大人のトラウマを診るということ の商品レビュー
感想 見えない傷。本人も気づいていない。そこに触れることでどうなったかも見えづらい。だけど避けては通れない。知識と経験で補う必要がある。
Posted by
手に取った感じが優しい本でした。症例の中の、ネグレクトに近い感じで育った子の話が、とても近くに感じました。(本の世界に逃げる事が、1つの解離だったというような話でした)
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大人の精神科臨床におけるトラウマの診かた・考えかた: トラウマがあるのではないかと常に心がける 日常臨床においてトラウマに気づく 症例集 精神科日常診療におけるトラウマへの精神療法: 広い意味でのトラウマ ふとした症状 まずは心理教育 トラウマの延焼を防ぐ 意味付けの修正 純粋な自閉スペクトラム症 ASDのない場合も同じ トラウマを抱える人たちへの生活支援: これからの生活支援に求められるもの トラウマを抱える人たちへの生活支援の難しさ 公的支援を受け入れるということ 相談するということや,支援を受け入れるということが難しい 訪問がトラウマを理解するヒントを与えてくれることがある 就労支援,そして働くということ トラウマを話すこと,聞くことの副作用について考える 作業療法が安心と安全を再び体験するきっかけになることがある 支援者や治療者の支援を考える 生活を支援する
Posted by
症例集という感じ。 いじめ、虐待、DV、パワハラなど継続的に人を追い込むことがどれほど長きにわたり人を損ない続ける最悪の行いであるかがよくわかる。 人と上手く付き合えないとか仕事が長続きしないという人はよくいるけど、なぜそうなってしまったのかを考えた事がなかった。想像力が足りなか...
症例集という感じ。 いじめ、虐待、DV、パワハラなど継続的に人を追い込むことがどれほど長きにわたり人を損ない続ける最悪の行いであるかがよくわかる。 人と上手く付き合えないとか仕事が長続きしないという人はよくいるけど、なぜそうなってしまったのかを考えた事がなかった。想像力が足りなかった。彼らはもう既にたくさん傷ついていて、そして現在も生活をうまく乗りこなせないことでずっと傷付き続けていたんだと思う。 患者への先生のアプローチは暖かく、一人一人に寄り添いその人がどうなることが回復への道なのかをいつも探っている。画一的な答えがない。 症例集の半分ほどがまあ最悪の状態は抜け出した程度、4割が安定して社会生活が送れている、あとは通院が途絶えている、というのがすごくリアル。精神の病は完治というのが難しく、折り合いを付けながら生きていくしかないんだな。 あと寛解への手段で人との関わりを増やすというのが結構多い。人につけられた傷は人でしか癒せないということか…。
Posted by
精神の専門家の視点で書かれているのですが、たくさん「職場」や「働く人」が出てきて、産業医の立場で読んでも面白かったです。 「気づくことは、支えること」という帯にかかれていることばは、医師全てに必要な視点かもしれませんね。
Posted by
- 1