災害特派員 の商品レビュー
東日本大震災の翌日に被災地入りし、その後南三陸町に駐在しコラムとして1年間被災地の現状を発信続けた「南三陸日記」は素晴らしい作品でした!涙腺緩みっぱなしで…でもただ悲しく切ないだけでなく、被災した皆さんの生きる強さや人々の絆を描いた感動作でもありました。 もうひとつの「南三陸日...
東日本大震災の翌日に被災地入りし、その後南三陸町に駐在しコラムとして1年間被災地の現状を発信続けた「南三陸日記」は素晴らしい作品でした!涙腺緩みっぱなしで…でもただ悲しく切ないだけでなく、被災した皆さんの生きる強さや人々の絆を描いた感動作でもありました。 もうひとつの「南三陸日記」とあるように、その頃、筆者がどんなことを感じ、どう行動したのかを、筆者の言葉で回想し綴ったこの作品もまた素晴らしいです。ジャーナリストとして被災地の現状をそのまま伝えたいと思いはあっても、それは被災した人々を苦しめることになり得ないか…日々葛藤し、自身も体調を崩され苦しい思いをされたこともあったことも赤裸々に描かれています。「南三陸日記」とリンクしている場面も結構あります。 心に残ったのは、筆者と同時期に被災地の取材を通して交流のあった、巻頭に記された「渡辺龍に捧ぐ」の、渡辺龍氏が最期に撮影した写真、「未来へ 笑顔の5歳」…復興工事の進む被災地を、園児二人がまるでスキップするかのように楽しげに手をつないで…本当にいい笑顔なんです!!ジャーナリズムの本懐ってこういう作品を世に知らしめることなんだと、私は感じました。この写真、この作品にカラーで掲載されているので多くの方にこの写真だけでも見てもらいたいなぁ~そう思わずにいられませんでした。
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東日本大震災から10年。当時、著者は新聞記者として南三陸町に約一年住みながら記事やコラムを世に送り出した。本書は著者の取材体験を綴ったもの。 すでに出版された他の作品と同様に、そこに生きる(生きた)それぞれの人に焦点を当てた文章は心に沁みる。 また現地を駆けずり回る報道記者たちの...
東日本大震災から10年。当時、著者は新聞記者として南三陸町に約一年住みながら記事やコラムを世に送り出した。本書は著者の取材体験を綴ったもの。 すでに出版された他の作品と同様に、そこに生きる(生きた)それぞれの人に焦点を当てた文章は心に沁みる。 また現地を駆けずり回る報道記者たちの連帯や、悲惨な災害を取材することの戸惑いや葛藤、ジャーナリズムのあり方にも話は及ぶ。 涙なくして読めないが、読んで泣いて忘れてしまってはいけない、と思った。
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ダメだってこんなの。 号泣してしまった。 #白い土地 を読んで、気になっていた著者。新聞記者でありながら事実を淡々と 伝えるだけではなく、現地に駐在し現地の人々に寄り添い、人の心の襞にまで入り込む取材を続けた著者の、第一級の書籍である。 16000人と言う死者の数に比べれば、...
