教員という仕事 なぜ「ブラック化」したのか の商品レビュー
すぐに読みやすい。岩波新書等とは異なり、大半が教員への インタビューである。小学校時代から教員を目指した時期、教員採用試験、現在の仕事など、個人の履歴をインタビューから丹念に追っておるので、教員になりたい学生にとっては最良の書であろう。
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現代の教員の実態を忠実に説明された本書。現在本格的に行われている教育改革による弊害、教員の仕事の量や残業の多さについても書かれていて非常に興味深かった。 個人的には実際に教員をしている人による取材の部分が面白かった。
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https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22345
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教員という仕事のブラックさがよく描かれている。 最近の教員は忙しく、保護者の学校への要求はエスカレートしている、日本の教育界に未来はあるのか、暗澹たる気持ちになった。
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業務を減らすヒントが書かれているかな?と思ったけど、すぐ実践できるようなものはなく… 筆者も終わりに述べているように、現状を知ってもらうことが目的の一冊でした。 「ムラ社会」のようになっている教員集団や、「教育的愛情」を履き違えている教員たちは確かに大勢いますね… 褒める教育によって根拠のない強い自己肯定感を持つ若手教員も増えてきたように感じていました。 それに悩んでいるのはわたしだけじゃないんだな、同じように感じている人もいるのかと知れただけでも、読んでいて嬉しかったです。
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壊れて、みますかねぇ。残念ながら頑丈に産んでいただいております。 冗談は置いといて… 学校を変えるには、社会全体のシフトチェンジが必要。パラダイムシフトが。現場は、現場で手一杯なのは、どこの現場でも同じでは?どこの職場も働きづらさはありますよね? 事件は現場で起こってる!…もう2...
壊れて、みますかねぇ。残念ながら頑丈に産んでいただいております。 冗談は置いといて… 学校を変えるには、社会全体のシフトチェンジが必要。パラダイムシフトが。現場は、現場で手一杯なのは、どこの現場でも同じでは?どこの職場も働きづらさはありますよね? 事件は現場で起こってる!…もう20年前のドラマのセリフですが、現場と会議室がかけ離れてるのも、あまり変わりないですよね。
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教員による不祥事を問題視しつつも、教育委員会やその上位機関による「教育改革」にも問題があり、その改革が見直しの時期に入っているという筆者の論。問題解決の具体的な策としては、管理職の採用方法や事務の分業制を挙げていたが、「〜すべき」という論に留まり、既に行なっている学校や自治体の具...
教員による不祥事を問題視しつつも、教育委員会やその上位機関による「教育改革」にも問題があり、その改革が見直しの時期に入っているという筆者の論。問題解決の具体的な策としては、管理職の採用方法や事務の分業制を挙げていたが、「〜すべき」という論に留まり、既に行なっている学校や自治体の具体例が少なく説得力に欠けた印象。 しかし他の方が挙げているとおり、「教員の過重労働」は社会問題となっており、元教員である筆者や実情を把握している現役の教員からのインタビューが掲載された本著は、一読の価値があると感じた。
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【275冊目】約20年間高校教員を務めた筆者による、学校教育への警鐘の書。下記で引用に批判を加えているが、総じて言えば、アカデミックな分析の手法からは程遠く、真実をありのまま知らせるジャーナリズムですらない。「なぜブラック化したのか」についての答えがないまま、筆者の意見が開陳されるが、それにしてはその意見を裏付ける根拠に乏しい、なんとも残念な書。物事を歪んで見つめることになるので若手教員は読まない方がいい。 特に筆者は、管理職の権限強化や採用のシステム化等により「教員の同質化」が進み、これが生徒・児童に多様性を学ばせる機会を奪っていると主張するが、「同質化」がどのようか現象を意味し、その根拠が何で、筆者が原因だと主張するものとの因果関係が何なのか全く説明できていない。