コミュニティ・オーガナイジング の商品レビュー
えっ!学びしかない。 という感じで一気読みした。社会問題、ソーシャルビジネス、NPO etc それなりに読んできたつもりだったけれど、実務実行レベルで不足している知識や間違った認識、スキーマ、感覚的に良し悪しを判断していた事象・手法などなど、これでもかって実に濃厚な内容。そしてこ...
えっ!学びしかない。 という感じで一気読みした。社会問題、ソーシャルビジネス、NPO etc それなりに読んできたつもりだったけれど、実務実行レベルで不足している知識や間違った認識、スキーマ、感覚的に良し悪しを判断していた事象・手法などなど、これでもかって実に濃厚な内容。そしてこのままじゃ全然ダメなことをメタ認知できた。全てを咀嚼しきれていないけど。
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2024年5月に著者の鎌田華乃子氏の講演を聴講し、感銘を受け購読した。 世の中の出来事に「何かがおかしい」と思うことや暮らしている地域の問題に気づき、今の日本の社会や政治にも不満を感じている人に、少しでもその状況を変えられるかも知れないと知って欲しい。しかし、変わらないとあきらめ...
2024年5月に著者の鎌田華乃子氏の講演を聴講し、感銘を受け購読した。 世の中の出来事に「何かがおかしい」と思うことや暮らしている地域の問題に気づき、今の日本の社会や政治にも不満を感じている人に、少しでもその状況を変えられるかも知れないと知って欲しい。しかし、変わらないとあきらめて「仕方がない」となるのではなく、「社会は自分たちでかえられる」と思えたら、希望ある社会になるのではないだろうか。 実は、一見「仕方がない」とあきらめがちでも、「仕方がある」こととして、現に日本でもごく普通の人たちが社会を変えてきた例は沢山あります。その変化を起こす上で、必要な要素をコミュニティ・オーガナイジングの一連のプロセスを疑似体験し、地域行事から法改正まで、様々な分野でコミュニティ・オーガナイジングを使って変化が生み出された国内外の実際例を紹介します。個々人の関係構築は価値観でつながり、チーム構築の基本も関係構築、戦略と戦術を練り、アクションを起し、リーダーシップを育てる。根っこにあるのは、「なぜ」と問いかけるコーチングこそ重要だと指摘する。個性の異なる人々の力を引き出し、チームとして、集団としてアクションを起こす。わかっているようで、なかなかうまくいかない課題を、著者の試行錯誤と経験、そしてコミュニティ・オーガナイジングの理論を通じて追体験し、「社会は変わる、変えられる」と思う1刷となった。
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コミュニティ・オーガナイジングとは、「仲間を集め、その輪を広げ、多くの人々が共に行動することで社会変化を起こすこと」。社会変化を起こすだけでなく、そのプロセスに参加する人たちの自立性、リーダーシップを育て、持続可能性を目指すものである。昔から社会変革を起こす人や方法はあったと思う...
コミュニティ・オーガナイジングとは、「仲間を集め、その輪を広げ、多くの人々が共に行動することで社会変化を起こすこと」。社会変化を起こすだけでなく、そのプロセスに参加する人たちの自立性、リーダーシップを育て、持続可能性を目指すものである。昔から社会変革を起こす人や方法はあったと思うが、それを体系化し、誰でも行えるようにパッケージされている点がこの方法の優点と思う。具体的には、1.パブリックナラティブ2.関係構築3.チーム構築4.戦略作り5.アクションそしてコーチングと言うパッケージにまとめられている。架空事例は小学生の行動として出されているが、架空なので少し甘い想定もあるが、それは理解しやすい事例として書かれているものと思われる。実際にわが国で行われた事例も紹介され、苦労もある分だけ、その後につながる事例と思われた。社会でも地域でも職場でも応用できる方法と思われた。全体を通して分かりやすく読みやすかった。
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どこかの町で、議会の議決に反対して住民投票を求めた運動に対して、議員が「民主主義への冒涜」とテレビのインタビューで言ってて驚いたことが有ります。 しかし、その町の出来事はかなり特殊で、殆どそういう運動は有りません。仮に何故?と訊くと、面倒、ダサい、やっても変わらない、多分そうい...
