辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 の商品レビュー
辺境作家×歴史家の読書対談。まさに合戦。学術書から新書・小説まで、ディープな本ばかりだが、注釈が多くて大変に助かる。自分では入手しづらく読む気力も出そうにない本の内容を、実際に読んだ上でしっかりと語り合う著者二人のおかげで、無知な私でも存分に楽しむことができた。さすがだと思う。と...
辺境作家×歴史家の読書対談。まさに合戦。学術書から新書・小説まで、ディープな本ばかりだが、注釈が多くて大変に助かる。自分では入手しづらく読む気力も出そうにない本の内容を、実際に読んだ上でしっかりと語り合う著者二人のおかげで、無知な私でも存分に楽しむことができた。さすがだと思う。とくに『大旅行記』全八巻。イブン・バットゥータ。その名をあまりにも連呼するので、すっかり覚えてしまった。
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いやー面白かった。これぞ教養である。 空間的な辺境の探検者と時間的な辺境の研究者、二人の軸を異にする辺境のプロフェッショナルが織りなす対談の第二弾。 第一弾に負けず劣らずの面白さであった。紹介されていた本、気軽に手に取れるものばかりではないけれど、読んでみたいと気になるものも多々...
いやー面白かった。これぞ教養である。 空間的な辺境の探検者と時間的な辺境の研究者、二人の軸を異にする辺境のプロフェッショナルが織りなす対談の第二弾。 第一弾に負けず劣らずの面白さであった。紹介されていた本、気軽に手に取れるものばかりではないけれど、読んでみたいと気になるものも多々あった。 人文科学的知的好奇心の結晶。
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高野秀行氏と清水克行氏のお薦め本をお互いに読んでの対談。こだわりの8冊で読みたい本もとても読めそうにない本も、お二人の絶妙なトークで面白く読んだ。 なるほどと歴史の奥に潜む、書かれていない真実に思いを馳せた。 イブンバットゥータの「大旅行記」読むことは無いでしょうが二人の会話でそ...
高野秀行氏と清水克行氏のお薦め本をお互いに読んでの対談。こだわりの8冊で読みたい本もとても読めそうにない本も、お二人の絶妙なトークで面白く読んだ。 なるほどと歴史の奥に潜む、書かれていない真実に思いを馳せた。 イブンバットゥータの「大旅行記」読むことは無いでしょうが二人の会話でそのエッセンスに触れられて良かった。また「ゾミア」や「ピダハン」にはびっくりしました。
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大人の読書会。それも実地体験からと専門学問からの交雑がシンクロしていく。読んでみたいけど忍耐が必要な課題図書。
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前回以上に二人のテンションが高い。 それはおそらく「読んだ本」という共通点があるからだろう。 本について事前にしっかりと考察してきた上で、それを吐き出し会うのだからそれは爽快だろう。 しかし残念ながら題名の通りそれらがなかなかの奇書揃いであり、読者が事前にそれらを読んでいるという...
前回以上に二人のテンションが高い。 それはおそらく「読んだ本」という共通点があるからだろう。 本について事前にしっかりと考察してきた上で、それを吐き出し会うのだからそれは爽快だろう。 しかし残念ながら題名の通りそれらがなかなかの奇書揃いであり、読者が事前にそれらを読んでいるということは考えにくい。 するとその本に関する前提知識なしで、その本に関する談義を聞かなくてはならないことになる。 確かに前回の「世界の辺境とハードボイルド室町時代」のように、理解できてなおかつ感心できる部分も存在する。 しかし、本のあまりに細部に関する語り合いになると正直ついていけない。 二人の軽妙な語り口は前回に続き読みやすかったが、読者を置いてけぼりにしている感が否めないため、星3。
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私一人だったら手に取らないような本が紹介されていて、でもどれもに興味を抱いた。特に「大旅行記」と「日本語スタンダードの歴史」と「姦通裁判」は本当に読んでみたい。 とてもよく本を読む人たち同士の対談なので、読み方の勉強にとてもなる。そういう視点で読むのか、とハッとさせられる。出口先...
