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地球に月が2つあったころ の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2022/10/04

炭素の地球上での還流や酸素のほぼ全てが岩石の中に存在しているなど学ぶことがあったが、全体的に専門用語が多い(巻末に用語説明や注記が掲載)し、あちこち内容が飛ぶので、本文だけで383ページを出来るだけ理解して読むことに努め、時間がかかるうちにかえって解らなくなるところがあった。 そ...

炭素の地球上での還流や酸素のほぼ全てが岩石の中に存在しているなど学ぶことがあったが、全体的に専門用語が多い(巻末に用語説明や注記が掲載)し、あちこち内容が飛ぶので、本文だけで383ページを出来るだけ理解して読むことに努め、時間がかかるうちにかえって解らなくなるところがあった。 そしてタイトルにある月が二つあったと自説が出てくるのは306ページめ。 この手法は、何か考えてのことなのか? 月の裏側の様相と表の様相が全く異なることからヒントを得、コンピューターシュミレーションで二つの月の衝突による事の始終を推定している。 原始太陽系の誕生の頃の惑星活動は荒れ狂ったものだが、今は46億年も経過し落ち着いているようだ。 しかし一方彗星や小天体が地球の軌道に入ってくる予測も徐々に出来るようになってきており、環境破壊による地球滅亡よりも早く、6500万年前何億年も地球を支配してきた恐竜が絶滅したようなことが起こるような気もしてきた。

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2021/03/27

宇宙論は重力波やダークマターといったものが関心の中心となり、太陽系のことは大体分かっているという気がしていたが、現在ある惑星の生成の仕組み、軌道の選択など、まだまだ興味深いテーマがたくさんあるらしい。本書は惑星科学の研究者による太陽系の惑星やその衛星の成立や現状、そして、こうした...

宇宙論は重力波やダークマターといったものが関心の中心となり、太陽系のことは大体分かっているという気がしていたが、現在ある惑星の生成の仕組み、軌道の選択など、まだまだ興味深いテーマがたくさんあるらしい。本書は惑星科学の研究者による太陽系の惑星やその衛星の成立や現状、そして、こうした惑星への探査をいま進めるべきことという主張が書かれている。 600ページ近い厚い本で、一気に読まないと忘れてしまいそうなので大急ぎで読んだが、頭に残った概要をベースにもう1度読んでみると、もっと色々なことが深く理解できそうな気がする。 個人的には、潮汐力という不思議な力についてもう少し知りたいと思った。 なお、原書を読んでいないからよく分からないが、翻訳が日本人向きによくできていると思う。たぶん、原書には書いていないが日本人にはよく分かる比喩などが独自に盛り込まれていて、なるほどと思う部分があった。

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2021/03/20

『#地球に月が2つあっころ』 ほぼ日書評 Day369 月は2つあったの?…素朴な疑問を抱きつつ本書を手に取ると、何とも散漫、しかし興味深いトピックに惹きつけられ、結果、一気読み。 先日来、書籍全体を通じるテーマとでも言うべきものがないと非常に読みづらい、1冊の本としてタイ...

『#地球に月が2つあっころ』 ほぼ日書評 Day369 月は2つあったの?…素朴な疑問を抱きつつ本書を手に取ると、何とも散漫、しかし興味深いトピックに惹きつけられ、結果、一気読み。 先日来、書籍全体を通じるテーマとでも言うべきものがないと非常に読みづらい、1冊の本としてタイトルをつけるよりも、専門エッセイ集とでも呼んだ方が良いのではないかと、ややネガティヴ評価するケースが多かったのだが、本書はまさにそうした構成ながら、個々のトピックが面白く、構成だけの問題ではないのだなと改めて気づく。 取り上げられるトピックをひとつひとつ拾っていてはキリがないが、恐竜ファンならおなじみの「K/T境界」がつくられた様に関する説明などは、心地よい域。 史上初の月の裏側の写真は、冷戦当時の米ソ両国の持てる技術の合作…なるネタが序盤に振られ、その謎が終盤に解き明かされるのは、ミステリーもののよう。 そして、タイトルにもなっている出来事。月の表と裏(地球から見て)の景色がこんなにも違うのは何故か? 裏側の地殻が表の倍の厚みがあるのは何故か? コンピュータシミュレーションを用いてその謎を解き明かす。 https://amzn.to/3lFHSef

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2021/03/07

地球に月が2つあったころ エリック・アスフォーグ著 惑星・衛星の話題 縦横無尽に 2021/2/27付日本経済新聞 朝刊 コロナ禍で人と会うことが敬遠され、おしゃべりが激減した。普段の何気ない会話、脈絡のないおしゃべりが如何(いか)に大事だったかを改めて感じるのだ。話題があっちに...

