^)/□☆□\(^_^ ) 都心から私鉄で20分、最寄り駅から徒歩10分ほどの場所にある「うしろむき夕食店」…その素敵なお店の雰囲気、提供されるお料理とお酒、お料理のおみくじ、そして来店者を「おかえりなさい」と迎えてくれると評判のお店。ここを訪ねるお客さんとお店を営む志満さんと孫娘の希乃香ちゃんのストーリー。 こんなお店が近くにあったらいいなって、この手の作品読むと必ず思いますね…!おいしいお料理食べたあとってみんな笑顔になって、幸せな気持ちになって、よし明日からも頑張ろうって思えますもんね♪ 作中の志満さんの『人生に失敗なんて、あるものですか。そのときどきでうまくいかないことがあっても、それは失敗じゃなく、めぐりあわせですよ。仮にうまくかないのなら、その場所はうまくいくための経由地なの。時間が経てば、それも必要な経験だったと思えます。アタシはね、ひとの未来はすべてしあわせにつながっていると信じていますよ。』この言葉、いいですよねぇ…!登場人物だけでなく、読んでいるこっちまで、ポジティブになれる作品だと思いました。
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都心から少し離れた場所の路地裏にある「夕食店シマ」。別名は「うしろむき夕食店」。そんな隠れ家的なこぢんまりしたレストランを舞台にしたヒューマンドラマ。 本編が「一の皿」から「五の皿」までの5話と、エピローグにあたる「おまけの小皿」の計6話からなる。 ◇...
都心から少し離れた場所の路地裏にある「夕食店シマ」。別名は「うしろむき夕食店」。そんな隠れ家的なこぢんまりしたレストランを舞台にしたヒューマンドラマ。 本編が「一の皿」から「五の皿」までの5話と、エピローグにあたる「おまけの小皿」の計6話からなる。 ◇ 店主は志満さんという高齢の女性。元芸者だけあって客あしらいが上手く、出てくる小料理もしゃれていて見事だ。 給仕を担当するのは、希乃香という20代の女性。志満さんの孫娘で明るく元気で店のムードメーカー的存在だ。 ひとときの安らぎを求め、今夜も悩みを抱えた人が引き寄せられるように店を訪れる。 * * * * * 路地裏のわかりにくい立地。 迷いつつもなんとか近くまで行くと猫が案内に立ってくれる。 気の利いたちょっとした料理やさり気ない店主のことばで、行き詰まりを感じていた客の気持ちがほぐれていく。 という設定で、古内一絵さんの『マカン・マラン』によく似た雰囲気です。各話で主人公が違い、その主人公が店での食事をきっかけにして悩みを乗り越えていくという展開も同様です。 全体的に悪人は登場せず、それぞれが互いに少しずつ思いやりながらうまく融和していきます。だから、読んでいて安心できます。 そして物語を動かす重要な小道具が、店のオススメである「料理おみくじ」。そこにはなにげないひと言と料理名が書いてあり、それを客が自分で解釈することで悩みから解放されていきます。 青山美智子さんの『猫のお告げは〜』にも使われていた手法で、なかなかうまいと思います。 気に入った話は第2話。こういう流れが大好き。それに第5話の収拾のつけ方も好みにぴったりでした。 最後に作品タイトルについて。 悩んだときは、自分の歩んできた道を振り返りましょう。これまでの自分ができてきた多くのこと。それを見返してみれば、悩みから抜け出す何かが見つかりますよ。 「うしろむき」は悪いことではありません。それは1日のなかでも大切なことなのです。 作品を貫くそんなテーマがよかった。常に前しか向かないというのはしんどいと思います。
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「縁結びカツサンド」がよかったので、同じ作者の本を探してみた。わかりにくい場所にある料理店が舞台で、料理おみくじというものが出てくる。料理名が入ったおみくじ。 雰囲気は似た感じだけど、私は「縁結びカツサンド」の方が好きかなぁ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ちょっと不思議な食堂「うしろむき夕食店」が舞台の連作短編集。 「うしろむき」はネガティブな意味ではなく、レトロなお店で昔を懐かしんだり、過去を振り返って歩んできた道を確かめたりして、前に進む力をくれるお店。一日の終わりに、「おかえりなさい」と迎え入れられて、「いってらっしゃい」と送り出される。 各ストーリーの主人公は別々の人だけど、直接または間接的に少しずつ繋がってる人たち。それぞれ仕事で悩んでいるなど、人生に帰路に立っている。 どのストーリーも主人公が初めてお店を訪れるところから始まる。一人称で語られるストーリーで、お店の構造や調度品の説明がされるけど、みんな同じものを見ているのにそれを表現する言葉が違うのが面白かった。例えば、磨き込まれた赤茶色の木の家具を「うなぎのタレを思わせる色」「みたらし団子」「紅茶みたい」など… 「乾杯」のグラスがぶつかる音やお酒の香りの表現も、それぞれの主人公の思いが込められていて、印象的だった。 一日一日を大切に生きて、それが積み重なれば、うしろを振り向いた時に、自分にしか歩けなかった人生が見える。 一日の最後に食べる夕食や、寝る前の一杯の飲み物が、その日を生き抜いた証となるように… 夕食店店長の志満さんの言葉に、頑張って働いた一日の終わりの過ごし方を豊かにしたいと思った。
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食べることへの気持ちと、人それぞれの人生が混じり合う食堂の人間模様が面白かった。ごはんを食べることの大切さを思う。
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「いらっしゃいませ」ではなく「おかえりなさい」と迎えられ、「ありがとうございました」ではなく「いってらっしゃい」と送り出される、志満さんの美味しい夕食店。お客さんたちの繋がりも微笑ましいけれど、中心になっているのは、やっぱり希乃香さんの成長ですね。
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うしろむいたら、自分を見つめ直す事ができるということ。決して後退するとかそういうネガティブではないんだな。
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