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中国の歴史(7) の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2024/12/19

宋といえば私の中で平清盛の日宋貿易のイメージしかなかったのですがこの本を読んで驚きました。隋や唐と比べて印象が薄い宋ではありますが、中国文化が圧倒的に洗練されたものになったのはこの時代だったのでした。 本書ではそんな唐の歴史とともにその文化面も詳しく見ていくことができます。写真...

宋といえば私の中で平清盛の日宋貿易のイメージしかなかったのですがこの本を読んで驚きました。隋や唐と比べて印象が薄い宋ではありますが、中国文化が圧倒的に洗練されたものになったのはこの時代だったのでした。 本書ではそんな唐の歴史とともにその文化面も詳しく見ていくことができます。写真も豊富ですのでその見事な陶磁器の姿も見ることができます。視覚的にイメージできるのでこれはありがたいです。 そして私が最も驚いたのは印刷術の発明によってもたらされた革命的な変化です。「本を読む」という行為が決定的に変容したその瞬間が非常に興味深かったです。 宋時代に印刷術が発達し、知識の意義が大きく変わりました。その変化に仏教も儒教も道教も大きな影響を受けています。その点についてもこの本では見ていくことができます。これは刺激的な読書になりました。

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2023/10/01

2021/4/29読了 宋代を扱う。 今までの先生方とはちょっと異なり、軽妙な文章が目立った。きっと、講義や講演でも、お話が巧いのだろうと想像する。宋は、軍人の権力を弱めた文民統制王朝で、歴代中国王朝の中でも軍隊は最弱と言われているらしい。しかしその分、文化的には高尚なものを多く...

2021/4/29読了 宋代を扱う。 今までの先生方とはちょっと異なり、軽妙な文章が目立った。きっと、講義や講演でも、お話が巧いのだろうと想像する。宋は、軍人の権力を弱めた文民統制王朝で、歴代中国王朝の中でも軍隊は最弱と言われているらしい。しかしその分、文化的には高尚なものを多く生み出し、いわゆる和風文化のルーツでもあるのだから、強い軍隊を持つことの功罪を考えてしまう。

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2022/06/14

短期王朝に終わった5代に続く宋。趙匡胤が五代最後の後周から禅譲を受けて建国し、6代目の短期に終わらせないという固い決意が、「五代史」の編纂に示され、また「宋」の国名も「殷」を継ぐものという意味があった。そして趙匡胤(太祖)の後を継いだ弟・趙匡義(太宗)は秀吉の後の家康に準える記述...

短期王朝に終わった5代に続く宋。趙匡胤が五代最後の後周から禅譲を受けて建国し、6代目の短期に終わらせないという固い決意が、「五代史」の編纂に示され、また「宋」の国名も「殷」を継ぐものという意味があった。そして趙匡胤(太祖)の後を継いだ弟・趙匡義(太宗)は秀吉の後の家康に準える記述は非常に分かり易い。太祖系からの政権簒奪だったのだろう。『資治通鑑』の編者・旧法派の司馬光、欧陽脩や蘇軾と新法派の王安石の対立など、現代の与野党政治を思い出させるだけに、現代に近くなった印象を感じた。そして宗教として儒教・道教・仏教(禅宗)が深化していった時代でもあったのだ。 楽しい話は宋と契丹の講和条約に際しての契丹に毎年払う和解金について指三本30万円で成約した曹利用を皇帝の真宗が一度300万と勘違いしたが、30万と知って満悦したという逸話。双方が平和を求めていたという背景による、とは今もこのようなことが起こってほしいと思う。この時代に三国志演義が成立し、劉備や孔明が英雄とされ、芸能文化が広まっていったことし、儒教が朱熹の登場により隆盛を極めていったことなど、日本での平安から鎌倉時代よりも、江戸時代を思わせるような印象を持った。

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2021/04/22

思想文化に焦点を合わせて、南北300年における時代の推移を明らかにする内容。特に朱子学に関する記述が豊富で、王安石から新旧対立・道学の展開を経て成立にいたる流れ、後世に与えた影響などは興味深かった。

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2021/01/26

現代に伝わる日本の文化の基をつくったといっていい宋朝。歴代王朝最弱の軍隊を持っていたが、周辺の民族や国と交渉で渡り合っていたのは、文治主義の面目躍如ではないか。

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