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国語入試問題必勝法 新装版 の商品レビュー

3.9

11件のお客様レビュー

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2024/05/19

学生の時に塾の先生に面白いとすすめられて、貸してもらって読んだ本。 それまで本は真面目なものだと思っていたけど、こんなに自由で面白い発想の本もあるんだ!といまだに心に残る本。 あの『6文字』は衝撃過ぎた。 当時国語のテストをやる度にあの『6文字』を書きたくなる衝動を抑えられなか...

学生の時に塾の先生に面白いとすすめられて、貸してもらって読んだ本。 それまで本は真面目なものだと思っていたけど、こんなに自由で面白い発想の本もあるんだ!といまだに心に残る本。 あの『6文字』は衝撃過ぎた。 当時国語のテストをやる度にあの『6文字』を書きたくなる衝動を抑えられなかった笑

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2023/06/28

「国語入試問題必勝法」 タイトルに騙された気分w 兄がまさしく主人公と同タイプの、国語だけ苦手な人間だったので、受験の時これ知ってたら有難がったかもな~と思いながら読んでた。 だってやたら説得力あるんだよなあ、この解法。是非試してみたくなっちゃう。笑 「靄の中の終章」 収録作品...

「国語入試問題必勝法」 タイトルに騙された気分w 兄がまさしく主人公と同タイプの、国語だけ苦手な人間だったので、受験の時これ知ってたら有難がったかもな~と思いながら読んでた。 だってやたら説得力あるんだよなあ、この解法。是非試してみたくなっちゃう。笑 「靄の中の終章」 収録作品中、いちばん印象に残った。 認知症の方の思考・心境って、まさしくこんな感じなんじゃないだろうか!?Σ(゚艸゚;) 人間としての尊厳が揺らぐ時って、きっとこんな風にうろたえるものなんだろうな…。 やたらハッキリ思い出すのが昔のこと、それも愛する奥様のことや自分をイジメた相手のこと~っていうのも、なかなかリアルだった。 「人間の風景」 いやー、笑った笑った。ヾ(^∀^〃) 素人がリレー小説を書いたら、こんなに盛大に事故るのかとw 小説を書けるって、本当に凄いことなんだなと改めて思い知ったよ。

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2023/05/17

 「これはもう、どう考えたってかなり多くの書店で、受験参考書のコーナーに置かれるであろうことが目に見えています。その結果、多くの受験生が間違って買ってしまうであろうことは大いに予想されるところであり、まずそのことをお詫び申しあげます。」(pp.270-1)とあとがきに書いてある。...

 「これはもう、どう考えたってかなり多くの書店で、受験参考書のコーナーに置かれるであろうことが目に見えています。その結果、多くの受験生が間違って買ってしまうであろうことは大いに予想されるところであり、まずそのことをお詫び申しあげます。」(pp.270-1)とあとがきに書いてある。ので、これは受験参考書ではなく、ちょっと変わった短編集。  著者はパロディをすることで超有名な作家だそうだが、おれは初めて読んだ。まず最初の「猿蟹合戦とは何か」で、その旧仮名遣いに面喰らう。内容は面白く、表記故の読みにくさとは裏腹にスイスイ読んでしまった。元ネタが分からない。調べてみると司馬遼太郎?そう言えば高校の時、東京に出てきて、行きたい大学の直前講習みたいなものに、本当に入試の直前に参加して、英語の添削をしてもらったら、そこの先生が「〜とはいはなひ」(言わない)とかやたらこんな表記をしていて、この人何からこういう影響を受けているんだろうか、と思ったけど、この先生も司馬遼太郎の影響なのだろうか、とか思った。そして猿蟹合戦の話は小説ではないと思うけど、本のタイトルにもなっている次の「国語入試問題必勝法」は小説。まあ面白いけど、この手法を使おうなんて、おれが高校生でも思わないとは思うけど。「霧の中の終章」、なんか星新一みたいな不思議な感じ?でも一番面白かったのは、「ブガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮」という、小説じゃなくてただのレシピの紹介。途中までは、なんだレシピか、と思うけど、途中から強烈な違和感を覚えて、あ、となるという、なんかやられてしまった感があって、おれはこれが実は一番好きかな。「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」は、長嶋茂雄や他の野球解説者を知っていればもっと面白いだろうに、とおれの無知が悔やまれる作品。でもあんまり知らないのに、笑えた。「人間の風景」も笑えたし。  ということで、なんかこれまでこれだけ本を読んできたけど、いかに自分が小説を読んでいないのか、ここでこんな新しいタイプのものを経験する、ということが新鮮だった。それにしても著者は本当に頭が良い人なのだなあと思った。もっとこの著者の本、読んでみたい。推理小説がたくさんあるらしいので、探してみようかなと思った。(23/05)

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2022/11/20

阿津川辰海さんの「入れ子細工の夜」が面白かったので、元ネタだというこちらの本を。 なんと旧版は43刷ロングセラー。知りませんでした。 ただ、これから読むなら絶対に新装版を。 表題作はもちろん、新装版で収録された「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」も笑ってしまう作品なのだ。 長...

