フランクリン・ローズヴェルト の商品レビュー
偉大なアメリカ大統領とされながらも毀誉褒貶が激しく、また日本人にとっては感情的なわだかまりもある人物、フランクリン・ルーズベルトの評伝。 もう1人のフランクリン姓を持つ大統領、セオドアの遠縁である事は知っていたが、妻エレノアがセオドアの姪であることまでは知らなかった。オイスター・...
偉大なアメリカ大統領とされながらも毀誉褒貶が激しく、また日本人にとっては感情的なわだかまりもある人物、フランクリン・ルーズベルトの評伝。 もう1人のフランクリン姓を持つ大統領、セオドアの遠縁である事は知っていたが、妻エレノアがセオドアの姪であることまでは知らなかった。オイスター・ベイ、ハイド・パーク両家の血筋を知ると、アメリカがかなり血統を重要視する国柄である事がわかる(わざわざフランクリン家を挙げなくてもフォードやケネディ、ブッシュ家を見れば一目瞭然でもあるが)。 政策は内政・外交共にかなり一貫性がない。ただ彼が大統領を務めていだ時期は20世紀最大の乱世であり、時勢に上手くフィットした大統領なのだろう。第一次ニューディールの応急処置ぶりは見事の一言である。その一方で1938年不況などの影響もあり、結局完全に景気が元に戻ったのは太平洋戦争突入後となったため、第二次以降のニューディールについては評価が別れるところだろう。 外交に関してはチャーチルやスターリンに振り回されたような書き振りではあるが、その点についてはやや疑問も残る。少なくとも戦争後半に関してはチャーチルよりも強硬派だった筈だが…。あと真珠湾を予測していなかったことや日系人隔離政策を周囲の圧力で仕方なく行っていたのかについても一考の余地が残る、というよりフランクリン寄り過ぎる文献から話を集めているのではないかという気がする。
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ローズヴェルトの生涯をコンパクトにまとめて読みやすい本ではある。しかし、彼の残した業績は問題が大きすぎて、その後の世界とアメリカの在り方に大きな禍根を残すことになっている。この点について全く触れていないのはどうしたことであろうか?
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歴史に「たら」「れば」はないが、もしフランクリン・ローズヴェルトが第二次世界大戦後まで生きていたら。原爆投下はなかったか?どうだろう。
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大恐慌と第二次世界大戦という未曾有の危機をいかに乗り越えたか。家族との人間模様も含め、史上唯一4選された大統領の実像を描く。
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第二次世界大戦中の偉大な大統領、フランクリン・ローズヴェルトの生涯を描いた良書。 経済危機や戦争といった非常時、有効な意思決定がどのようになされたのかを知ることができるのは興味深い。 「専門家に議論を戦わせ最後に判断する」といった点や、路辺談話のように国民に分かりやすく説明し...
第二次世界大戦中の偉大な大統領、フランクリン・ローズヴェルトの生涯を描いた良書。 経済危機や戦争といった非常時、有効な意思決定がどのようになされたのかを知ることができるのは興味深い。 「専門家に議論を戦わせ最後に判断する」といった点や、路辺談話のように国民に分かりやすく説明しコミュニケーションをとる、といったことは、「決断の本質」や橋下徹さんの「決断力」「実行力」などにもその様式が現れており、良きリーダーとなるために身につけるべき必須の方法であるともいえる。 その他、妻との微妙な夫婦関係や、人権よりも政策を優先させれるといった、政治史には出てこない面も記述されており、歴史の一ページを知るといった目的で読んでも有用な知見が得られるように思う。
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【彼の指導力を支えたのは、言葉の力であり、高いコミュニケーション能力で自分の考えを国民に伝え、信頼を勝ち取った】(文中より引用) アメリカ史上最長となる12年にわたって大統領職を務めたフランクリン・ローズヴェルト。大恐慌や世界大戦といった未曾有の危機を、彼は指導者としてどのよう...
【彼の指導力を支えたのは、言葉の力であり、高いコミュニケーション能力で自分の考えを国民に伝え、信頼を勝ち取った】(文中より引用) アメリカ史上最長となる12年にわたって大統領職を務めたフランクリン・ローズヴェルト。大恐慌や世界大戦といった未曾有の危機を、彼は指導者としてどのように乗り越えていったのか......。著者は、筑波大学で教授を務める佐藤千登勢。 コンパクトにローズヴェルトの半生を知ることができるとともに、彼のどこが後世的にも評価されているかが把握できる良書。機を熟すのを待つことができただけでなく、その機をコミュニケーション能力によって手繰り寄せることに長けていたんだなと感じました。 最近は「ルーズベルト」ではなくて「ローズヴェルト」が主流なんだろうか☆5つ
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アメリカ史上唯一4選され、第二次世界大戦を戦ったということで有名なのに、意外とこの人物のことは知らなかった。 1640年代からニューヨークに住んだオランダ系のローズヴェルト家の家系から、過保護な母、叔父への憧れ、ハーヴァードでの学生生活、エレノアとの馴れ初め、政界入り、ポリオ、ニ...
アメリカ史上唯一4選され、第二次世界大戦を戦ったということで有名なのに、意外とこの人物のことは知らなかった。 1640年代からニューヨークに住んだオランダ系のローズヴェルト家の家系から、過保護な母、叔父への憧れ、ハーヴァードでの学生生活、エレノアとの馴れ初め、政界入り、ポリオ、ニューヨーク州知事、ニューディール、第二次世界大戦など、FDRの生涯がわかりやすくまとまっている。 日米交渉に関しては、米国を大戦に引っ張るために日本を挑発したというイメージを持っていたが、この本によるとそれは意図的なものではなかったようだ。日系人の強制収容にも積極的ではなく、エレノアは強く反対していた。 FDRは経済政策等に関しての批判は多いが、国民に対する指導力など、今までもこれからも米国大統領のモデルとなり続けるであろうと結ばれている。
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FDRについて、内政中心にざっくりと学べる。全体的には良著で政策の方針や結果を平易に記述しているが、ややもするとそれらの行動を一つの筋書きに収束させすぎるきらいがあった。しかし、FDRを学ぶ入門書としては十分に思う。
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