どこかの町で、議会の議決に反対して住民投票を求めた運動に対して、議員が「民主主義への冒涜」とテレビのインタビューで言ってて驚いたことが有ります。 しかし、その町の出来事はかなり特殊で、殆どそういう運動は有りません。仮に何故?と訊くと、面倒、ダサい、やっても変わらない、多分そういう意見が返ってくるはずです。 市民活動に対する研究結果がセオリーになっていることを、本書を読んで初めて知りました。勿論、セオリーなのでその通りにやっても上手くいくわけがなく、実際にはそれを応用して活動を起こす必要があります。 ただ、本書は初心者向けなのか割とハウ・ツゥー本っぽく書かれています。「このとおりにやってもうまくいかなかった」と文句を言う人が出なければいいですが。しかしそれでも、実際にやってみた、と言う人がいたとしたら、大成功だと思います。
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社会を変えたい人のための本。 社会運動の方法が学樹的に体系化されているんだなぁと感心しました。 ■コミュニティオーガナイジングの5つのステップ 1. 共に行動を起こすためのストーリーを語るパブリック・ナラティブ 2. 活動の基礎となる人との強い関係を作る関係構築 3. みんなの...
社会を変えたい人のための本。 社会運動の方法が学樹的に体系化されているんだなぁと感心しました。 ■コミュニティオーガナイジングの5つのステップ 1. 共に行動を起こすためのストーリーを語るパブリック・ナラティブ 2. 活動の基礎となる人との強い関係を作る関係構築 3. みんなの力が発揮できるようにするチーム構築 4. 人々の持つものを創造的に生かして変化を起こす戦略作り 5. たくさんの人と行動し、効果を測定するアクション ■これらを支えるコーチング ①動機面のコーチング ②戦略面のコーチング ③知識・スキル面のコーチング 3つのコーチングを使い分けるというのが個人的には気づきになりました。いつも動機面ばかり気にしていたので。 あとはナラティブや戦略面で、 私のストーリー → 私たちのストーリー → 行動のストーリー の順で語るなど、たしかに世の中そうなってるな〜と思わされることが多かったです。別の角度からみれば、悪用されていることもあるということですね。
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日本人は、社会や政治を変えようとアクションする人が少ない。声を上げると足を引っ張られる。これが日本の息苦しさにつながっている。著者は自分と同様にこうした疑問を持ち、留学して社会変革の方法論を学んだ。ストーリーを語ることから始め、関係構築、チーム構築、戦略づくり、そしてアクションへ...
日本人は、社会や政治を変えようとアクションする人が少ない。声を上げると足を引っ張られる。これが日本の息苦しさにつながっている。著者は自分と同様にこうした疑問を持ち、留学して社会変革の方法論を学んだ。ストーリーを語ることから始め、関係構築、チーム構築、戦略づくり、そしてアクションへ。社会変革に必要なプロセスが、わかりやすく実地に即して語られる。文明社会の危機の中で、身近な具体的で小さな課題から始めるというのは迂遠な気もするが、やはりその積み重ねで草の根が力をつけるのが結局は近道なのだろう。良書。
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自分を成長させることを諦めたくない人向け。 新たな世界が見えてくる一冊! 社会を変える凄い技術が紹介されているのかと期待しながら手にしたら、手法や技術よりも、困った当事者たちがなぜ欲しいのか話し合いお互いの手を取り合って実現していくストーリーに引き込まれて、夢中になって読み進め...
自分を成長させることを諦めたくない人向け。 新たな世界が見えてくる一冊! 社会を変える凄い技術が紹介されているのかと期待しながら手にしたら、手法や技術よりも、困った当事者たちがなぜ欲しいのか話し合いお互いの手を取り合って実現していくストーリーに引き込まれて、夢中になって読み進められた。 リーダーシップとは、リーダーを育てていくこと。股読み返したい良書でした。
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コミュニティ関係で関連書籍を調べていて、 引っかかってきた本。 メインテーマは、社会を変えるための活動で、 ビジネスとは少し異なるのですが、 それでもビジネス界にも十分応用可能な本だと思います。 特に、コミュニティを作っていく際のフレームワークが 分かりやすい上によくできていま...
コミュニティ関係で関連書籍を調べていて、 引っかかってきた本。 メインテーマは、社会を変えるための活動で、 ビジネスとは少し異なるのですが、 それでもビジネス界にも十分応用可能な本だと思います。 特に、コミュニティを作っていく際のフレームワークが 分かりやすい上によくできています。 また、細かいところでも、なるほどとうならされる記述が 所々に散らばっていて、大変勉強になりました。 コミュニティに興味のある人なんて、そうそういないと思いますが、 もし該当するなら読んでみても損はない一冊だと思います。 (個人的には、「WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.」がコミュニティに関するベスト本です。) ※WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4344032918#comment
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社会に対して一人一人は無力ではない。仲間を巻き込み話し合い話を広げていく。そのための考えかた、行動の仕方を小学校の昼休みに対するストーリーを通して分かりやすく学ぶことができました。
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先日、『コミュニティ・オーガナイジング』という新刊を読んだ。内容は、簡単に言えば社会課題を解決する手法とでも言えるであろう。問題意識に対して、仲間を集め、目標とする社会の在り方をゴール・セッティングし、そこに到達するための戦略を考える。日本ではあまり良い意味に捉えられていないよう...
