株式会社の世界史 の商品レビュー
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2020年11月初版発行。 本書は単なる株式会社論ではなく、思想書に近いと感じる。出色なのは「利益追求という株式会社にとっての絶対善」を「病」と表現している点である。 国家でも制御できないほど肥大化した株式会社によるグローバリズムの行き着く先は戦争にならざるえないのではない...
2020年11月初版発行。 本書は単なる株式会社論ではなく、思想書に近いと感じる。出色なのは「利益追求という株式会社にとっての絶対善」を「病」と表現している点である。 国家でも制御できないほど肥大化した株式会社によるグローバリズムの行き着く先は戦争にならざるえないのではないか、というのが本書の予想であった。現在の世界情勢を考える「慧眼」という言葉しか浮かばない。
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少し回り道が多いが、テーマは株式会社がこれからも必要とされていくか。先進国は供給過剰の状態に陥っている。株式会社は利益を最大化するための組織(同時に、株主から見た企業価値を最大化するべき組織でもある)であり、供給過剰の時期にブレーキを踏めるようにはできていない。新たな市場を求めては争い、悲惨な結果を迎えるということを繰り返してきた人類だが、改めて株式会社のあるべき姿を考えるべき時が訪れている。
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第一部では、株式会社の歴史的成り立ちの解説であり、中世キリスト教会の三位一体説から来る法人としての永続性と、聖職者への委託の仕組みに端を発し、それが東インド会社からの収奪の重商主義〜産業革命による生産性競争の産業資本主義〜金でカネを買うグローバル金融資本主義へと変遷してきている様...
第一部では、株式会社の歴史的成り立ちの解説であり、中世キリスト教会の三位一体説から来る法人としての永続性と、聖職者への委託の仕組みに端を発し、それが東インド会社からの収奪の重商主義〜産業革命による生産性競争の産業資本主義〜金でカネを買うグローバル金融資本主義へと変遷してきている様がよく理解できる。 続く第二部は、株式会社の病理。特に戦後の日本を意識して、互酬的な人間関係によって右肩上がりの経済成長を実現してきたところから、経済成長の終わりと、それによって利益の最大化というそもそもの目的を果たせなくなった会社、さらにその結果として互酬的な共同体の崩壊を描いている。 第一部の満足度は高かったが、第二部は「あの頃は良かった」で終わってしまっているように感じられてしまった。 本題ではないが、島原の乱が、カトリック、スペイン・ポルトガル=一揆軍と、プロテスタント、オランダ東インド会社=幕府軍という対立の構図だという話が出てくる。学校の日本史ではキリシタン弾圧としか習わなかった記憶があるが、日本にキリスト教を伝えたザビエルはカトリックの復興を目指したイエズス会だし、鎖国中も国交を持っていたオランダは何のために日本と接点を持っていたのか、より世界の観点から物事を見るキッカケももらった。
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めちゃくちゃ難しすぎて半分も理解できていないだろう。 使う言葉、扱う歴史のレベルが高いためそもそも話に入っていけなかった。 株式会社の歴史、株式会社の病(起源からしても病が起きざるを得ないような形態であること)、株式会社の未来について順に語られる。 社会的道義に反することをし...
めちゃくちゃ難しすぎて半分も理解できていないだろう。 使う言葉、扱う歴史のレベルが高いためそもそも話に入っていけなかった。 株式会社の歴史、株式会社の病(起源からしても病が起きざるを得ないような形態であること)、株式会社の未来について順に語られる。 社会的道義に反することをしてまでも投資家のために成長を追い求めるべきなのだろうか?これが大きな問であった気がする
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株式会社という存在は社会の成長がストップしたときに自らを抑制するブレーキ装置を持っていない。コロナ禍の大恐慌で株式会社は資本主義はどうなっていくのか。 500年の歴史からじっくり読み解く本。
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<目次> 序 株式会社という幻想共同体 第1部 株式会社の500年~その歴史 第1章 ヴェニスの商人の時代 第2章 東インド会社の設立 第3章 複式簿記の発明 第4章 『国富論』とアメリカ合衆国の誕生 第5章 株式会社の蘇生力 第2部 株式会社の「原理」と「病理」~コーポレート・フィロソフィー 第6章 経済的人間 第7章 株式会社の性格について 第8章 彼らが会社を愛した理由 第9章 欲望が作り上げた幻想 第10章 株式会社という幻想共同体と個人の欲望 第11章 技術イノベーションと「生の原基」 第12章 個人の倫理と国家の倫理 終章 株式会社はどこへ行くのか <内容> 第1部は株式会社の世界史。大航海時代のやや危険な航海を遂行するところから株式会社は生まれ、産業革命の大量生産、大量消費の時代を経て、グローバル化の中に日本が埋没していく中、株式会社は確実に成長し、行きつくところまで来たと著者は言う。所有と経営の分離が株式会社を肥大化し、国家を凌駕し、地球を食んでいる原因だと。それはもはや限界に達していると。このあたりしか読み取れなかった…
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株式会社経営者が語る株式会社論。法人ってこわい!理性しかないから血も涙もない。できれば俺は地に足をつけたい。ああすればこうなるではなく、なるようになるで行きたいとと…
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