1,800円以上の注文で送料無料

マッサゲタイの戦女王 の商品レビュー

4.2

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/04/03

アケネメス朝ペルシアの始祖キュロス2世(クルシュ)が最後に戦った、マッサゲタイの女王トミュリス(タハーミラィ)が主人公。 紀元前のオリエントの愛と戦いと歴史の物語。 氏族長の親族として生まれながら青い瞳が邪眼と恐れられ、神殿で母とひっそり暮らしていたタハーミラィ。 従兄のゼーズル...

アケネメス朝ペルシアの始祖キュロス2世(クルシュ)が最後に戦った、マッサゲタイの女王トミュリス(タハーミラィ)が主人公。 紀元前のオリエントの愛と戦いと歴史の物語。 氏族長の親族として生まれながら青い瞳が邪眼と恐れられ、神殿で母とひっそり暮らしていたタハーミラィ。 従兄のゼーズルに恋をするもカーリアフ王の11番目の妃となる。 そして王と共に訪れたバビロンで出合ったのは虐げられながらも気高くある小国の王クルシュ。 純真無垢でどちらかと言えば気の弱かった少女が、己の国を見て回り大国を知り、恋に破れ戦いを目の当たりにし力強い女王となっていく。 歴史絵巻に恋愛を絡めた、とても読みごたえのある物語だった。 ゼーズルの諸国放浪記も良い。当時の壮麗なる都も美しい庭園も見てみたいと思った。 都市の位置関係が曖昧だったので、はるか昔の世界史地図帳と図録が役に立った。 また田中芳樹の小説「アルスラーン戦記」は実際の地名人名を参考にしていので、馴染みのあるものが出てきたのもとっつきやすかった。 漫画「天は赤い河のほとり」の舞台であるヒッタイトはこれよりも前の時代である。 この辺りの時代や歴史が好きだが、舞台になる作品は少ないのでとても楽しめた。

Posted byブクログ

2021/04/01

紀元前600年ごろのオリエント,属国の若き王クルシュと辺境のマッサゲタイの王妃タハーミライの出会いとそれぞれの運命の物語.タハーミライの成長とクルシュの実現する帝国とを軸に二人の心に秘められた想いが彩りを添える.従兄のゼーズルの思いもその後の運命も,絡まり合った糸のようだった.単...

紀元前600年ごろのオリエント,属国の若き王クルシュと辺境のマッサゲタイの王妃タハーミライの出会いとそれぞれの運命の物語.タハーミライの成長とクルシュの実現する帝国とを軸に二人の心に秘められた想いが彩りを添える.従兄のゼーズルの思いもその後の運命も,絡まり合った糸のようだった.単純なハッピーエンドを期待していたが,このラストも運命なのだろう.

Posted byブクログ

2021/02/05

古代オリエントに興味があったので読みました。 前半の細かな描写が好きです。後半は戦争になっていくので多少駆け足だったような気もしますが、とても面白かったです。

Posted byブクログ

2021/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった!古代オリエントの歴史物語。読んでてついイメージ的に思い出すのが『天は赤き河のほとり』そういえば、作者は同じく篠原という姓。主役のマッサゲタイのタハーミラィは邪眼といわれる青い目の美女。恋仲だった従兄ゼーズルの推薦で、マッサゲタイの国王カーリアフの妃になり、さらに、クルシュ王と恋仲になる。まあ、色々あって政治のできる王妃になり、さらに、カーリアフの指名で女王になるんだが、ここらへんからページ数が少なくて、特急ですすんでしまうのが、とても残念に思われる。最初に『天は赤き〜』を思い出したものの、同作者の『夢の雫、黄金の鳥籠』そして、細川智栄子『王家の紋章』など、このエリアを舞台にした政治のできる女性が出てくる漫画がすすっとでてくる。興味深し。このあたりも読みやすさというか、とっつきやすさがあるのかもしれない。舞台向きな話でもあるので、そのまま悲恋バレエの演目になりそう。

Posted byブクログ

2020/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一人の少女が成長し、恋をして、愛をしり、裏切られても己の生き方を曲げなかった物語。 最後は泣きました。 男ってのはどうしてこう手間のかかるもんなんでしょうね。 歴史の中で女傑と呼ばれる女性が私はとても好きですが、彼女たちを支えているのは愛した者たちであることも事実なのだと改めて知らしめてくれる一冊でした。 今年の一冊の中に入りますね。

Posted byブクログ

2020/11/06

邪眼の女王・タハーミラィ。沼沢より出で、世界の王に焦がれ、戦乱において光輝を放つ──。舞台は古代オリエント。四大帝国時代の終焉と、戦乱に生きた女王の人生を追う、悠久のロマン溢れる一大叙事詩! 田中芳樹、東えりか両氏推薦!

Posted byブクログ