地球に月が2つあったころ エリック・アスフォーグ著 惑星・衛星の話題 縦横無尽に 2021/2/27付日本経済新聞 朝刊 コロナ禍で人と会うことが敬遠され、おしゃべりが激減した。普段の何気ない会話、脈絡のないおしゃべりが如何(いか)に大事だったかを改めて感じるのだ。話題があっちに飛び、こっちに飛びと、会話の中の言葉の連想からトピックが行き来し、最初に何を話していたのか、わからなくなる。そんなおしゃべりこそがなんと楽しく、ストレス発散になっていたことか。 書籍でも、その傾向がある。教科書は系統的に筋立てに沿って書かれているため、つまらなく思うことがある。脈絡のないおしゃべりのように話題があっちこっちに飛びながらも、あるテーマを包括的に理解させる本の方が面白いと感じることがある。 本書は後者の典型と言ってもよい。最終的には、惑星や月の誕生に関する研究最前線の魅力を伝えようとしているが、読み進むうちに一体、何を言いたいのか、読者を何処(どこ)へ誘いたいのか、わからなくなるほど話題があっちこっちにすっ飛んでいく。まるで読者の知的好奇心が試されているような気がしてくるほどだ。私もこの種の本はかなり読んだが、これだけ脱線だらけの本も珍しい。話題の飛び方も半端ではなく、惑星や衛星の解説から科学史に入ったかと思うと、生物学へ、さらには文化論となったりするのだ。 著者は、地球の衛星・月の特徴を説明するため、その誕生初期にもうひとつ月があり、それがゆっくりと衝突合体したという仮説を主張している。普通の惑星科学者よりも引き出しが多いことが、楽しくも、ついて行くのにかなり苦労する文章となっているのだろう。それは自然に注釈の多さにもつながっているが、注釈は巻末にまとめられているので、本書に挑むにはブックマークをふたつ用意するとよい。(脚注の番号が一部ずれているのはご愛敬である。) 本書を読みこなす人はそう多くはないはずだ。縦横無尽にあちこちに飛ぶ話題を読み継いでいくと、読了後にはぼんやりとだが、彼が思い描く太陽系の誕生に関する最新の描像が浮かぶ。そんな本である。それにしても、この種の本としては誤訳が少なく、適切に訳注まで入っているのに感心したと思ったら、しっかりと地球物理学の修士号を持つ翻訳者だった。こういった人材が日本の出版文化の質を保っていてくれるのは嬉(うれ)しい。 《評》国立天文台教授 渡部潤一 原題=When the Earth Had Two Moons(熊谷玲美訳、柏書房・2800円) ▼著者は米アリゾナ大教授。米国の小惑星探査機計画に参加している。

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2021/02/18

米国の惑星科学者による、「なんで太陽系ってこうなってるかを考えてみよう」な本。昔、学研の「宇宙の秘密」を読んで以来、テレビや雑誌「Newton」などで新たな宇宙に関する知識に関心を持ってきたつもりだったけど、読んで今、こんなんなってんの?って学説がたんまりあった。読んで知識として...

米国の惑星科学者による、「なんで太陽系ってこうなってるかを考えてみよう」な本。昔、学研の「宇宙の秘密」を読んで以来、テレビや雑誌「Newton」などで新たな宇宙に関する知識に関心を持ってきたつもりだったけど、読んで今、こんなんなってんの?って学説がたんまりあった。読んで知識として身についてるかわからないけど、地道に知識のアップデートをしていこう、と思わせてくれる一冊。

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