あと十五秒で死ぬ の商品レビュー

榊林銘(著者)

2021/09/03

十五秒をテーマにした四つの短編集。
一話目の「十五秒」はめちゃくちゃきれいにまとまっている。これがデビュー作とかほんとすごい。面白かった。

そして、ラストの「首が取れても死なない僕らの首無殺人事件」が特殊設定ミステリーなんだけど、めちゃくちゃ面白い。首が取れても十五秒以内に引っ付けたら死なないという前提で話が進むんだけど（三秒ルール？）もう面白すぎる。キャラが緩いから首が取れてもそんなに焦ってなくて面白い。首脱というパワーワードもすごい。
ラストのオチもすごい。いろいろすごい。想像しながら読むとほっとにシュールで面白い。オススメ。

2021/08/01

4作とも異なった方向からの「あと十五秒で死ぬ」に、次はどんな方向から攻めてくるのかと各話楽しみ。特に「このあと衝撃の結末が」「首が取れても死なない僕らの首なし殺人事件」はボリュームのせいもあってが好み。「首が取れても～」は「変格もの」で西澤保彦さんを連想した。切断面の微生物の描写は「ジョジョ第5部」のメタリカみたい。首芸ショーのネーミングはいかしている。

2021/07/31

「あと十五秒で死ぬ」
突然そう告げられたら、どうするか。
十五秒…日常生活において、それはあっという間に過ぎ去る時間。”時間”というより”瞬間”と捉えた方がピンとくるかもしれない。
けれど、それが死に至るまでのカウントダウンだったとしたら。
死ぬ間際の走馬灯タイムなら、十五時間くらい中身の濃い時を過ごす感覚になるのかも。
十五秒を生かすも殺すも自分次第、ということか。
一秒の重みを思い知らされる短編集だった。

2021/07/08

設定が斬新すぎる。
15秒の可能性をいろんな形で提示してくれる短編集。
どれも面白かったけれど、特に最後の話が秀逸。
「首が取れても15秒間は死なない」という特殊設定を余すところなく活用しきった良作。
決着のつけ方も予想外なので、ハラハラしながらも最後まで楽しめた。

2021/06/18

面白かった。最初の死神ものの連作短編と思ったら、15秒が共通なだけでビックリするほど違った。15秒って意外と長いのかも。首の話は想像力が追い付かない。よく考えるとグロい。

2021/06/13

わかりやすく楽しいどんでん返し短編集

　楽しかった。表題作が特に良い。最後の作品は長くて途中断念したけど、アイデア満載の作品はワクワクするな。次の作品にも期待します。

2021/05/31

ほんとうにあと15秒で死んじゃう設定ばっかりでうまくミステリに仕上げてて感嘆。
「十五秒」撃たれた直後に死神から十五秒の余命をもらう話。カウントダウン・時間を止める系。
「このあと衝撃の結末が」ドラマから目を離したほんの15秒後のエンディング、なぜ登場人物は急死したのか？
「不眠症」いつも15秒後に事故が起こる車内の夢を見る。
「首が取れても死なない僕らの首無殺人事件」首が取れても死なない（15秒以内に戻せば）体質の島の人々。
やっぱり最後の話はインパクトがあった。首お手玉はすごい光景だなあ…。

2021/05/27

とてもスローモーション。そしてラストはなるほど！ってなった。
4つの短編集。4つとも「へー」と思った。
死ぬ前の走馬灯ってこういう感じなのか？すごいと思った。
私なら、何も出来ずに終わりそう。
十五秒は短い。
でもここでは十五秒は長い。

2021/05/25

15秒で何が起こるのか。その短い時間で繰り広げられる4つの短編はどれも不思議な雰囲気で興味をひかれるお話でした。15秒にまつわるホラーサスペンス。

2021/05/22

本当の意味での15秒の話は第一話のみでその他は15秒にこじつけた感あり。タイムトラベル物は設定自体の理解に脳みそが持っていかれて没入しにくい。第四話もブッ飛んだ内容で面白かった。