私一人だったら手に取らないような本が紹介されていて、でもどれもに興味を抱いた。特に「大旅行記」と「日本語スタンダードの歴史」と「姦通裁判」は本当に読んでみたい。 とてもよく本を読む人たち同士の対談なので、読み方の勉強にとてもなる。そういう視点で読むのか、とハッとさせられる。出口先生もそうだけど、そういう脈を読むのか、と思う。 実は前作も別々に買っていて、そっちがあることを知らずに(買ったことも忘れて)読んだ。けど特に問題なかった。本好きの本はやっぱ面白い。
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ノンフィクション作家の高野秀行氏と歴史家の清水克行氏がお互いのオススメ本を読んで語りあうという本。とりあげられる本が、マニアックというか、一般的な人が読む本ではない感じですが、とにかく聞いたこともないような珍しい話が知れて世界の広さを痛感します。特に『ピダハン』が思ってみなかった...
ノンフィクション作家の高野秀行氏と歴史家の清水克行氏がお互いのオススメ本を読んで語りあうという本。とりあげられる本が、マニアックというか、一般的な人が読む本ではない感じですが、とにかく聞いたこともないような珍しい話が知れて世界の広さを痛感します。特に『ピダハン』が思ってみなかった概念で驚きました。 検索したら電子書籍と文庫しか出てこなかったので文庫で登録しましたが、読んだのはソフトカバー本でした。
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「世界の辺境とハードボイルド室町時代」と勘違いして読む。「ゾミア」「世界史の中の戦国日本」まではこんなものかなと思いながら読んだが、「大旅行記」がすごく面白かった。世界史で習うイブン・バットゥータの旅行記全8巻なんて絶対読む機会なさそうだもの。トゥグルク朝インドの王様スルタン=ム...
「世界の辺境とハードボイルド室町時代」と勘違いして読む。「ゾミア」「世界史の中の戦国日本」まではこんなものかなと思いながら読んだが、「大旅行記」がすごく面白かった。世界史で習うイブン・バットゥータの旅行記全8巻なんて絶対読む機会なさそうだもの。トゥグルク朝インドの王様スルタン=ムハンマドの話がすごい。ちょっと引くくらいの残虐さ。首都デリーの住民が王の批判文書を投げ込んだというだけでデリーを破壊し首都を移転させてしまう(実際は計画的だったということだが)とか。ほか、伏線回収の話も超面白い。ローカル中身を制圧するのに外圧を使うとか、資源を得るための取引が人間(奴隷)とか、このお二人だからこんなふうに面白く読めたのかな、話が広がっていくのが気持ちいい。「東方見聞録」のマルコ・ポーロなんてバットゥータと比べると幼稚、教養のレベルが違うとか、全8巻を読みきった人たちならではの会話にワクワクした。 「将門記」も、まぁ自分では読まなそうな本。これまで平将門の乱のヤバさを理解してなかったんだけど、天皇に対して新皇を名乗ったということの重要さが最近ようやく腑に落ちるようになった。ヨーロッパなんてしょっちゅう王朝が入れ替わるから日本にだってあったっていいけど、何でだか日本では起こらないことになってる。天皇同士が争った南北朝はギリ許される(?)みたいだけど。武士と天皇の関係ってだからすごく繊細なんだってことが最近なんとなくわかってきた気がする。武士は天皇にすごく気を遣って政権運営してた。それを壊そうと天皇になりかわろうとしたのは平将門と織田信長くらいってことなのかな。読み手の二人は「将門記」は誰が何のために書いたっていう疑問を小学館ノンフィクション大賞の選考のことなんかと比べながら解釈するのだけど、ここも面白い。新聞や週刊誌の記事みたいに各地の記者が取材してきた原稿を1人のアンカーマン貴族がまとめたとか、なるほどと思いました。 「ギケイキ」町田康。当時の武士がヤンキーとかチーマーとかそんなものだっていう話が印象深い。室町時代にそれじゃぁ統治は続かないってことで佐々木道誉に教わって「文化」に手を出したのかな、江戸時代の武士はサラリーマンみたいな気がしてたけど、最初はヤクザ集団だったってことはよくよく心しておかないと読み方を間違う。裏切りへの考え方とかも。 「ピダハン」数の概念がないところ、数を数えるというのは物事を抽象化するからできることで、魚は一匹一匹違うのだから違うものを何で一括りにするのかと。絶対宗教とか無理でしょう。
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自分で読むにはハードすぎるけどこうやって紹介してもらえるとどの本もおもしろそうだった。 興味ないジャンルでもおもしろそうと思えるように語れるのすごい。
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