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あとは野となれ大和撫子 の商品レビュー

3.7

15件のお客様レビュー

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2024/02/09

この辺りが舞台の話を読んだことがないのではじめは入り込みにくかった。 重たいテーマなのに物語が進むにつれて軽くなっていくなと思っていたけど、辻村深月の解説読んで納得した。

Posted byブクログ

2023/06/27

『Another side of 辻村深月』で辻村深月先生が解説を書くならば、その物語をきちんと読まなくては、という心持から手に取った本。 タイトルから、純和風な舞台を想像していましたが完全に裏切られました。 架空の中東の国が舞台ですが、独特の固有名詞や後宮の仕組みなど設定が練...

『Another side of 辻村深月』で辻村深月先生が解説を書くならば、その物語をきちんと読まなくては、という心持から手に取った本。 タイトルから、純和風な舞台を想像していましたが完全に裏切られました。 架空の中東の国が舞台ですが、独特の固有名詞や後宮の仕組みなど設定が練られているので薄っぺらいということはないです。 まるで獣の奏者を読んだときのような気持ち。異世界に触れるような。 舞台は架空の国かもしれないけれど、そこで描かれる政治的かつ外交問題なんかは現代の世界でもどこか通ずるものがあると思うので他人事とは思えない。 悲しいかな、議会の男が逃げそうなのは今の日本では想像つくけれどうら若き乙女が政を取り仕切るのは想像できない。でも、だとしても、自分がこの国を、と思えるくらいにまじめに考えるのもアリなのではないか?と思った。 自分が、ではなく、読者それぞれが。 小難しい言葉が出てくるラノベ(ラノベ読んだことないのですが)というような気持ちになったのは、ご都合主義的なハッピーエンドだからかもしれないですが、一生懸命行動する人が報われたり、運が向くのは希望が湧きます。 あーこの人死ななくて良かった、というのがあって、読後感もすっきりできて良かったです。

Posted byブクログ

2023/06/10

中央アジアの架空の国アラルスタンで、利発な少女たちが自国の危機を救うために大奮闘する活劇。 巻末の主要参考文献からもわかるように舞台設定のリアルさと、ラノベ的な展開のミスマッチさが肝。 相変わらず文章は巧いし、設定もすごいし、面白いことは面白いんだけど、限りなく4に近い3にしちゃ...

中央アジアの架空の国アラルスタンで、利発な少女たちが自国の危機を救うために大奮闘する活劇。 巻末の主要参考文献からもわかるように舞台設定のリアルさと、ラノベ的な展開のミスマッチさが肝。 相変わらず文章は巧いし、設定もすごいし、面白いことは面白いんだけど、限りなく4に近い3にしちゃったのはなんでだろう…。 ラノベ的ドライヴ感が小難しいリアル設定説明のくだりで失速してしまったのかもしれない。

Posted byブクログ

2023/05/05

第70回アワヒニビブリオバトル「いちかばちか」で紹介された本です。チャンプ本。 2020.11.15

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2023/04/27

この本の良さは、文庫版の辻村深月さんの解説に語り尽くされている気がする。以下、恐縮ながら抜粋: 「架空ーーではあるものの、その設定におけるリアリティの厚みにまずは驚愕する。」 「中央アジアのシビアな現実の緊張感と、彼女たちの関係性からいずる青春小説さながらの楽しさの緩急に、ページ...

この本の良さは、文庫版の辻村深月さんの解説に語り尽くされている気がする。以下、恐縮ながら抜粋: 「架空ーーではあるものの、その設定におけるリアリティの厚みにまずは驚愕する。」 「中央アジアのシビアな現実の緊張感と、彼女たちの関係性からいずる青春小説さながらの楽しさの緩急に、ページをめくる手が止まらなくなる。そして期待は裏切られない」 「この軽さが意図的でないはずがない。」 「…いつ沈むとも砂に呑まれるともわからないギリギリの場所で踏みとどまる彼女たちの歌劇と青春がこんなにも愛おしい。私はこれを、宮内悠介のフィクションの勝利だと思う。著者がフィクションの力を信じていなければ、この物語は絶対生まれなかった。」 「自分と同時代に宮内悠介のような作家がいて、私はとても幸せだ、と。」 フィクションをこよなく愛する人に、お薦めです。

