存在しない女たち の商品レビュー
男性優位の世界になっている事をデータに基づいて説明してくれる。薬も男性基準で考えられている〜の件は確かにそうだろうなと見落とすというか気づかないことに気づかせてくれた。 ピアノも男性基準なことも。 この世界を変えていくのは難しいだろう。なぜなら女性である私が気が付かないことが多...
男性優位の世界になっている事をデータに基づいて説明してくれる。薬も男性基準で考えられている〜の件は確かにそうだろうなと見落とすというか気づかないことに気づかせてくれた。 ピアノも男性基準なことも。 この世界を変えていくのは難しいだろう。なぜなら女性である私が気が付かないことが多いのだからこの世界の当たり前を疑うのには限界がある。
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物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あとがきなどを含めた本文が67%で、残りの33%は参考にしたデータ?なところから分かるように、性差のデータが少ない中でかき集めてできた貴重な本です。 「多くの男女差別は悪意によるものではなく、認識の欠如によって生じている。」この文が答えなのでしょうね。 分かってはいたのですが、あまりに女性の扱いがひどくて読むことが辛くなったことが何度もありました。でも、読まずにはいられませんでした。なぜなら、私も被害にあっていることがいくつかあったからです。男性として産まれていれば…と思うこともありましたが、男性にはなりたくないです。男性は「女は異常で、非定型で、明らかにまちがっている、という意見で一致しているわけだ。」 と思っているように、私もそう思っている男性が嫌いだからです。 何が男女平等だ、と思います。
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労作。 自分も男だ。 その眼が曇りきっていたことを実感した。 徹底的にデータにあたる姿勢、集めよという主張に納得した。 女性の存在を認めることは経済政策としても正しいことを示している。
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データ量がすごい。女性が多大な不利益を被っていることを改めて認識。LGBTの議論が活発になってくると「普通の女性」の権利がより制限される可能性もある。 ただし自分の周りに限って言えば男性よりも女性が幸せそうに見える。存在しない、無視されることからくる女性の幸福があるのか、不必要な...
データ量がすごい。女性が多大な不利益を被っていることを改めて認識。LGBTの議論が活発になってくると「普通の女性」の権利がより制限される可能性もある。 ただし自分の周りに限って言えば男性よりも女性が幸せそうに見える。存在しない、無視されることからくる女性の幸福があるのか、不必要な責任を負うことによる男性の不幸があるのか。
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男女の身体的違い、女性にあてがわれがちな家事労働などが、社会の様々な意志決定から、いかに除外されてしまったいるかを、データ収集の不平等性という観点から説いている力作でした。 扱いを同じにするだけでは平等にはならず、男女の生まれ持っての、または社会的におかれてしまう状況の違い、理想...
男女の身体的違い、女性にあてがわれがちな家事労働などが、社会の様々な意志決定から、いかに除外されてしまったいるかを、データ収集の不平等性という観点から説いている力作でした。 扱いを同じにするだけでは平等にはならず、男女の生まれ持っての、または社会的におかれてしまう状況の違い、理想をいえば、それぞれの人々の間の違いを考慮する必要があるのだ、という事をこれでもかと思い知らさせてくれる本です。
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現代社会において如何に女性が不利益を被っているか。意識していない事自体が罪であろう、私は罪人の一人である。しかし、男女間の分断を煽り、ミソジニーを加速させてはならない。建設的な読解力が必要だ。何故なら相手は、女性専用車両にすら、不満を抱える人たちなのだから。 医薬品や交通事情、...
現代社会において如何に女性が不利益を被っているか。意識していない事自体が罪であろう、私は罪人の一人である。しかし、男女間の分断を煽り、ミソジニーを加速させてはならない。建設的な読解力が必要だ。何故なら相手は、女性専用車両にすら、不満を抱える人たちなのだから。 医薬品や交通事情、車のシートにおける設計に至るまで、女はいつも二の次だ。その所為で、防護服なんかでは危険に晒されるリスクは上がり、実際に重傷を負う事も男より多い。骨盤の作りが違うから、男性同様の歩行訓練を強制されるのは辛いし、一人でバスに乗ったり、トイレに行くだけで、男は乱暴を働いてくる。2013年の国連調査では、世界の殺人犯の96%は男性だという。酷い生き物だ。 強引なクォーター制のように、女性役職や採用を一定数確保すべきかという議論がある。能力に従い公平を期すべきという反論には、経路依存的な男性優位な価値基準が能力査定のベースにある事すら気付いていない。一度女性が選考者になれば、異なる基準が生まれる可能性が高く、それがクォーター制の狙いの一つだと理解すべきだ。 分断を避けるべきだと書きながら、しかし、結局、生物としての男女に分断できるはずはないだろう。強引にでも進めて仕舞えば良い。反対論者は、性的パートナーの選択肢から漏れ落ち、やがて消えゆくのだから。
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「あ、そうか。世界はそもそもわたしたちをいないことにしてるんだ」 という最悪な気づきをしてしまった。 「フェミって感情的だから」とほざく人間は全員、データに基づき淡々と女性差別社会が400ページにわたって記述されているこの本を隅々まで読んでから出てきてほしい。
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人類史、美術史、文学史、音楽史、さらには進化の歴史も、すべて客観的な事実とされている。だが実際には、そうしたファクトは私たちをあざむいている。人類の半分が含まれていないせいで、それらのファクトは歪曲されている──
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最近になって、「生理の貧困」や、災害時の女性の困りごとについても知られるようになってきた。 そして今、ウクライナの現状を報道で見ると、女性たちが悍ましい被害にあっていることが伝えられる。 一部ではフェイクニュースと言われるが、規模はともかく、女を黙らせ、欲望を満たすのに手っ取り早...
最近になって、「生理の貧困」や、災害時の女性の困りごとについても知られるようになってきた。 そして今、ウクライナの現状を報道で見ると、女性たちが悍ましい被害にあっていることが伝えられる。 一部ではフェイクニュースと言われるが、規模はともかく、女を黙らせ、欲望を満たすのに手っ取り早い方法を兵士が取らないはずはない。 時間が経つにつれ、忘れられていくけれど。 女は運転が下手、と私も思ってきた。 近くにしか視野が行かないんだろうと思っていたが、発想を逆転してみると、そもそも男性にとって使いやすい車が女性も使いやすいとは限らない。 私は背も高く足も長い方だが、とにかく運転席は居心地が悪い。 全てが使いにくい。固すぎる、デカすぎる! 昔、防具を使っていた頃は金的用の防具が邪魔で仕方なかった。 しかも男性が使った後のを何で使わなきゃいけないんだ・・・ PTAも含むケア労働、昇進の壁(産休育休、時短勤務)、未だ通用できない旧姓(試験は本名で?旧姓が本名だが?)。 とにかくありとあらゆることが男性中心で女性は使いにくい(どころか命の危険性がある場所だってある)。 本書に書いてあることを大袈裟、とか、嘘だ、とか決めつけるのは簡単だろう。 自分にとって信じ難い事実をないものとするのは一番楽だ。 しかし、見なければ無かったことにできるのか? 気づかなかった、で問題は解決するのか? いや、もはやこれらを無視はできないだろう。 なぜ変化を恐れるのか? 解決、改善を進めれば今までより、自分が、皆が、生きやすくなる。 本書は日本を含むアジアについてはあまり触れられていないのが日本の読者としては残念だが、どの国も、どの地域も女性の困りごとはあまり変わらないようだ。 さて、日本は変われるかな? 経済が没落仕掛けている今、再び名を上げるには、ジェンダーランキングを1位にするのが、手っ取り早くない?
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