1,800円以上の注文で送料無料

連星からみた宇宙 の商品レビュー

4.2

13件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/01/17

「連星」をテーマに、連星そして宇宙の成立を語る一冊。 「連星」と聞くと、なんとなくSFに出てくる珍しい星、的なイメージを持ちがちなんだけど、「恒星の半数は連星(p.5)」ととてもありがちな存在。 そして、光では見えない中性子星やブラックホールが連星を構成している例もあり、それが...

「連星」をテーマに、連星そして宇宙の成立を語る一冊。 「連星」と聞くと、なんとなくSFに出てくる珍しい星、的なイメージを持ちがちなんだけど、「恒星の半数は連星(p.5)」ととてもありがちな存在。 そして、光では見えない中性子星やブラックホールが連星を構成している例もあり、それが元素(特に重い元素)の形成にかかわっていたりもするのだとか。 宇宙のいろんな星や、物理・化学のいろんな知識が、「連星」についての知識と様々な形でつながっているらしい。それはとても興味深かった。 周期的な変化を起こす、そこから見えてくるものも多いらしい。 連星系の観測手法が、最近はやりの系外惑星(太陽系以外の惑星)観測にも活用されている部分もあり、そういう本を読みなおすとまた見えるものがあるかもな、とも。 純粋に望遠鏡で星が見たくなる一冊だった。

Posted byブクログ

2021/01/17

太陽を見ていると、恒星は単独の星と思ってしまうが、宇宙には連星、それも2連星だけでなく、3連星や4連星も当たり前のように存在するということが中々思い浮かばない。その意味で、本書は、連星の様々なパターンのほか、連星によって分かった各種天体現象などについて解説されていて、超新星やブラ...

太陽を見ていると、恒星は単独の星と思ってしまうが、宇宙には連星、それも2連星だけでなく、3連星や4連星も当たり前のように存在するということが中々思い浮かばない。その意味で、本書は、連星の様々なパターンのほか、連星によって分かった各種天体現象などについて解説されていて、超新星やブラックホールなど宇宙のことを広く知ることができる。

Posted byブクログ

2021/01/02

著者のお師匠さんは、連星でなければ星ではない、と喝破されたそうです。 最初は僕も、いやそれは流石に言い過ぎでは、と思ったものですが、読了後には全くその通り、と認識を改めました。 星の半分は連星ということを知らない人が多いとは著者の言ですが、はい、僕も知りませんでした。 本書を読み...

著者のお師匠さんは、連星でなければ星ではない、と喝破されたそうです。 最初は僕も、いやそれは流石に言い過ぎでは、と思ったものですが、読了後には全くその通り、と認識を改めました。 星の半分は連星ということを知らない人が多いとは著者の言ですが、はい、僕も知りませんでした。 本書を読み進むと、これまでに学んだ星の話が出てきて、あぁそうそう、そうだったよね、などと悦にいるわけですが、著者が繰り出す最新の知見がこれでもかと言うほど出てきてあえなくノックアウトされてしまいました。 ブルーバックスという舞台でもあるし、構成に関する天文学の知見を一般向けに解説する点では、本書は大成功していると思います。 締めくくりの「もしも連星がなかったら」への著者の回答の言葉がかっこよくて素敵です。 科学が好きなら是非お勧めです。

Posted byブクログ