ブランディングデザインの教科書 の商品レビュー
従来のパッケージ、ロゴ、広告グラフフィックなどの狭義のデザインを超え、ミッションやパーパスなどの経営方針から実際の製品やサービスも含めて、他社との差異化(ブランディング)を考え、顧客コミュニケーションをデザインする、ブランディングデザインという考え方を紹介した本。 ブランドの語...
従来のパッケージ、ロゴ、広告グラフフィックなどの狭義のデザインを超え、ミッションやパーパスなどの経営方針から実際の製品やサービスも含めて、他社との差異化(ブランディング)を考え、顧客コミュニケーションをデザインする、ブランディングデザインという考え方を紹介した本。 ブランドの語源は焼印を押すこと(例えば家畜の牛の一頭一頭に押し他家の牛と区別するなど)、つまり差異化をすること。またブランディングは、マーケティングと違い、売ることを目的にするのではなく、伝えること、顧客間伝達を生み出すことと定義されています。 brandingの構成要素は、MCC(Mangement, Contents, Communication)であり、それぞれ具体的には、M=戦略、ミッション、パーパス等、C=製品、サービス等、C=ロゴ、パッケージ、web、広告など。 ブランディングの成功の前提条件は、1.トップの熱い思い、2.良いモノ(サービス)、3.コミュニケーションチームの3つである。 その上で、各レベルでの統合されたブランディングディレクションとデザインディレクションが重要となる。その考え方として、か(考え方、構想等)、かた(ルール、法則性等)、かたち(モノ、グラフィック等)のうち、かたで説明される。か=赤いものであれば、かたち=リンゴもポストも正解になる。かた=丸くて、食べられるものをいれると、かたち=リンゴとなる。こういうかたをデザインやブランドディレクションに入れ込むことが統一性のあるMCCピラミッドが出来上がり、差異化されたブランディングが成功する。 マネージメント上の差異化は持続性が長く、コミュニケーションレベルでの差異化は伝言ゲームが早い(わかりやすいため)。 実際にMCCを完成させていくステップとして、フォーカスRPCDを提唱している。フォーカスが頭強調されているのは、有限のリソースを効果的に投下するために、やらないことを決めることが早く差異化を実現するのに重要であるからである。著者がブランディングデザインの会社を立ち上げたときは、ブランディング以外の仕事はやらないと決めた。そのため、事業が苦しいときはあったが、ブランディングの経験事例が短期間で増え、ブランディング力がついた。R=Research:同じ会社でも立場で会社の特徴や強みの見え方が違うため、みんなでやること。P=Planning:自社のPositioningとCapabilityを考えること。C=Concept:ブランドコンセプトを決める。ブランドコンセプトとは、判断基準である。D=Design:デザインは言葉ではなく直接的な表現である。 実際に著者がブランディングに携わった山形緞通さんのブランディングが紹介されている。山形緞通は老舗の高級国産絨毯メーカーであったが、絨毯関係の市場変化で売り上げが低迷し、会社存続の危機であった。従来のBtoBからBtoCへのシフトを試みていたが、古典柄を中心とした販売戦略はうまくいっていなかった。実際にブランディングデザインの方法を試し、「足もとからのおもてなし」をコンセプトとし、間口を広げるため、古典とデザイナーラインの間に糸から一貫生産の強みを活かし色のグラデーションが豊かな現代ラインやモダンテイストの新古典ラインを増やしたり、古典のランナップを縮小したり、中間価格帯の製品開発や、ロゴや広告の見直しを行い、新しい山形緞通さんのブランドを確立した。とても、リアリティのある実例で、西澤さんのブランディングが良くわかる事例が紹介されています。 とっても、面白くそしてわかりやすい内容(実践は難しいかもしれませんが)で、実際に今働いているグループのブランディングをこの本を参考にやってみたいと思いました。他との差異化を目指している方にお勧めしたい一冊です。
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ブランディングの基礎基本がわかり、マーケティング至上主義に一石を投じる1冊。読んだら、自社のブランドにもっと愛着が湧いてきました。
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整理としてはよく分かった、ような気持ちになりました。 デザインは単にカタチを表すものではない。 もっと根っこの概念を表すためのもの。 ブランドとマーケティングは違う、という主張だったような。
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ブランディングデザインの要諦がわかりやすく書かれている。ブランディングデザインのブランディングデザインがされている感じ。
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( ..)φメモメモ 知名度がない=会社としての信用度が低い。採用効果として見込む場合、企業認知度による成果なのか、別の魅力(環境など)による成果なのか、注視する必要がある。事業規模の拡大に際し、採用につながったとしても、信用度が低い状態の場合、結果、その人材は本質的な部分で機能...
( ..)φメモメモ 知名度がない=会社としての信用度が低い。採用効果として見込む場合、企業認知度による成果なのか、別の魅力(環境など)による成果なのか、注視する必要がある。事業規模の拡大に際し、採用につながったとしても、信用度が低い状態の場合、結果、その人材は本質的な部分で機能しない。
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■ブランディングの3条件 1トップの熱い思い 2良いモノ(サービス) 3コミュニケーションチーム ・「つくる」と「伝える」の両輪体制を自社で持つことが必要 =自前の「コミュニケーションチーム」を持つことがブランディングの条件 ■「か・かた・かたち」 「か」:本質論的段階(思考...
