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谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題 の商品レビュー

3.3

28件のお客様レビュー

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2024/08/14

昔、小田急線から千代田線直通の列車に乗って北千住で東武線乗り換え、というルートで通勤していたことがある。 当時毎日その駅名を眺めていたあたりが"ヤネセン"と呼ばれる人気エリアだったことを知ったのは、その仕事を辞めたあとだった。 降りて歩いたことはなかったので少し後悔したのを覚え...

昔、小田急線から千代田線直通の列車に乗って北千住で東武線乗り換え、というルートで通勤していたことがある。 当時毎日その駅名を眺めていたあたりが"ヤネセン"と呼ばれる人気エリアだったことを知ったのは、その仕事を辞めたあとだった。 降りて歩いたことはなかったので少し後悔したのを覚えている。 ****** 題名の通り、本書の舞台はその"谷根千"エリア。 一応はミステリの体裁をとっており、実際物騒な事件が起きているのだがそこはさすがに東川篤哉で、軽くて遊びのある作風は健在。 実際の事件だったらこんなにふざけてたら怒られるわけだが、微妙に現実離れした設定が「まぁ、オハナシたがらね(苦笑)」で許されるのも東川作品たるゆえんだろう。 女子高生・岩篠つみれ(いわしのつみれ、いい名前だ)がおかしな開運(怪運)グッズ店店主とともに町内で起きる謎の事件を追っていく短編集。 とても軽いので、とにかく重苦しいのやややこしいのは避けて、頭からっぽにして何か読みたい〜、という時には最適だろう。ミステリという形はとっているが複雑怪奇な"謎"や面倒な人間模様の描写はない。 行列の待ち時間とか、サウナの間で休憩しながら読むのなんかにいいんじゃないだろうか。 ****** 谷根千をスルーして、当時私が通いつめていたのは秋葉原だった。電気街の灯りやあちこちから聞こえてくる売り子の声に心ときめかせていたあの頃。今やすっかり様変わりしてハイテクおしゃれな街になってしまったアキバを見ると、谷根千とは全然違う意味でノスタルジーに浸れる、ような気がしなくもない。 情緒はあんまりないかもしれないけれども。

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2024/08/14

夏の風物詩、カドカワの夏フェア(※)の小冊子に文庫版が掲載されていて、何となく気になっていたところ、図書館で単行本の方を見つけたので、手に取ってみました。 (※今年は「カドイカさんとひらけば夏休みフェア2024」との事。因みに、集英社の「ナツイチ」、新潮社「新潮文庫の100冊」の...

夏の風物詩、カドカワの夏フェア(※)の小冊子に文庫版が掲載されていて、何となく気になっていたところ、図書館で単行本の方を見つけたので、手に取ってみました。 (※今年は「カドイカさんとひらけば夏休みフェア2024」との事。因みに、集英社の「ナツイチ」、新潮社「新潮文庫の100冊」の小冊子にもお世話になっております~。) 東京の“谷根千(谷中・根津・千駄木)エリア”で起こる様々な謎を、怪しげな開運グッズをを扱う〈怪運堂〉の店主・竹田津と、谷中に住む女子大生・つみれのコンビが解き明かしていく探偵噺、連作四話が収録されております。 サクサク読めちゃうライトミステリ。 ただ、読みやすいのは良いのですが、ノリが昭和すぎて “この話はめちゃめちゃ前に書かれた作品なのかな・・?” と、思いそうになった程(汗)。 まぁ、表紙の女の子(多分つみれ)が思いっきりスマホ持っているのでもお分かりのように、まぁまぁ最近に描かれているのですけどね・・。 さて、主人公・つみれの家は谷中でお兄さんが切り盛りする〈鰯の吾郎〉という“鰯料理専門居酒屋”をやっているのですが・・つみれちゃんのフルネームは「岩篠つみれ」そう、“いわしのつみれ→鰯のつみれ”という・・もう、どんだけ鰯?って感じですし、つみれの兄の名前は「岩篠なめ郎」(なめ郎って!)というわけで→“鰯のなめろう”・・えっと、キャラの説明をしているだけなのに、なんか私がスベッているみたいになってきたので、この辺にしときます( ;∀;)。 ・・このように、終始ユルさ全開でお送りするので内容も“日常系ミステリ”と思いきや、何気に殺人が絡んでくる話もあり“謎解き”として結構楽しめます。 作品のノリに慣れてくると、“お散歩気分で楽しめるミステリ”って感じで、うん・・・悪くないかも?なんて何気に堪能している私がおりました。 キャラは全員“クセツヨ”なのですが、個人的には谷根千の治安の為に本人なりに頑張っているのに、地元民からの評価が低すぎる斎藤巡査に一票投じたいですね(何の一票?)。 あと、つみれの兄・なめ郎と竹田津の関係性が、お互いの認識に齟齬がありすぎるのも気になるので、二人の背景も知りたいです・・ということで、何だかんだで続編出たら読んじゃいそうです~。

