チ。 ―地球の運動について―(第2集) の商品レビュー
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感想 新たな探求者へと地動説が引き継がれた。 この物語の主人公は人物ではなく「地動説」そのもの。壮大な物語すぎて最終的にコペルニクスとかガリレオにいくのか、それともそうでないのか、どこに着地するのか楽しみで仕方ない。
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これは予想ですが、オクジーが天国を信じきれない理由は、自分の目の前で死にゆく人がみんな苦しい表情をしているからです。もし天国が存在していて、みんなが死後そこに行けるのなら、死にゆく人は全員幸せそうな顔をするはずだからです。 学問の自由のない世界とは、具体的にはこうなのか。地動説...
これは予想ですが、オクジーが天国を信じきれない理由は、自分の目の前で死にゆく人がみんな苦しい表情をしているからです。もし天国が存在していて、みんなが死後そこに行けるのなら、死にゆく人は全員幸せそうな顔をするはずだからです。 学問の自由のない世界とは、具体的にはこうなのか。地動説の再発見はルネサンスの一要素だと思いますが、教会の動揺と宗教改革で完成するのかと感心しました。
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新たな探究者のもとに、地動説が引き継がれました。 地球は神がつくった特別な存在で、その周りを天体が動いていると考えられていた時代に、異端・禁忌である地動説に触れて、「天界は崇高で荘厳で偉大で広大で、そして地球と調和している」と感動する聖職者の姿は印象的です。 一方で、ネットに...
新たな探究者のもとに、地動説が引き継がれました。 地球は神がつくった特別な存在で、その周りを天体が動いていると考えられていた時代に、異端・禁忌である地動説に触れて、「天界は崇高で荘厳で偉大で広大で、そして地球と調和している」と感動する聖職者の姿は印象的です。 一方で、ネットには「地動説は数理的な理論の一つとして協会も理解していた面がある」という記述も見られ(それが正しいかどうかはわかりませんが)、本書で描かれているように地動説=異端・悪魔の手先ということで片端から火あぶりにされる、ということではなかったのかも? という気もします。 C教(キリスト教)を、旧来の考え方に凝り固まった「悪」として描いた方がストーリーとしてはわかりやすいですが、歴史的な事実をどこまで反映させたものなのか、というところは検証が必要かもしれません。
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2023/5/20 想いの継承の話や。 昔は今よりも死がずっと近くて。 死後の世界も近いものやったんやろうな。 16:35
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・5話 異端者にフベルトのネックレスを受け継いでる者がいる! ・6話 ここまで綺麗な円を描いてたのに火星って曲がるんですか?! ・7話 「絶望は希望に転化し得る」 この時代は本当に天国を信じていたんですね。 ・8話 石箱に辿り着いたグラスとオクジー。 ・9話 愛しい人を奪...
・5話 異端者にフベルトのネックレスを受け継いでる者がいる! ・6話 ここまで綺麗な円を描いてたのに火星って曲がるんですか?! ・7話 「絶望は希望に転化し得る」 この時代は本当に天国を信じていたんですね。 ・8話 石箱に辿り着いたグラスとオクジー。 ・9話 愛しい人を奪うのも、出会わせてくれるのもこの世界。 ・10話 禁書に目を通し目を焼かれたバデーニ。 バデーニと接触するオクジー。 今の時代にもきっと、禁書扱いされてるものってたくさんあるんでしょうね。 ・11話 死ぬ時に満足な顔をできるのは、自分を貫いた者の特権な気がします。 ・12話 火星は真っ直ぐ進んでるけど、地球がそれより早く動くから追い抜いた瞬間が逆行してるように見えるんですね! バデーニとオクジーのコンビはどこまで行けるのでしょう!
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1巻で残された資料が時を越えて受け継がれていく。 しかしながら、まだまだ自由に学ぶことかできない世界で知的欲求を求めながらもがく話。
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前半は下層階級である2人の代闘士オグジーとグラスの会話。片方が火星が不規則な動きをしていることに気が付く。 二人はある日、ノヴァクの依頼で、異端者輸送の仕事を請け負う。輸送中、異端者は観測記録の入った石の箱のことを二人に伝える。二人は石箱に向かうが、ノヴァクに気づかれ戦闘になる。 辛くも追跡を振りほどき石箱に到着。しかし片方は崖から落ちて死ぬ。 第10話は副助祭バデーニの話。彼は地動説を研究したために、異端者として片目を焼かれていたのだ。そこに火星の観察記録を持ったオグジーが訪ねてくる。二人は地動説のほうが合理的だと考える。
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1巻目を乗り越えて良かった。 加速度的におもしろくなってきたわ。 物語は10年後から再開。 その間にまた「地動説の箱」には 新たな人間の手による知識が加えられ 次は教養の少ない傭兵の手によって 田舎に左遷された異端の修道士のもとへ 存在が伝えられていく。 神が作ったものが中心...
1巻目を乗り越えて良かった。 加速度的におもしろくなってきたわ。 物語は10年後から再開。 その間にまた「地動説の箱」には 新たな人間の手による知識が加えられ 次は教養の少ない傭兵の手によって 田舎に左遷された異端の修道士のもとへ 存在が伝えられていく。 神が作ったものが中心と考える教会に対して 神が作ったものだから不完全なはずはない という、この修道士の考え方は それはそれで信仰心のなせるものだと思う。
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この世は醜い、だがそれが、それこそが美しい。 この漫画はフィクションだろうけれど宗教観はキリスト系なのかしらねん。(すみません、私は日本史専攻でした。) 誰がなんと言おうとめちゃくちゃ面白いです。
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「2000年前アテナイの老人が毒杯を呷った惨事から今の哲学が生まれた。」 「1500年前ナザレの青年が十字に磔られた無念が今のC 教を形作った。」 「人は悲劇を肥やしに、時に新たな希望を生み出す。」 ・代闘屋の青年オクジーは現世は天国か地獄に行く前の仮初めの場所、希望は天国にしかないとこの世に絶望しか持っていなかった 護送の罪人そして同僚のグラスの最後の顔に託された願いを繋げることを決意させる。 〇絶望の宇宙の恐ろしさ。 希望を抱いた宇宙の美しさ。 人々を惑わす星。
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