エビの歴史 の商品レビュー
エビは昔からとても重要な資源となっています。 例えばカメルーン共和国では国名の由来になっていますし、東南アジアでは巨大ビジネスの一角にまで成長しています。それほどまでにエビが人に浸透してきていることに驚きました。 日本人にとっても海老はなくてはならない存在になっていますが、裏腹に...
エビは昔からとても重要な資源となっています。 例えばカメルーン共和国では国名の由来になっていますし、東南アジアでは巨大ビジネスの一角にまで成長しています。それほどまでにエビが人に浸透してきていることに驚きました。 日本人にとっても海老はなくてはならない存在になっていますが、裏腹には解決しなければならない問題もあります。乱獲による資源の減少、養殖から派生する環境破壊、労働問題などなど、日本に住んでる限り想像できないことが色々と起こってます。 近いうち、エビすらも高級食材になっていまうのかなぁと思わせる1冊でした。
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大好きなエビ。80年代は日本も輸出がすごかったことは知らなかったな。今はそうではなくインドからの輸入。これも意外。 エビのカクテルの話や奴隷のような労働のエピソードは知らなかったので勉強になった。 我らのてんぷらについても記述があったのは嬉しい。
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アステカの名前を冠する章はあるが、いくつかの「非ヨーロッパ文化圏」の例示の中でたまたま目次に取り上げられているのみで、詳しい記述はない。
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エビと言えば「止められない止まらない」で有名なスナック菓子と「エッビマヨマヨ」の歌を流しているピザのCMが浮かんでくる。 エビは世界中で食べられていて、人気のある食材だ。そんなエビの歴史を見ていくと、様々な側面が見えてくる。 小エビあるいはエビと呼ばれるが、甲殻類学...
エビと言えば「止められない止まらない」で有名なスナック菓子と「エッビマヨマヨ」の歌を流しているピザのCMが浮かんでくる。 エビは世界中で食べられていて、人気のある食材だ。そんなエビの歴史を見ていくと、様々な側面が見えてくる。 小エビあるいはエビと呼ばれるが、甲殻類学者の間ではどこで線引きすればいいのかいう状況で、ハッキリしない。 国連食料農業機構(FAO)が、食用可能な十脚目の中の遊泳類という亜目に分類する種を指すものとして、分けることなく使われているという見方をしている。食べる側としてはおいしければ何でもいいからなあ。 エビは食べ物にとどまらない。装飾品のモチーフとして使われていた歴史があった。2世紀から8世紀にかけてペルーの北海岸に栄えた古代文化のモチェでは、エビをモチーフにした金と銀を使った装飾品だ。紀元3世紀から5世紀の間に制作されたとされるこの作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館で展示されている。 日本では、武運を願い、兜にエビをかたどっていたり、家紋に使っていた。19世紀になると歌川広重(1797-1858)が「魚づくし」と言う木版画でエビを描いている。 エビの歴史をたどると人々の暮らしも見える。たかがエビ、されどエビだな。
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世界中で愛される食材「エビ」について。その歴史や各国でどのように食べられているか、およびエビにまつわる文化と、エビと社会の関り等を簡潔にまとめている。加えて巻末にはエビを使った料理のレシピ付き。 なお、著者は外国人で、本書の原著も英国で出版されたもののようだが、日本のえびせんや...
世界中で愛される食材「エビ」について。その歴史や各国でどのように食べられているか、およびエビにまつわる文化と、エビと社会の関り等を簡潔にまとめている。加えて巻末にはエビを使った料理のレシピ付き。 なお、著者は外国人で、本書の原著も英国で出版されたもののようだが、日本のえびせんや、エビが描かれた年賀状の写真なども載っていて、ちょっとうれしかった。 あと、本書で取り上げられているエビはロブスターやイセエビのような大型なものは対象外で、いわゆるクルマエビやバナメイのような小型エビのみ。大型については、本書のシリーズ内で別著者が取り上げている。 ちょっとショックだったのは、エビにまつわる社会問題として、乱獲や、養殖による環境汚染、あと20世紀初頭ではエビ加工のために劣悪な環境の下での児童労働が横行していたというところ。 さすがに児童労働はなくなったが、乱獲や環境汚染の問題は継続していることから、著者は自信を含め、我々消費者に良識ある購入および摂食を呼び掛けている。 かつてエビ消費量世界一だった日本にとって、十分気を付けなければいけない警告の書でもあった。
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