先日、『コミュニティ・オーガナイジング』という新刊を読んだ。内容は、簡単に言えば社会課題を解決する手法とでも言えるであろう。問題意識に対して、仲間を集め、目標とする社会の在り方をゴール・セッティングし、そこに到達するための戦略を考える。日本ではあまり良い意味に捉えられていないように感じる社会運動をどのように起こしていくかということが平易に書いてある。実際、お昼休みの自由を奪われた小学生たちが、その自由を取り戻すために小学校でムーブメントを起こすというストーリーに合わせて折に触れて社会運動の肝要について解説が入るという本書の進め方は非常にわかりやすかった。 本書を読んで、なぜnoteが書きたくなったかと言えば、この本が発信するメタ・メッセージが非常に重要なものであると感じたからである。そして、そのメタ・メッセージとは「社会は誤ることがあるから、その時に備えよ」というものである。ここで、あえて政治ではなく社会という言葉を使ったかというと、政治のみならず、社会的な差別などもまた、本書で対抗すべき社会課題の一つであるからである。本書のメタ・メッセージは人間とは誤りを起こすものであり、そしてその人間が集まった社会も誤りを起こす。ゆえに、いざ誤りに対峙したときに、仲間を集めてその誤りに対抗する手段を学ぶべしというものである。この、人間は根本的に誤るものであるという人間観が今の社会に欠如していると感じる。 ここで、誤りという言葉を何度も書いているが、何をもって誤りとするかということも予め定義しておいた方が良いであろう。私がこの文章で言う誤りとは、持続性の欠如である。社会問題に対して私が誤りという時、現行の仕組みが「長続きすると不具合が起こる」ということを言っている。 社会が誤るという時、それはその制度を長続きさせると将来的に不利益になるということを私は言うことにしている。 さて、問題を少し狭くとらえることになるが、この人間は根本的に誤るという考え方と対極にある思想に基づく政治概念が昨今、注目を集めている。憲法の緊急事態条項である。とある政治家は今回のコロナ禍を改憲の好機ととらえ、緊急事態条項の追加に意欲を示しているという。緊急事態条項とは、コロナ禍のような緊急事態において、一時的に国家に一定の権力を集中させることを良しとする政治概念である。確かに、緊急事態には挙国一致して立ち向かう必要があり、それには一定の権力集中も必要であろう。しかしながら、この緊急事態条項はしばしば悪用されてきた歴史を持つゆえに、私はこの危険性を強く訴えたい。最たる例が緊急事態条項を持つワイマール憲法下で合法的に独裁体制を生み出したナチスドイツであろう。緊急事態条項に対して好意的な意見として、権力の集中については一時的であれば良いとするものあるが、権力を集中させることは、緊急事態を収束させる時期や権利さえも、その政権に持たせることに繋がると私は考える。ディストピア小説の金字塔とされるジョージ・オーウェルの『1984年』では、ビッグブラザーによる独裁的な国家が描かれるが、その前提には、他国がずっと戦争状態であるというプロパガンダがある。戦争状態=緊急事態がずっと続いていることを情報統制により、国民に知らせている間は権力の持続ができるため、『1984年』の世界では、ずっと戦争状態とされている。このように、一時的に権力を集中させることの危険性は、その「一時」の定義さえも独占されることがあるということに起因する。 緊急事態条項の危険性をここでは論じてみたが、その背景には、政治の無謬性という前提があり、今回取り上げた『コミュニティ・オーガナイジング』とは全く逆の発想によるものがある。 『コミュニティ・オーガナイジング』に話は戻るが、本書で重要視されているのは、ムーブメントの持続性、目標達成へのコミットメントである。人間は誤る、ゆえに政治や社会も誤るという前提に立った時、それらに立ち向かうための小集団を組織すべきである。小集団により、持続性が高く、実効性の高いオルタナティブな社会構想と打ち出すことこそが、必ず起こりうる社会の失敗から、人々とその未来を守るのである。そう言った意味で、本書は非常に有益な本であった。
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