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闇の脳科学 の商品レビュー

3.7

11件のお客様レビュー

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2023/12/10

くそおもろ 天才っているんだ 快感と苦痛は紙一重 どちらもスイッチひとつで生み出せる 人間をどんな用途のための道具に造りかえることも可能だし、感情や倫理観はどうにでも変えられる 形成外科▶︎美容整形 神経外科▶︎脳深部刺激 倫理警察うっせーわ ロバート・ガルブレイス・ヒース

Posted byブクログ

2023/10/05

1章 同性愛者を脳の我的刺激により、治療する。 衝撃的な実験内容。3ページ食い入るように見てしまいました。 倫理・人間の進歩のためにするのか等面白いテーマで構成されていました。

Posted byブクログ

2022/10/21

脳をコントロールする実験 ロバート・ヒース医師の物語だ 忘れられた医師の活躍をよく掘り返して取材している 1950年から行われた実験 は精神疾患者の治療だった 1972年に論文が発表されている 倫理的なのか冒涜なのか マッドサイエンティストなのか 1980年代からはドーパミン...

脳をコントロールする実験 ロバート・ヒース医師の物語だ 忘れられた医師の活躍をよく掘り返して取材している 1950年から行われた実験 は精神疾患者の治療だった 1972年に論文が発表されている 倫理的なのか冒涜なのか マッドサイエンティストなのか 1980年代からはドーパミンやセロトニンが発見されて投薬治療が進んでいるが、 それでも脳内深部刺激療法はパーキンソン病では現在も使われている 脳に電極を入れる治療法は今も続いているのだ そして電極治療はロボトミー手術として、色々実験されてきたと言うことだ ヒースも、統合失調症患者の脳に電極を埋め込み実験は成功した 数ヶ月ぶりに患者は医師たちの質問に答える事ができたのだった キリスト教の倫理観の主流の社会の中で先例の無い取り組みは拒否反応も強かったようだ 1950年代以降とは第二次対戦後の帰還兵への対応で神経外科医のニーズも高まっていた事が背景にある その後もベトナム戦争へと向かい、今なおロシアが戦争をしている サイエンティストを責めるべきではない 戦争がもたらす悲劇が危険すぎるのだ ヒースが忘れられて、改めて今最先端の治療法として取り組まれているようだ アルコール依存症、拒食症、過食症などに改善が見られる治療法としても有効らしい ここで 脳を操作することは 私 を操作する事だと倫理的側面に話しが進む 人格に影響を与えるのだ 別人になる ヒースの研究は非倫理的だったとも評価される ヒースは薬の投与実験もしている 快楽物質の投与がもたらす成果を確認している 著者自身が 鬱病で、セロトニンの投与をして実感していると言う 快楽を含め、幸福とは何だろうと考えることになる 薬の投与や医師による電極装置の目盛りで幸せが操作される事をどう考えるのか 幸せを感じる事と、幸せな状態にある事とは別物と皆実感があるのではないだろうか 苦痛を取り除くのは医師や薬の役割かもしれないが、幸せを求めて生きるのはひとりひとりの役割になるはずだろう

Posted byブクログ

2022/09/11

図書館で借りた本。 読みやすい文体で難しげな専門用語があっても、あっという間に読み終わった。 いろいろと考え込ませられる話。 読んではいないのだけどさらっとどういう本かは知ってる、押川剛さんの『「子供を殺してください」という親たち』を思い出す。 切実な親たちにとっては、蜘蛛の糸だ...

図書館で借りた本。 読みやすい文体で難しげな専門用語があっても、あっという間に読み終わった。 いろいろと考え込ませられる話。 読んではいないのだけどさらっとどういう本かは知ってる、押川剛さんの『「子供を殺してください」という親たち』を思い出す。 切実な親たちにとっては、蜘蛛の糸だったとしても差し出されたら掴み取りたい物かもしれない。 脳深部に電極を埋め込んで治療する、ということにはまだ恐怖の方が大きいけれど、それを言ったら盲腸だってペースメーカーだって腰にボルトを入れる手術だって怖い物には違いないのだから、深刻な病気を治す手段としては有りかなぁと思う。 安全面が確立された上でね。 まぁ今のどの手術だって100%絶対安全はないんだけども。 日本でもパーキンソン病などには保険適用で治療が出来ると知ってびっくり(こういうの、日本は遅れがちなイメージなので。 過食症・拒食症の治療にも使えるとの事なので、美容整形外科のごとく美容精神外科なんてのもそのうちできそう。 美容整形もそれなりの賛否両論を経て、自分の身体のことを自分で選択することに対して、だいぶ個々のことだよねと受け入れられつつあるので美容精神外科も(できたとしたら)そういう道筋を辿るのかなぁ。 砂糖依存症がカジュアルに抑制できるとなったら、試さないでいられる自信ないかも。肥満は遺伝って絶望しかないので。 モデル体型になりたいというよりも、健康なまま年を取るためには標準維持が理想的と、透析を受けている家族がいるので実感してます。 AIが人間を越えてシンギュラリティが起こるより、人の頭にAIチップを埋め込んで人間の基礎能力を上げる方が先に実現しそう。 イーロン・マスクさんがやってますよね。 今はそうやって物理的に体内に取り込まないと難しいことでも、モバイル端末の充電がコードレスで出来るようになったように、そのうちヘッドフォン型とかチョーカー型とか装着タイプで用をなせる時代が来たりして。 ちょっとした刺激を与えて集中力やパフォーマンスを上げる程度ならfoc.usと言うツールで既に出来るみたいですし、もっと複雑な医療方面でも使えるようになれば助かる人はだいぶ多いんじゃないかな。

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2021/04/09

面白くはあったが、筆者もまたヒースを「不遇の天才」としてのイメージに囚われ、ヒーロー化しすぎてるようにも感じる。才気あふれる人物であることは間違いないのだろうが、過去にその思いつきがあったとしても、それを学問として他の科学者にも再現できてその業績を引き継がれるようにしなければ、評...

