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未来職安 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2021/02/08

唐突ですが近未来が舞台の話です。 あくまで個人の主観ですが、小説で「近未来」というとパッと思いつくのは、ディストピアとか、機械やコンピュータに支配されてるとか、荒廃した社会だとか(どんな小説を読んできたんやという話ですが)、ネガティブなイメージです。 この小説の近未来は、なんて言...

唐突ですが近未来が舞台の話です。 あくまで個人の主観ですが、小説で「近未来」というとパッと思いつくのは、ディストピアとか、機械やコンピュータに支配されてるとか、荒廃した社会だとか(どんな小説を読んできたんやという話ですが)、ネガティブなイメージです。 この小説の近未来は、なんて言うんでしょう、ほんとこのまま10年もすれば普通にこんな感じになってるかもって思えるほどの「身近さ」を感じさせられる近未来です。 とはいえ、「暮らしの中の物事はほぼ自動化され、人間がやるべき仕事も激減した結果、国民の99%は〈消費者〉として、働かなくても国から支給される生活基本金で暮らしていける。残り1%が〈生産者〉として働いている。」なんていう設定は、冷静に考えれば10年どころか人類が終わるまで実現しなさそうではあるのですが。 それでも「身近さ」を感じるのは、主要な登場人物の二人が特別でも何でもない職安の経営者と事務員という設定で、なおかつ彼らのごく普通のお仕事を描いているからでしょう。ほっこり安心します。 現代人が明治〜昭和初期のころを振り返るように、時折り平成の世の社会や暮らしぶりを「教科書で学んだ、現代では考えられない奇妙なこと」として、彼らが語ることが個人的にはツボでした。 このように、取り立てて何か起こるわけでもない、「未来の日常」だけっちゃあだけなんですけど、妙に気に入っちゃいました。 柞刈湯葉さん、初読みだったんですが、他の作品も読んでみます。

Posted byブクログ

2021/01/30

時代がどんなに変わっても、きっと人はそんなに変わらない。 生きる意味なんて、難しいことはあんまり真剣に考える必要ない。 言葉の選び方が本当にすき。 ネコッポイド欲しい。

Posted byブクログ