阿津川辰海さんの「入れ子細工の夜」が面白かったので、元ネタだというこちらの本を。 なんと旧版は43刷ロングセラー。知りませんでした。 ただ、これから読むなら絶対に新装版を。 表題作はもちろん、新装版で収録された「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」も笑ってしまう作品なのだ。 長嶋茂雄と村山実が、教師だったら政治評論家だったら−と、コメントしそうなことを想像で書いている。 さらに、4人の(若めの)老人が作るリレー小説「人間の風景」も抱腹絶倒。 他の方の感想にもあるとおり、パスティーシュなので、それぞれ全く違った短編で、どれも読んだ次の作品のほうが面白く感じたのだから、最初から最後まで贅沢な読書だった。

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2022/11/02

「文体模写=パスティーシュ文学を確立する」とある。しかし、古来から本歌取りは日本文学の伝統。そして先立つ小林信彦の「発語訓練」(1983年)のほうが文体模写の嚆矢と思う。唐獅子シリーズの「唐獅子源氏物語」(s57年)は源氏物語の文体模写である。 清水氏の「いわゆる・・長嶋節」など...

「文体模写=パスティーシュ文学を確立する」とある。しかし、古来から本歌取りは日本文学の伝統。そして先立つ小林信彦の「発語訓練」(1983年)のほうが文体模写の嚆矢と思う。唐獅子シリーズの「唐獅子源氏物語」(s57年)は源氏物語の文体模写である。 清水氏の「いわゆる・・長嶋節」などは語り口模写として秀逸、「国語入試・・」も出題者心理を抑えている。 清水義範氏にはパスティーシュ完成者としてそれなりの世界があり評価するが、パスティーシュ世界で小林信彦の存在も忘れてはならないと思う。

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2022/04/20

パロディのネタ元がわからなくても、面白いと思えるほど文章の面白さがある小説だと感じました。 この作者様の他の本もぜひ読んでみようと思います

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2022/03/27

真面目そうなタイトルに反して、いや反しすぎて一体私は何を読んでいるのだろうと思ってしまった。いやいやいや、決して悪口を言おうとしているわけではなくてですね、ユーモアといいますか、そういうのはあるのはもちろん、著者の想像力には圧倒されました(特に初めの猿かに合戦)。ええ。少々まわり...

真面目そうなタイトルに反して、いや反しすぎて一体私は何を読んでいるのだろうと思ってしまった。いやいやいや、決して悪口を言おうとしているわけではなくてですね、ユーモアといいますか、そういうのはあるのはもちろん、著者の想像力には圧倒されました(特に初めの猿かに合戦)。ええ。少々まわりくどいところもあったけれど、楽しめたから気にしない!

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2021/12/19

※これは国語入試問題の必勝法を解説する本ではありません。 国語の成績がどうにもこうにも伸びない受験生時代、題名に惹かれ、手に取った。読みながら「ふむふむなるほど、次からは実践してみよう」などと意気込んでいたのに、あとがきでフィクションだと知り、拍子抜けした思い出の本。それほど、...

※これは国語入試問題の必勝法を解説する本ではありません。 国語の成績がどうにもこうにも伸びない受験生時代、題名に惹かれ、手に取った。読みながら「ふむふむなるほど、次からは実践してみよう」などと意気込んでいたのに、あとがきでフィクションだと知り、拍子抜けした思い出の本。それほど、説得力があり、虚構の必勝法だと知っていても、模試で試してみたりしていた。 「時代食堂の特別料理」はいつかの国語の試験に出たことがあり、懐かしかった。偶然にも、このお話に再会できて、改めてゆっくり読めてよかった。 最後に、この本の内容を必勝法に則って6文字で要約するならば「色々あった。」 風刺とユーモアあふれる短編集。

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2021/05/03

表題は吉川英治文学新人賞。笑いばかりではなく、「時代食堂の特別料理」とか琴線に響くものもあり、売れ続けている理由もわかる。「いわゆるひとつの‥長嶋節」は初収録。

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2021/01/30

高校の図書室でであって目から鱗が落ち(おかげで国語の試験で急に点が取れるようになり)、大学生になって1990年に文庫になった時にすぐ買って(第一刷)もちろんいまも手元にあるけれど、30年を経て、活字が少し大きくなり表紙もあらたな新装版登場ということで買ってみた。旧版の著者あとがき...

高校の図書室でであって目から鱗が落ち(おかげで国語の試験で急に点が取れるようになり)、大学生になって1990年に文庫になった時にすぐ買って(第一刷)もちろんいまも手元にあるけれど、30年を経て、活字が少し大きくなり表紙もあらたな新装版登場ということで買ってみた。旧版の著者あとがきや丸谷才一の解説もそのまま、文庫新装版に寄せての著者あとがきが1ページ加わった。帯に丸谷才一の解説文をもとにした試験問題が載っているのもおもしろい。 入試問題で遊んだ表題作はもちろんのこと、丸谷才一風の「猿蟹合戦とは何か」(←「忠臣藏とは何か」が元ネタ)も傑作(そしてその丸谷才一本人が解説を引き受けているという…)。清水義範(パスティーシュ)の世界への絶好の入門書。

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