Posted byブクログ

2023/03/30

最初は深刻な話なのかと思ってじっくりと読んでいたら、途中で急に主人公がメイド服を着始めて拍子抜け。気持ちの落差のせいであまり楽しめなかった。最初から軽い気持ちで読んでいたらまた違った読み味だったのかも。

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2022/10/18

架空の国で大統領が暗殺されて、後宮(といっても妻としてではなく教育機関)にいた女性たちが逃げ出した政府上層部たちに変わって政治をする話。 架空の国ですが、世界情勢や宗教観は現実に沿っていました。(ただ、イスラム圏のいざこざの知識がなくてあんまり理解できてなかったですが) 「あとは...

架空の国で大統領が暗殺されて、後宮(といっても妻としてではなく教育機関)にいた女性たちが逃げ出した政府上層部たちに変わって政治をする話。 架空の国ですが、世界情勢や宗教観は現実に沿っていました。(ただ、イスラム圏のいざこざの知識がなくてあんまり理解できてなかったですが) 「あとは野となれよ」と”ままよ”の精神で切り抜けていくのでわりとあっさりからっとしたトーンで進んでいきました。普通に面白く読めました。

Posted byブクログ

2022/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

深刻さと軽さ、爽快さのバランスが絶妙。面白かったです。 アラルスタンという中央アジアの架空の国で、高等教育機関「後宮」で学んでた女の子たちが、大統領が暗殺されて議員たちが国外逃亡してしまったために「しょうがないから、国家をやることにしようかなと」と国政を執り行う。 アラルスタンが割と緊張感ある情勢で、周辺国からは侵攻されてるしAIMというイスラム系の反政府組織はあるし、政治系の教育受けてきたとはいえ20代くらいの女の子たちに出来るのかと思ったけど、なかなかどうして惹き込まれました。大の大人の軍部男性が割とすぐ従うのはご愛嬌で。 命がけの場面もたくさんあってヒヤヒヤしました。でも女子高ノリでひたすら爽やか。文化祭()もそれはそれで……。 よく考えると、アラルスタンは旧ソビエトでウズベキスタン領だった自治区なのですが、油田出たから独立する!となったら欧米の協力を得たウズベキスタンが侵攻してくるの、、今の世界情勢に似たとこあると思いつつ東西逆ですよね。 アラルスタン平定したら議員たちが戻ってきて、大統領代行のアイシャの弾劾を始めるの胸糞。まさかのウズマが…となったのは胸熱でした。 ナツキとナジャフは少女漫画的でした…良きです…。。 嫌いになれないイーゴリ。皆さん、ソビエトの被害者というのもそれはそうです。映像化しても映えそうな物語でした。

Posted byブクログ

2021/07/12

星雲賞だっけか?で読んだと記憶している。 舞台設定は確かにSFだけど、登場人物たちがみんなまっすぐで、さわやかな青春モノのよう。実際は結構えげつない状況なのにどことなく希望が見えてしまう。 読みやすいけど軽すぎず面白かったです。

Posted byブクログ

2021/06/10

架空の政治の話が絡む、現代アラビアンファンタジー。賢い女の子たちがワイワイ賑やかに集まるお話。ジャミラとアイシャがカッコいい。登場シーンからナジャフはイケメンオーラが漂っていた。イーゴリは最後までうるさくていまいち掴みきれなかった。 架空の国だけど、水の話や政治的な立ち位置など、...

架空の政治の話が絡む、現代アラビアンファンタジー。賢い女の子たちがワイワイ賑やかに集まるお話。ジャミラとアイシャがカッコいい。登場シーンからナジャフはイケメンオーラが漂っていた。イーゴリは最後までうるさくていまいち掴みきれなかった。 架空の国だけど、水の話や政治的な立ち位置など、リアルにかかれてて面白い。乙女の学友会と勢いで突っ走ってしまったけど、もう少し経験したたかなばあさん連中と政治のメンツを取りこんで、議会の内外で組み立てれば、骨太なファンタジーになったのにと思う。 ところどころで挟まれる、ママチャリで世界一周のお兄ちゃんのブログが好き。

Posted byブクログ