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2024/05/16

「足を踏まれた男」 勘違いが生んだこと。 踏んだ瞬間を見ている者がいるというのに、自分の感覚だけで信じないのは流石に都合が良すぎる解釈ではないか。 「中途半端な逆さま問題」 知りたかったことは。 しっかりとした金庫が置かれていたからこそ、その中身も大層な宝が片されているのではな...

「足を踏まれた男」 勘違いが生んだこと。 踏んだ瞬間を見ている者がいるというのに、自分の感覚だけで信じないのは流石に都合が良すぎる解釈ではないか。 「中途半端な逆さま問題」 知りたかったことは。 しっかりとした金庫が置かれていたからこそ、その中身も大層な宝が片されているのではないかと考えたのだろう。 「風呂場で死んだ男」 忘れ物を届けに行き。 すっかり探偵の真似事が楽しくなっているのかもしれないが、好奇心だけで一人行動するのは少し危険だろうな。 「夏のコソ泥にご用心」 ピタリと一致した時。 もしも自分だとバレていないか確認したかったのであれば、証言を少し変えて違和感を隠しておくべきだったろう。

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2024/01/21

東京・谷根千を舞台に、女子大生と開運グッズ店主が地元で起きた事件の謎に挑むユーモアミステリー。 第一話「足を踏まれた男」に関しては、些細な出来事から大きな事件を掘り出す展開だったので、ミステリー王道の気配があったのだが、二話以降はユーモア先行でミステリー部分がやや弱かったのがちょ...

東京・谷根千を舞台に、女子大生と開運グッズ店主が地元で起きた事件の謎に挑むユーモアミステリー。 第一話「足を踏まれた男」に関しては、些細な出来事から大きな事件を掘り出す展開だったので、ミステリー王道の気配があったのだが、二話以降はユーモア先行でミステリー部分がやや弱かったのがちょっと残念だった。

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2024/01/11

下町情緒あふれる東京の谷根千(谷中・根津・千駄木)にある居酒屋「鰯の吾郎」。看板娘の岩篠つみれと、胡散臭い雑貨屋店主・竹田津優介が二人で界隈で起きる事件の謎を不本意ながらも解いていく。相変わらずの緩い作品。既視感のある内容。

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2023/08/11

★では、ぶらぶら歩いていくとしようか。(p.99) 女子大生つみれと、怪運堂主人の武田津優介が谷根千を散歩しながら謎を解く。呑気な雰囲気とは裏腹に殺人事件もあります。 ■簡単なメモ 【一行目】それは黄金週間もとっくに過ぎた五月中旬の、とある金曜日。 【足を踏まれた男】足を...

