真っ白な嘘 の商品レビュー
全18編の短編集。古きアメリカの雰囲気も感じながら、ミステリーの世界に入ることができ、とても面白かった!笑う肉屋、真っ白な嘘、危ないやつらが良かった。
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星新一とクリスティーが好きならと、bookmania1105さんにおすすめしていただいたフレドリック・ブラウン。 とても面白かったです!! 奇想天外な結末が星新一のような感じ。 更にゾクゾク、ドキドキするようなスリルまで味わえる。 大好きな『藤子・F・不二雄の異色短編集』にも怖...
星新一とクリスティーが好きならと、bookmania1105さんにおすすめしていただいたフレドリック・ブラウン。 とても面白かったです!! 奇想天外な結末が星新一のような感じ。 更にゾクゾク、ドキドキするようなスリルまで味わえる。 大好きな『藤子・F・不二雄の異色短編集』にも怖さと意外さが似ていた。 1番好きだったのはタイトルにもなっている『真っ白な嘘』 新婚夫婦が格安で購入した家は曰く付きの物件で…。 短いのに何でこんなにドキドキするんだ! 没入感が高くて最高に好きなタイプの作品でした(☆▽☆) 江戸川乱歩の『世界推理短編傑作集』に選出された『危ないやつら』も面白かったし、『世界が終わった夜』『カイン』も結末に驚いた。 でも1番驚いたのは、「1番最後に読んでください」と注意書きにもあった『後ろを見るな』。 深夜に1人で読んだことを後悔した笑 猟奇的な作品は苦手だったけど、色々なタイプの作品があって楽しめた。 次は星新一訳の『さあ、気ちがいになりなさい』を読みたい。 また好きな作家さんが増えて、更に読書が楽しくなりました☆彡 bookmania1105さん、本当にありがとうございました。◕‿◕。
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「世界推理短編傑作集」に「危ないやつら」が掲載されてそれを読んで面白かったので、これを読みました。 どれも15枚ほどの短編です。 ミステリーというか、着想や意外な結末の作品が多かったです。 雪の上の足跡を巡る謎を描いた「笑う肉屋」 音は聞く耳があろうとなかろうと存在することが真相...
「世界推理短編傑作集」に「危ないやつら」が掲載されてそれを読んで面白かったので、これを読みました。 どれも15枚ほどの短編です。 ミステリーというか、着想や意外な結末の作品が多かったです。 雪の上の足跡を巡る謎を描いた「笑う肉屋」 音は聞く耳があろうとなかろうと存在することが真相だという「叫べ、沈黙よ」 殺人の悲しい顛末を描いた「背後から声が」 銀行強盗事件と暗闇好きな女との関わりと驚くべく結末を描いた「闇の女」 夫婦間の愛憎と不信の交差する感情劇をサスペンスたっぷりに描く「真っ白な嘘」 がおすすめです。 2024年8月17日読了。
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どのストーリーも不安感や緊迫感があり、そこからの結末も面白い。 「闇の女」「歴史上最も偉大な詩」「危ないやつら」「カイン」あたりが好き。
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夫婦の話だったと思うが、夫婦が気持ちがわるいしか思い出せないです。なにか読みにくい文章でした。最後の衝撃は何なのかは知りたくて買った本でしたが、読んでて苦痛だったので1話だけよんで読むのやめました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2021/3/14 どこから読んでも良いが、巻末の『後ろを見るな』は是非とも最後に読むように、とあったけど……なるほど、読後感はミステリよりもホラー(しかも、それまでの読書体験が、まるっと恐怖体験になってしまうような)である。
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この作家さんの作品は長編でも短編でも本当に外れが無い。 才能豊かで、ミステリーだけでなくSF作品も多く書いている、これも、とても楽しい。 もっと、もっと読みたいと思わせる素晴らしい作品ばかりだ。大満足だよ。
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SNSで見かけて、ずっと気になっていた短編集。 海外の短編は苦手なものも多いけど、これは面白かった! ひとつひとつも短く、私でも読みやすい。 みんな書いているけど、最後の「後ろを見るな」が抜群。背筋が寒くなった。 寒くなったまま読み進めると、小森さんが小森節で解説をしてくれる...