学士のエッセイレベルで事実と私見を並び立てるだけ。 意見は事実なのかもしれないが、説明不足なら本にする意味はないのよ……ブラック化してる「らしい」ということはネット見てれば分かるのだから、そこから一歩進んだ分析と説明が欲しかった。以下、引用して批評。 p36に「教員評価制度が教員を分断し」とあるが、分断していることを指す記述は本文中どこにもない。筆者の結論ありきで記載してるような印象を与えるし、そうでないなら論拠をきちんと書くべき。 p65に、2006年度には「問題視されていた指導力不足教員の存在に対比させ、優秀教員の文部大臣表彰も始められる。これは教員に能力主義を導入し待遇に差を付ける動きのスタートであり、教員を分断し一体感を失わせる動きのスタートでもある。」とあり、筆者はこの表彰制度を否定的に評価しているようである。しかし、表彰により職員の士気昂揚を図り、かつ、他に範を示すという営みは、民間企業のみならず他の公務員組織でも一般的に行われている。そして、その表彰に基準があることも至極当然のことである。筆者が非難すべきはその基準であって、表彰制度そのものではないと思う。 近親者の教員から話を聞く限り、教員は人事制度の基本である人事評価をまともに受けてないのではないかという印象を持つ。それぐらい「?」という教員が長いこと放置されている。筆者は表彰制度を、反権力的姿勢にのみよって解釈し、その功罪や目的を冷静に分析することが出来ていないのではないか。 p94に「筆者の取材に応えてくれた方々は、『優秀教員』として表彰された経験がある教員でも組合活動を熱心に行っている教員でもない。しかしながら、教員として素晴らしい資質・能力を備え、真摯に教員生活を過ごしてきた」とあり、表彰経験と組合活動への参加の双方を、他から賞賛されることが当然視される事柄の例示として使っている。しかし、今日、教員の組合活動をそこまで高く評価している教員がどの程度いるだろう?筆者は、日教組がまだ活動を盛んにしていた古い時代の感覚から抜け出せていない、あるいは自身が組合活動を肯定的なものとして評価しているという主観的判断を、本来記載すべき箇所でないところに書いてしまうという国語力の無さを露呈してはいないか? p145に、仕事ができる教員に業務が集中・偏在する現状をとらえ、「教員の場合にはそれが昇給や昇進など待遇や評価の面に必ずしも反映されないという点も問題になる」とあるが、結局筆者は教員に対する人事評価を是としているのか否か、どちらなのだろう。 p215に「本音では、上からの指示に従い自分で考えず物言わぬ人材を育成したいと考える誰かが『教員改革』に介入しているのではないかと推測したくなる」とあるけど、誰かって誰?世界を支配する誰かが自分たちの人生も自由に左右しようとしている的な陰謀論をかざし、印象論と筆者の邪推によって読者を誘導するような姿勢の本が、良識ある読者に受け入れられるのか、筆者は一旦落ち着いて考えた方がいい。
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教員の不祥事や処分については詳細にメディアを通じて公表されるのに、同じ公務員である警察関係は明らかにされていない。 このことが、いかにこの日本という国が、権力者に都合のいいシステムになっているかを、如実に表していると実感。 私自身、自らこの道を選び、現在もなお続けており、かつ、...
教員の不祥事や処分については詳細にメディアを通じて公表されるのに、同じ公務員である警察関係は明らかにされていない。 このことが、いかにこの日本という国が、権力者に都合のいいシステムになっているかを、如実に表していると実感。 私自身、自らこの道を選び、現在もなお続けており、かつ、辞める決断など到底できないし、この仕事に対する充実感も享受させてもらっているので、今更後悔もない(いや、あるかw)が、ほかの誰かには勧める職業ではないなとも切実に考えているのも事実。 結局、この本を読んだところで、解決策はまったくいに等しいので、この評価にとどまったかなと。
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元高校教員が記述した文には重みがあった。 子供達と向き合う時間が少なくなり 教員達は大人との付き合い方を忘れたような気がする。 現実と対比してもさほど違和感がないのは、私自身も同じことを感じてるからだと思う。 もう一度、足下を確認していかなければ。
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