■ブランディングの3条件 1トップの熱い思い 2良いモノ(サービス) 3コミュニケーションチーム ・「つくる」と「伝える」の両輪体制を自社で持つことが必要 =自前の「コミュニケーションチーム」を持つことがブランディングの条件 ■「か・かた・かたち」 「か」:本質論的段階(思考や原理、構想) 「かた」:実体論的段階(理解や法則性、技術) 「かたち」:現象論的段階(感覚や現象、形態) ■ブランディングデザインの3段階 「M」マネジメントのデザイン 「C」コンテンツのデザイン 「C」コミュニケーションのデザイン ■MCCの3階層分類 ・Cコミュニケーションはブランドの表現。顧客とのタッチポイント ・Cコンテンツはブランドの中核。熱い思いと高品質であることが大事 ・Mマネジメントは経営戦略。ビジネスの仕組みのデザインは効果が大 ・M>C>Cの順に、差異化が強い ・C>C>Mの順に、伝言ゲームが速い ・MCCの一貫性、縦串を通すブランディングディレクションが最重要 ・Cコミュニケーションの横串を通すデザインディレクションも重要 ■フォーカスRPCD Pプラン→Cコンセプト→Dデザイン→Rリサーチ ■ブランディングデザインの8つのポイント 1.差異化できているか 2.シンプルであるか 3.コンセプチュアルか 4.構造化されているか 5.テイストがあっているか 6.メジャー感があるか 7.ディテールの完成度が高いか 8.美意識があるか
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・ブランディングとは ブランディング=差異化 マーケティング≒売るゲーム ブランディング≒伝言ゲーム ブランディングの目的は売るよりも伝言 ・デザインのプロセス か(思考や原理、構想)→かた(理解や法則性、技術)→かたちの(感覚や現象、形態) ブランディングディレクション...
・ブランディングとは ブランディング=差異化 マーケティング≒売るゲーム ブランディング≒伝言ゲーム ブランディングの目的は売るよりも伝言 ・デザインのプロセス か(思考や原理、構想)→かた(理解や法則性、技術)→かたちの(感覚や現象、形態) ブランディングディレクションは経営をかたちに デザインディレクションはブランドの方向性を作る ・MCC⇒一貫性のあるデザイン マネジメント(ブランディングディレクション) ↓ コンテンツ(デザインディレクション) ↓ コミュニケーション(デザインディレクション) マネジメントレベルの差異化は持続性が長い 伝言ゲームの速さはコミュニケーションのデザインで作られる トータルにブランドをデザインすると、感じる伝言ゲームが可能に デザインの力を経営に、経営視点をデザインに。 フォーカスRPCD 最も重要なもの、フォーカス 一点にフォーカスすることで、ブランディングが強く、早く伝達する 文業がブランドのMCCの連携を阻害する ブランディングはワークショップ型で、 提案ではなく、相談 フォーカスポイントは良いところ探しと、違うところ探し リサーチは、メンバー全員で、一歩引いて行う プランは、ポジショニング戦略から始める クリティカルコア(模倣困難性を高める施策アイデア)が長期の差異化を支える コンセプトは、会社経営の判断基準 ブランド名は日々使うツール ブランドコンセプトはデザインのスタート地点 デザインはブランドコンセプトの具現化 デザインのメンテナンスがブランドを成長させる デザインの言語化が共創を可能にする シンプルなデザインはコンセプトを体現する メジャー感と完成度の高さが共感と品格を生む 商品政策、商品企画、商品デザインの一貫性 自社の最大の強みをデザインに落とし込む ブランドとは、「約束と生き様」
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ブランド(再)構築とデザインとの連携を「ブランディングデザイン」として企業のあり方や経営戦略にも切り込むアプローチだが、あくまでデザイナーやそのディレクターの観点を超えないと感じた。 「こうやって進める」「こうするべきである」といった指針は実践経験に基づいているものの客観的な視点...
ブランド(再)構築とデザインとの連携を「ブランディングデザイン」として企業のあり方や経営戦略にも切り込むアプローチだが、あくまでデザイナーやそのディレクターの観点を超えないと感じた。 「こうやって進める」「こうするべきである」といった指針は実践経験に基づいているものの客観的な視点が欠けている。デザイナーがこういった思想を持って仕事にあたるのは良いことではある。しかし、現実に経営や事業責任の問題に遭遇したときは理想論では説得力がない。
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ブランディングについてほとんど予備知識のないまま読み進めましたが、本当にワクワクしてページを捲る手が止まらず、すぐに読み終わってしまいました。ブランディングとはどういうものか、うまくいくものといかないものと明暗を分けるのは何か、読み応えのある一冊でした。
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商品を作る中で、ロゴなどは志や信念を型作るいちぶ。 上から流れるものをまず明確化すること。 何のためにの会社で、何のための商品なのか。
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