SNSで見かけて、ずっと気になっていた短編集。 海外の短編は苦手なものも多いけど、これは面白かった! ひとつひとつも短く、私でも読みやすい。 みんな書いているけど、最後の「後ろを見るな」が抜群。背筋が寒くなった。 寒くなったまま読み進めると、小森さんが小森節で解説をしてくれる。 ちょっとだけホッ。
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〈笑う肉屋〉 [あらすじ] 元サーカス団員が集まって暮らす村で。肉屋がリンチ死を遂げた。村の外れに住む農場主が不可解な状況で死んだのを肉屋の仕業と推測した村人によるものだと予想されている。不可解な状況は雪の上に続く現場の、二つの足跡が途中でぱったりと途絶えていること。“わたし”...
〈笑う肉屋〉 [あらすじ] 元サーカス団員が集まって暮らす村で。肉屋がリンチ死を遂げた。村の外れに住む農場主が不可解な状況で死んだのを肉屋の仕業と推測した村人によるものだと予想されている。不可解な状況は雪の上に続く現場の、二つの足跡が途中でぱったりと途絶えていること。“わたし”は二週間前に訪れたこの村で、何があったのかを知る。黒魔術で嗾け、体の弱い農場主レンを弱らせ殺そうと画策していた肉屋。その黒魔術を逆手に取ったレンが自らの死を逆手にとって黒魔術に見せかけるトリックを作る。雪原まで小人のジョーを担ぎながら歩いていきそこで死ぬ。ジョーはもと来た道に履いている大きな靴で足跡をつけながら後ろ向きに帰っていくと、雪の真ん中で二つの靴跡が途絶えて、犯人はそれ以上先にも後にいかないで、忽然と消えたように見えたのだった。 [感想] 本作が初めての推理小説だったので、新鮮だった。本筋の事件の前後を回想して、三者に聞かせるための構図。聞き手である人物もしくは、謎解きに挑戦する役割人物を設定して、お題を提出し、本編に入る。 先ず環境設定から工夫されている。元サーカス団員が集まって暮らす村という特殊な環境。中型車くらいなら片手で持ちあげられる怪力男、身長が1mに満たない小人、マジシャン。一種の閉鎖空間にビジターとして訪れる。 忌み嫌われているのが状態化している肉屋は、黒魔術を逆手に取られ、レンの思惑通り、普段から村人に持たれている負の感情に引火させられる。 少し俯瞰して眺めてみると、犯罪や事件が突発に起こることもあるにはあるが、もしかすると多くの場合には、前提条件が満たされてしまっている可能性があるのではないかと思う。 〈四人の盲人〉 [あらすじ] “四人の盲人”という寓話がある。それぞれの盲目人が、尻尾や腹、脇腹、脚を触り、他の何かを連想したために、思い込みによる水掛け論が起こるという話。刑事2人がその話をしているところに、サーカス団の冬季宿舎で演技監督が死んだと通報が入る。空砲で死んだというので自殺の線で調査を始める警部たち。銃声は三度鳴ったために自殺にしては不自然だ。死人は人でなしでサディストで下で働く誰もから憎まれていた。死人は最近、昇進し近々仕事で今まで以上の給料を得て、昨日保険の審査を通ったばかり。自殺の可能性は乏しい。死体はアリーナの固く閉ざされた閂の内側にある。通報者も第一発見者も怪しい言動はない。現場には目撃こそしていない三人の従業員と、二匹のジャガー、一匹の象がいる。 事件が解決する。パラフィン検査から犯人は象だと断定された。普段から虐待をして来た監督の怨恨をもっていたのは象も同じだった。二発の空砲虚しく、内側から閂のしまったドアまで追い詰められた監督が自ら命を絶ったのだった。 [抜き出し] “手掛かりはひとつだけじゃ意味がない” “知ってることは話さなきゃいかんけど、想像や思いつきは喋らなくていいんだ” [感想] ミスリードを誘う書き出しが中核になっている。そして一度出てきた象が、寓意的なイントロダクションに用いられたことで、そんなはずはないだろう、推理小説で大切な犯人を惜しげもなく晒しはしないだろうと、無意識化に象を犯人から外してしまい、それ以上の関心を象に持てないよう誘導する情報開示になっている。 死亡した人間は「笑う肉屋」に続いて、〈嫌われ、憎まれて〉いて〈殺意を買う人間〉だった。この、誰にでもいる(?)殺してやりたいほど嫌な奴は、読者にとって歓迎される〈仮想敵〉としての役割を果たしていると感じる。 (2023.4.10続投)
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アメリカの作家フレドリック・ブラウンの短篇ミステリ作品集『真っ白な嘘(原題:Mostly Murder)』を読みました。 ここのところアメリカの作家の作品が続いています… フレドリック・ブラウンの作品は2年半くらい前に読んだ『さあ、気ちがいになりなさい』以来ですね。 -----...