面白くはあったが、筆者もまたヒースを「不遇の天才」としてのイメージに囚われ、ヒーロー化しすぎてるようにも感じる。才気あふれる人物であることは間違いないのだろうが、過去にその思いつきがあったとしても、それを学問として他の科学者にも再現できてその業績を引き継がれるようにしなければ、評価されないのもある意味当然と思う。 それと最近のニューロエンハンスへの一部の肯定的な論調を意図的に混同してヒースの業績を素晴らしいものだと見せようとしてるのでは、と思わざるを得なかった。 アメリカの精神医学をめぐる時代性は興味深く読んだ。何を疾患とするか、に社会や時代が大きく関わるのが精神科の特異な点である。しかし同性愛がDSMに記載れていたとしても、それを外科的に治療することが倫理的にどう評価されるかは別問題であるし、だからこそ糾弾されたのだろう。現代でも自閉症に投薬することはあっても、脳深部刺激で治療することには抵抗の強い人が大半だと思う。

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2021/02/28

科学(医学)の最先端を戦うと言うことはこう言うことなのかということを少しながら感じ取れた。今の時代なら素晴らしい業績とみなされて然るべきものが、時代の状況によっては酷い扱いを受けるものだと教えてくれる。ヒース博士が実際にはどのような人だったかは結論づけられないだろうが、とてもドラ...

科学(医学)の最先端を戦うと言うことはこう言うことなのかということを少しながら感じ取れた。今の時代なら素晴らしい業績とみなされて然るべきものが、時代の状況によっては酷い扱いを受けるものだと教えてくれる。ヒース博士が実際にはどのような人だったかは結論づけられないだろうが、とてもドラマティックに記述されていて一気に読み進められた。

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2021/01/05

著者が言う「脳の状態」を石川九楊〈いしかわ・きゅうよう〉風に表現すれば「スタイル」となる(『書く 言葉・文字・書』石川九楊)。つまり我々は自分が好む反応を定式化することで「自己」という産物を創造しているのだろう。それは文字通り「型」(スタイル)といってよい。 https://se...

著者が言う「脳の状態」を石川九楊〈いしかわ・きゅうよう〉風に表現すれば「スタイル」となる(『書く 言葉・文字・書』石川九楊)。つまり我々は自分が好む反応を定式化することで「自己」という産物を創造しているのだろう。それは文字通り「型」(スタイル)といってよい。 https://sessendo.blogspot.com/2021/01/blog-post_46.html

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2020/12/03

忘れられた天災、ロバート・ヒース。 今でいう脳深部刺激療法を50年前に独自に開発して統合失調症を治療していた。

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2020/11/17

物凄い本だった。本書タイトルとあらすじは「タブー」と「マッド・サイエンティスト」的な所に思い切りフックのあるものになっていますが、本書を完読するとそういった単純さとはかけ離れた内容に驚嘆してしまいます。しかしタイトル・あらすじは本文の片面として確実に含まれており、その反対側の面(...

物凄い本だった。本書タイトルとあらすじは「タブー」と「マッド・サイエンティスト」的な所に思い切りフックのあるものになっていますが、本書を完読するとそういった単純さとはかけ離れた内容に驚嘆してしまいます。しかしタイトル・あらすじは本文の片面として確実に含まれており、その反対側の面(これはユヴァル・ノア・ハラリの「ホモ・デウス」まっしぐらの、人類永遠の課題かもしれません。)を熟慮するためには一冊分の内容が必要であるため、本書はこの引っ張りでこそ正しいのだと思います。 ある人物・ある分野を批判・否定する際に、その否定する理由が主に直感・感情・倫理である場合、完膚なきまでに完全に完璧に100%否定しきると、歴史が完全に断絶され、その人物・分野に含まれていた部分を再評価する動きが出来ていた時に、その分野が何故否定されていたのかすら分からなくなってしまうというこれ以上無い証拠を突きつけられた気分でした。 例えば私は、 長期に安定した実績のある「アルツハイマーを完全に克服する脳手術」があるとしたら、その誘惑に勝てる気がしない。 例えば私は、 双極性障害だが、私が初めて診断を受けた十三年前のその日に「実はこれを完治する安定的な脳手術があり、保険適用です。」と言われたら、どうしていたのだろうか?

Posted byブクログ

2020/11/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

精神症状における脳深部刺激術の歴史と、その中で消された存在となったヒースの半生をまとめたルポです。題名から胡散臭そうな印象を与えてしまいようですが、真っ当な内容です。脳深部刺激術はパーキンソン病などの治療で現在普通に行われる手術ですが、精神症状の治療のために1950年代から試行錯誤されていて、その歴史が忘れられたものであるは驚きでした。精神症状が脳から生じるという共通認識がない時代にはタブーであったのでしょうか?それぞれの時代の治療を後から批判するのは簡単でしょうが、多くの研究者はその時のベストを尽くしていたと信じています。

Posted byブクログ