★では、ぶらぶら歩いていくとしようか。(p.99) 女子大生つみれと、怪運堂主人の武田津優介が谷根千を散歩しながら謎を解く。呑気な雰囲気とは裏腹に殺人事件もあります。 ■簡単なメモ 【一行目】それは黄金週間もとっくに過ぎた五月中旬の、とある金曜日。 【足を踏まれた男】足を踏まれてないのに痛がったイケメンと石材店で墓石も盗まずに逃げた泥棒。 【中途半端な逆さま問題】帰ったら家中のものが逆さまにされており何も盗まれていなかったというとある有名探偵小説に似たシチュエーション。ただしとても中途半端な逆さま。 【風呂場で死んだ男】店に忘れていった名刺入れを届けに行くとその男はスケキヨのように死んでいた。 【夏のコソ泥にご用心】友人のアパートに行ったつみれたちは今泥棒が逃げて行ったばかりと知らされる。 【浅田石材】泥棒に入られたが何も盗まれなかった石材店。 【足立瑞穂/あだち・みずほ】滝口久枝の孫。つみれの友人。二十歳の女子大生(二浪)。D大ではない。ショートボブ、前髪パッツンの童顔。悪戯をしたら「やーいやーい、ひっかかったー」と顔を出すタイプ。 【板山純二/いたやま・じゅんじ】ファッションセンスのよくないD大生。 【岩篠家】つみれ二十歳。その兄なめ郎。亡くなった父は吾郎。居酒屋「鰯の吾郎」を経営している。 【怪運堂/かいうんどう】開運グッズを扱う店。店主はなめ郞の古い友人。名前を繰り返していると運動会になる。扉を開けたらいきなり成人男性ほどの巨体を誇る招き猫が二体いる。 【家族旅行】《我が家がいちばんという事実を思い起こすための確認作業》p.78 【きみつ堂】人が来ないので機密の話をするのに向いているかき氷屋さん。 【桐原茜/きりはら・あかね】谷岡珈琲店で働いている妖艶で薄幸そうな美女。 【倉橋稜/くらはし・りょう】D大学シーズンスポーツ同好会の王子様と言うべきイケメン。高村沙織の同好会での先輩。 【ごめんください】つみれ《どんな他人の家でも挨拶しながら入れば不法侵入にはならない。そんな独自理論を信じつつ》p.32 【吾郎/ごろう】つみれの兄が経営している谷中にある居酒屋。創業したのは父親の吾郎さん。昼間から呑みたいおっちゃん(たまに女子大生)たちのために昼間から開いている。本名は「鰯の吾郎」で鰯料理メインなのだがその理由は父の名字が岩篠でフルネームだと「いわしのごろう」だったから。つみれも手伝いをしている。 【斉藤/さいとう】警官。正義感にあふれているがどこか軽々しい。「吾郎」にもときどき客として訪れる。 【サントス】ドアにカウベルがついている純喫茶。店長は芹沢涼子。 【シーズンスポーツ同好会】季節ごとに異なるスポーツを楽しむ。春は高原でテニス、夏はビーチで海水浴、秋は温泉地で卓球、冬は雪山でスキー。 【清水亜紀子/しみず・あきこ】滝口久枝のご近所さん。専業主婦。 【ジュリアちゃん】大

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2023/07/02

安定の東川篤哉。 東川篤哉好きには面白く読めるが、ミステリーにギャグが絡むのに抵抗がある人にはダメだろうなぁ。 つみれが最後は立派に美人女子大生探偵に成長していて、良かったです。

Posted byブクログ

2023/06/06

とんちラブコメ。1ページでどれだけボケることができるのかに挑戦しているとしか思えないラノベ。 「いわしのつみれ」は良い名前。

Posted byブクログ

2023/03/02

THE東川篤哉さん軽いタッチのミステリ 私は好きですね〜 名探偵はいません。少し頭の切れる人と女子大学生コンビです。

Posted byブクログ

2023/01/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東大ではない大学に在学している女子大生が、兄の知り合いの怪しげな店の店長と一緒に谷根千エリアを歩きながら、事件を解決する物語。実写化しても面白そうだなと思った。事件が解決されてスカッとした! 奇妙な事件が多々起こるのに、主人公やその周りの登場人物の設定や考えが面白く、クスッと笑ってしまった。 店長が方向を変えて事件を解決したのに、なぜか女子大生が解決したと地域が認識しており、なんともいえない気持ちになった。

Posted byブクログ