アメリカの作家フレドリック・ブラウンの短篇ミステリ作品集『真っ白な嘘(原題:Mostly Murder)』を読みました。 ここのところアメリカの作家の作品が続いています… フレドリック・ブラウンの作品は2年半くらい前に読んだ『さあ、気ちがいになりなさい』以来ですね。 -----story------------- どの短編から読まれても結構です。 しかし「後ろを見るな」は、ぜひ最後にお読みください。 奇抜な発想と予想外の展開が魅力の18編 巨匠の代表的ミステリ短編集 名作ミステリ新訳プロジェクト 編を書かせては随一の巨匠の代表的作品集を新訳。 雪の上の足跡をめぐる謎を描いた「笑う肉屋」、緊迫感溢れる「叫べ、沈黙よ」、江戸川乱歩編の名アンソロジー『世界推理短編傑作集』に選出された「危ないやつら」など、奇抜な着想と軽妙なプロットで書かれた名作が勢揃い! どこから読まれても結構です。 ただし巻末の作品「後ろを見るな」だけは、ぜひ最後にお読みください。 解説=小森収 ----------------------- 1940年(昭和15年)から1950年(平成25年)に発表された以下の18篇が収録されている短篇集です。 ■笑う肉屋 ■四人の盲人 ■世界が終わった夜 ■メリーゴーラウンド ■叫べ、沈黙よ ■アリスティードの鼻 ■背後から声が ■闇の女 ■キャスリーン、おまえの喉をもう一度 ■町を求む ■歴史上最も偉大な詩 ■むきにくい小さな林檎(りんご) ■出口はこちら ■真っ白な嘘 ■危ないやつら ■カイン ■ライリーの死 ■後ろを見るな ■解説 小森収 奇抜な着想、軽妙なプロット、論より証拠、まず読んでいただきましょう… どこからでも結構、、、 ただし最後の作品『うしろを見るな』だけは、最後にお読みください… というのは、あなたがお買いになったこの本は、あなたのために特別の製本がしてあるからです―― さて、その意味は? 新訳で読みやすかったし、発想が豊かな作品が並んでおり、愉しく読めましたね、、、 そんな中でも、印象に残ったのは、 雪の上に残された足跡… サーカス団のOBならではのトリックが秀逸な『笑う肉屋』、 犯人(?)の意外性が愉しめる『四人の盲人』、 聞こえてなかったなんて… 皮肉な結末が印象的な『背後から声が』、 納得の結末で「むきにくい小さな林檎」という呼び名が最後に皮肉な意味(実際はむきやすい)を持つ『むきにくい小さな林檎』、 夫は殺人者? 疑心暗鬼に陥る妻の恐怖を描いた『真っ白な嘘』、 お互いを殺人鬼と思い込んだ二人の緊張感を描いた『危ないやつら』、 ゾクっとさせられる結末が印象的な『後ろを見るな』、 あたりかな… でも、その作品も面白かったです。
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