仕事の喜びと哀しみ の商品レビュー
チャン・リュジンさんの短編集です。 どの物語も、重く厳しい現実をしっかりと受け止めながら、前に進もうという意志が感じられる作品でした。 特に好きだったのは、『俺の福岡ガイド』と『タンペレ空港』。 『俺の福岡ガイド』は、男たちへの痛快な逆襲がテーマでスッキリする内容でしたし、『タン...
チャン・リュジンさんの短編集です。 どの物語も、重く厳しい現実をしっかりと受け止めながら、前に進もうという意志が感じられる作品でした。 特に好きだったのは、『俺の福岡ガイド』と『タンペレ空港』。 『俺の福岡ガイド』は、男たちへの痛快な逆襲がテーマでスッキリする内容でしたし、『タンペレ空港』は老人との心温まる交流を描いた感動作で、この一冊で色々楽しめました。
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国も立場も年齢も違うのに、一人一人の物語に心がぎゅっとなるほど共感して引き込まれてしまう本当に素敵な8篇のお話たち。 今の韓国の働く若い女性たちのリアルな姿が描かれています。 人と人との関わり、浮かんでくる感情、 成功する人生を送るために「いい会社」に入らないといけない、いい成...
国も立場も年齢も違うのに、一人一人の物語に心がぎゅっとなるほど共感して引き込まれてしまう本当に素敵な8篇のお話たち。 今の韓国の働く若い女性たちのリアルな姿が描かれています。 人と人との関わり、浮かんでくる感情、 成功する人生を送るために「いい会社」に入らないといけない、いい成績をとらなければいけないという圧力、 正社員になる苦労、 家を買う大変さ。 苦しい現実の中でも、日々は過ぎて行くし、生きていかなくてはいけない。 ここにでてくる登場人物たちは、そんな中でも淡々と前を向いて進んでいって、読んでいてとても清々しくて本当にかっこよく素敵。 未来への希望が見えます。 本の帯のコメント、 「チャン・リュジンと出会えて幸福に思う。」 私も心からそう思いました。
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ほとんど前情報なしで図書館で予約していた本だけど、とても面白かった!!!好き!!! 韓国と日本の違いはあれど、わたしも働いて自活している一人なので、読みながらわかるよ〜あるよね〜と、登場人物たちに共感したり、寄り添ってもらったり。 特に好きだったのは、表題作の「仕事の喜びと哀しみ...
ほとんど前情報なしで図書館で予約していた本だけど、とても面白かった!!!好き!!! 韓国と日本の違いはあれど、わたしも働いて自活している一人なので、読みながらわかるよ〜あるよね〜と、登場人物たちに共感したり、寄り添ってもらったり。 特に好きだったのは、表題作の「仕事の喜びと哀しみ」と「タンペレ空港」。 「仕事の喜びと哀しみ」は設定が面白くて引き込まれた!ポイントは斜め上だった。 わたしにとってのカメは何なんだろう。 「タンペレ空港」は泣いた。この話が最後で、一冊の〆としても良かったな。 小さな後悔を抱えないで生きていきたいから、頭で考えたり思ってるだけじゃなくて行動していこうと、新年なので改めて決意した。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集8篇 仕事、就職あるいは婚活といった身近で切実な問題を女性の視点で切りとって描いていて面白い。韓国独特の就職や家探しなど大変そうだ。 給料がポイントで支払われるとかうどんマーケットやカメの卵などアイデアの光る表題作と老人との交流を後悔とともに描いた「タンペレ空港」が良かった。
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仕事をテーマにした短編集。 韓国ドラマや小説に触れていると、日本よりも厳しい学歴社会や格差社会が見えてくる。 今の韓国社会や若者たちの姿がリアルに描かれているけれど、日本で会社員として働く自分にも違和感なく共感できる心情や情景が浮かび、とても面白かった。 登場人物は組織に所属し...
仕事をテーマにした短編集。 韓国ドラマや小説に触れていると、日本よりも厳しい学歴社会や格差社会が見えてくる。 今の韓国社会や若者たちの姿がリアルに描かれているけれど、日本で会社員として働く自分にも違和感なく共感できる心情や情景が浮かび、とても面白かった。 登場人物は組織に所属して、そこでのしがらみや社会が強制する無言のルールに制約を受けているけれど、そうした固定観念から自由になる瞬間が好き。 喜びと哀しみは交互にやってくる。
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どの作品も先が読めずに、めちゃくちゃ面白かった。この本、もっと話題になってもいいのになー。タイプは違うけど、仕事にまつわる8編。みんなお仕事大変だよねー。だけど、何とか生き抜いてほしい(福岡の俺以外、、)。読んだあと、明日も少なく働いて多く稼ごうって元気が出た
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心がざわつく物語もあれば、あったかくなるような物語もあった タンペレ空港が1番好き やや低いは読んでて苦しくなった 助けの手の主人公はなぜおばさんを引き留めようとしたのか理解できなかった
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「私にとって子どもは、まるでグランドピアノのようなものだった。これまで一度も聞いたことのない、とても高貴な音が鳴るのだ。その音を一度聞くと独特の美しさの虜になる。あまりに魅了されて、その音を知る前の自分が哀れだと錯覚するまでになるかもしれない。当然、それだけの価値はある。だが、責...
「私にとって子どもは、まるでグランドピアノのようなものだった。これまで一度も聞いたことのない、とても高貴な音が鳴るのだ。その音を一度聞くと独特の美しさの虜になる。あまりに魅了されて、その音を知る前の自分が哀れだと錯覚するまでになるかもしれない。当然、それだけの価値はある。だが、責任感のある大人、合理的な人間ならば、それを置く十分なスペースが備わっているかをよく考えなければならない。」 『助けの手』の子どもをグランドピアノに例えた箇所が子どもを持つことの理想と現実を言い得ていて秀逸だと思った… 短編集だからバラバラの話を描いてるんだけど各登場人物たちが、そして自分までもがどこか緩やかに繋がっているようなそんな感覚になった。 今はまだ学生だけど、来年社会人になってから読むとまた違った風景が見えるんだろうな。
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初めて韓国小説を読んだ。 めちゃくちゃ良かった。 著者の作品をもっと読んでみたい。 働く女性の微妙な心情が生々しく表現されていて、共感できる。 また韓国独特の雰囲気や思考、社会情勢なんかも新鮮で楽しめた。 淡々としていながも感情的な独特の世界観が自分には合った。
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20代~30代でバリバリ仕事している人にオススメ。短編小説が8作あり、韓国の小説なのに、日本を舞台にした話かのように似ている部分が多く読みやすい。世間の常識に抗いたいし変えていきたいけどいまいち抗えず変えられずもがいている姿、『今ここ』を生きている姿は、ミレニアル世代が共感しなが...
20代~30代でバリバリ仕事している人にオススメ。短編小説が8作あり、韓国の小説なのに、日本を舞台にした話かのように似ている部分が多く読みやすい。世間の常識に抗いたいし変えていきたいけどいまいち抗えず変えられずもがいている姿、『今ここ』を生きている姿は、ミレニアル世代が共感しながら読める内容だと思う。
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