文豪の死に様 の商品レビュー
大して期待していなかったのだが、これは拾い物だった! タイトルは「死に様」だが、取り上げられている十人の文豪それぞれの死から逆照射した生き様が生き生きと描かれている。 最終章の対談の中で京極夏彦が述べているように、これはブンガク研究者ではとても掛けない内容であろう。 取り...
大して期待していなかったのだが、これは拾い物だった! タイトルは「死に様」だが、取り上げられている十人の文豪それぞれの死から逆照射した生き様が生き生きと描かれている。 最終章の対談の中で京極夏彦が述べているように、これはブンガク研究者ではとても掛けない内容であろう。 取り上げられているのは 樋口一葉 ・享年24/二葉亭四迷・享年45/森鴎外/享年60、有島武郎・享年45/芥川龍之介・享年35/梶井基次郎・享年31/小林多喜二・享年30/岡本かの子・享年49/林芙美子・享年47/永井荷風・享年79 永井荷風は天寿を全うしたかに見えるが、その実は孤独死だった。 ややもすれば軽すぎる語り口に見えるが、随所に見られる洞察力が凄い。
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伝記に著者個人の感情はいらねぇと思っていたら、狙いの一つだったようで。なるほど、確かに年譜を諳んじているよりは共感を得られるだろう。好みは置いておくとして、面白い試みではある。 アイデアも抜群に良い。山田風太郎の『人間臨終図鑑』を、文豪と呼ばれた人々に限定し更に煮詰めたもので、と...
伝記に著者個人の感情はいらねぇと思っていたら、狙いの一つだったようで。なるほど、確かに年譜を諳んじているよりは共感を得られるだろう。好みは置いておくとして、面白い試みではある。 アイデアも抜群に良い。山田風太郎の『人間臨終図鑑』を、文豪と呼ばれた人々に限定し更に煮詰めたもので、とても濃い。梶井基次郎や小林多喜二など、作品と名前は知っていても…といった文豪の生き様は実に興味深いものだった。
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文豪と呼ばれる人達の人生と最期。思ってたイメージと違ったり、笑えるし、これ、本当に面白い!梶井基次郎なんて、まさにその通り!でも、昔の作家って、自分の人生や思いをすぐ小説や文章、手紙に遺しているから、こうやって後世にも残るんだなぁ。破天荒出し、あからさまに揉めるし、借金するし浮気...
文豪と呼ばれる人達の人生と最期。思ってたイメージと違ったり、笑えるし、これ、本当に面白い!梶井基次郎なんて、まさにその通り!でも、昔の作家って、自分の人生や思いをすぐ小説や文章、手紙に遺しているから、こうやって後世にも残るんだなぁ。破天荒出し、あからさまに揉めるし、借金するし浮気するし、死んじゃうし…。岡本かの子の生き方は女として理想なのかもね。でもさ…やっぱりみんな…変人だよなぁ。続編、出て欲しいな、読んで良かった。
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