ダメだってこんなの。 号泣してしまった。 #白い土地 を読んで、気になっていた著者。新聞記者でありながら事実を淡々と 伝えるだけではなく、現地に駐在し現地の人々に寄り添い、人の心の襞にまで入り込む取材を続けた著者の、第一級の書籍である。 16000人と言う死者の数に比べれば、ほんの一握りかもしれない。ただ取り上げた人物、背景、 寄り添う心にはかなり心を動かされた。 短期で取材をしヒットアンドアウェイで戻るのではなく、現地に住み長期的に取材をする姿勢は大いに賛同できる すごいの一言。言葉を扱うプロフェッショナルという枠を超えて、事実+α、人の心を伝えることができる言論人として尊敬する。
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2011年3月11日、私は福岡の実家で変わらぬ日常を過ごしていた。揺れてもいない。津波も来ていない。「3.11」の記憶は、テレビの映像だけで形作られている。「人を殺すのは『災害』ではない。いつだって『忘却』なのだ」。この言葉を聞いた時、ドキッとした。生半可な覚悟では受け入れられない被災地の現実。目を背け続ける私も、あの日を忘れていく側の人間だということを痛感させられる。
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この手記が世に出されたことをとてもありがたく思う。一章ごとに、胸にズンと「私たちの」責任がかかるのを感じられた。本というのは、活字を読み込んでいくうちにある種の追体験をする、というものと私は捉えている。だから、「ゲームや映像としてモニター越しに」見るものとは(少しだけだけれど)異なって、読者のこころに引っ掻き傷をつけていける。著者が、ひととのかかわりを、おのれの筆になるままに書いてくれたことで、私たちは、著者とかかわったひとたちのことを「想像」できる。むろん実体験に勝るものはないだろうけれど……。それでも、読んでいるときは我がこととして痛みを感じられるだろう。「外からだけみるもの」とそれはきっと一線を画すと信じたい。 しかし。ジャーナリズムとはなんだろう。昨今はみえない「縦の分断」が起こっているときかれる。それはどこか遠い国のよそごとではなく、まさしく隣家や知り合いの中で起きる貧富の差ーーひいては考え方、教育、経験の差だと思う。それを冷笑することなく書き知らせなければならないとき、著者の留学先での問いは重くのしかかり、また私たちの想像力も少しは役立ってくれるだろう。
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信頼に足るジャーナリスト 「白い大地」に触れた時から ジャーナリスト三浦英之さんは 私の中では抜きんでたお一人です 三浦さんが ルポルタージュする時に 出逢った人たち、 意識的な取材者にせよ たまたま出遭った取材者にせよ その描かれたお一人お一人が なんと魅力的なことか 三...
信頼に足るジャーナリスト 「白い大地」に触れた時から ジャーナリスト三浦英之さんは 私の中では抜きんでたお一人です 三浦さんが ルポルタージュする時に 出逢った人たち、 意識的な取材者にせよ たまたま出遭った取材者にせよ その描かれたお一人お一人が なんと魅力的なことか 三浦英之さんの 真摯な眼差しと 誠実な心が 読んでいる者に 伝わってくる
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朝日新聞記者として東日本大震災発生の翌日に現地入りし、その後5月から1年間に渡り宮城県南三陸町で取材活動を続けた著者の手記。様々な思いが去来する中、ジャーナリストの在り方にまで疑問を感じながら取材を続けた三浦さんの姿に感じ入った。10年目の今年14時46分。ぼくは職場の片隅に立ち...
朝日新聞記者として東日本大震災発生の翌日に現地入りし、その後5月から1年間に渡り宮城県南三陸町で取材活動を続けた著者の手記。様々な思いが去来する中、ジャーナリストの在り方にまで疑問を感じながら取材を続けた三浦さんの姿に感じ入った。10年目の今年14時46分。ぼくは職場の片隅に立ちひっそりと独り黙祷した。忘れてはいけない記憶。けれど忘れなければ前に進むこともできない。そんなことを思いながら読了した。
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決して「忘却」しないために、著者の本を読む。 「南三陸日記」「白い土地」そしてこの「災害特派員」 これからも読み続ける。
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帯に記載の「人を殺すのは「災害」ではない。いつだって「忘却」なのだ」という文面が本屋にて目に入り、そのまま購入。読み始めて数ページもしないうちに、自分の周囲の音が聞こえなくなり、文字に没入していった。コロナの有無に関わらず、10年目というある種の「節目」こそ、日々どこかで想起され...
帯に記載の「人を殺すのは「災害」ではない。いつだって「忘却」なのだ」という文面が本屋にて目に入り、そのまま購入。読み始めて数ページもしないうちに、自分の周囲の音が聞こえなくなり、文字に没入していった。コロナの有無に関わらず、10年目というある種の「節目」こそ、日々どこかで想起される事象として3.11が存在する。この10年のうちに、歴史学専攻にて「過去の克服」「想起」といったテーマで論文を書いた記憶も改めて思い起こされた。自分なりの10年というスパンについて、暇を見つけてもう少し悶々と考え続けたい。
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