文章読本 の商品レビュー
名だたる作家の文章論を読むことができてとても面白かった。谷崎潤一郎、小島信夫、安岡章太郎、吉行淳之介の文章がよかった。特に小島信夫の文章がよかったので、今度小島信夫の本を何か読んでみたいなと思う。 言葉を操り言葉で勝負する作家だからこそ、文章に対する鋭い感性の一端を垣間見ることが...
名だたる作家の文章論を読むことができてとても面白かった。谷崎潤一郎、小島信夫、安岡章太郎、吉行淳之介の文章がよかった。特に小島信夫の文章がよかったので、今度小島信夫の本を何か読んでみたいなと思う。 言葉を操り言葉で勝負する作家だからこそ、文章に対する鋭い感性の一端を垣間見ることができ、ただただ感心。
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名文とは何か――。谷崎潤一郎から安岡章太郎、金井美恵子まで、二十名の錚々たる作家が綴る、文章術の極意と心得。〈巻末対談〉吉行淳之介・丸谷才一
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綺羅星のごとく手練れが、すっとぼけてみたり、ニヤニヤしながら書いたり、触りだけ示して後はよしなに、と言ってみたり、目が回りそうなアンソロジー。彼らからすれば手遊びの雑文ではないだろうか、と思うのだが、その文章が、力が抜けたものであるにもかかわらず、磨き抜かれた名刀という感じが匂い...
綺羅星のごとく手練れが、すっとぼけてみたり、ニヤニヤしながら書いたり、触りだけ示して後はよしなに、と言ってみたり、目が回りそうなアンソロジー。彼らからすれば手遊びの雑文ではないだろうか、と思うのだが、その文章が、力が抜けたものであるにもかかわらず、磨き抜かれた名刀という感じが匂い立つ。昭和を代表する彼らプロの筆というのは凄まじい切れ味のものであった。
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錚々たる20人の作家による文章術の極意をまとめた本。谷崎潤一郎と三島由紀夫の文章読本は読んだことがありますが、他の作家さんは初めて。文章論というよりは、文章や文体、散文や詩に纏わるエッセイと言った趣きが強い。また、どうにも文体や文章について語りにくい部分がある模様。結局は文体や文...
錚々たる20人の作家による文章術の極意をまとめた本。谷崎潤一郎と三島由紀夫の文章読本は読んだことがありますが、他の作家さんは初めて。文章論というよりは、文章や文体、散文や詩に纏わるエッセイと言った趣きが強い。また、どうにも文体や文章について語りにくい部分がある模様。結局は文体や文章は読み書きを繰り返しながら、感覚、感性を研ぎ澄ませて獲得、確立するしか方法はなく、頭の中であれこれ考えていても仕様がないのだなと思いました。中でも宇野千代の「文章を書くコツ」には励まされた思いです。「極く気軽るに、平気で書くことである」「小説は誰にでも書ける」「人生のことは凡て、言葉の暗示である」私が書きたい文章、文体がある。私の文章は小説の指南書や文章の書き方を引き合いに出せば思い切り落第点だけれど、でも駄目だとされる部分は私の個性、スタイルでもあって、そこをもっと突き詰めていけたらと思う。本書を読んでまた文章を書く楽しさを思い出しました。
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