中高生の悩みを「理系センス」で解決する40のヒント の商品レビュー
『中高生の悩みを「理系センス」で解決する40のヒント』 著者 竹内薫 PHP 2020年 この本はサイエンスライターとして有名な竹内薫さんが中高生に向けて書いた「理系的なものの見方や考え方」に関して書いたものです。 この本ではいわゆる文系、理系の枠組みを前提に理系的な考え方と...
『中高生の悩みを「理系センス」で解決する40のヒント』 著者 竹内薫 PHP 2020年 この本はサイエンスライターとして有名な竹内薫さんが中高生に向けて書いた「理系的なものの見方や考え方」に関して書いたものです。 この本ではいわゆる文系、理系の枠組みを前提に理系的な考え方というのはどういうものかというのを40の文章によってそれぞれ説明しています。 ちなみに著者はこの本では話しをわかりやすくするために、理系=論理、文系=感情という区分けをしています。だいぶ雑な捨象ですが、わかりやすくするためにはいささか仕方ないのかも。 私が面白いなと思った箇所は「モンテカルロ法」です。 これは公式がわかっていないものでもランダムに選んだ乱数を用いたシュミレーションにより計算ができるというものらしく経済学やリバースエンジニアリングの世界でよく用いられる手法のようです。わかりやすい説明箇所の引用 例えば、円の面積を求める方法を考えてみましょう。私たちはそれを求める公式を知っていますが、公式を知らない状態で大まかに計算するにはどうしたらいいでしょうか。まず正方形の枠を作り、その内側にぴったりはまるように円を描きます。 そして、その枠の中に小さなビー玉、あるいは米粒のようなものを、ランダムにどんどん投げ入れていきます これはコンピュータシュミレーションで言えば、座標に乱雑に点を発生させるということです。画面上にポツポツと大量の点を打ったところで、円の中にいくつ点があるか数えます。 打った全ての点の数と、円の内側にある点の数の比率は正方形の面積と円の面積の比率に相当します 正方形の面積は計算できるので、この比率から、円の面積、そして円周率が求められます。 これはいわゆる確率分野のお話であるそうですが、著者自身も社会に出てから1番使えるのは確率と統計と書いているので、理系的センスを身につけたいならそこから勉強するのが1番いいかもれませんね。 あと理系的すぎて(学校の暗記ではなく理系的な記号操作を楽しいと思う人)学校の数学などがつまらないと感じている恐れがあるという話は学校が求めている理系像と大学などが求めている理系像の齟齬を感じるお話でしたね。
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https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-78951-4
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こんなシリーズもあったんですね。多分、初めて手に取ったのだと思う。図書館で選んだものなんだけど、背表紙が地味で目に留まりにくいし、更にはタイトルも長いときたもんだから、なかなか手が伸びなかったんだろうな、きっと。内容は悪くないのにもったいない。そもそも本書も、竹内薫じゃなきゃスル...
こんなシリーズもあったんですね。多分、初めて手に取ったのだと思う。図書館で選んだものなんだけど、背表紙が地味で目に留まりにくいし、更にはタイトルも長いときたもんだから、なかなか手が伸びなかったんだろうな、きっと。内容は悪くないのにもったいない。そもそも本書も、竹内薫じゃなきゃスルーしてたかも。内容は、いつも通りリーダビリティは高くて、文系人間にも読み易いもの。将来を考える一つの取っ掛かりにもなりそう。YA向けとして、アリやね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[墨田区図書館] うまく言えないけれど、もう少し"論理的"?"数学的"?に"悩み"を解決する本かと思っていたけれど、全く違っていた。 理系コンプレックスである文系の人のために、「そんなの大丈夫だよ、世界で見たら理系/文系の枠はない、理系といってもすごいわけじゃない、自分ができない層にいるとおもっているけど分布図みればそれが大半だと分かる、色々分からないと思っているけど考え方(感じ方)が違うだけ、どうせ社会に出てから使うのは確立・統計だし、その気になったら順番に拘らずどこから勉強してもいいんだよ」という感じの、私からすると多少ごまかしの励まし的な、いわば心理カウンセラーが心を宥めるような感じの本で、具体的な”中高生の悩み(友達、恋愛、自分でも抑制できない反発行動など…)"も、それに対する"理系センス"を用いた解決法も全くなかった。 これは、「理系に憧れ、コンプレックスを持つ人々に"理系センス"を紹介する」ぐらいの題名にしておいた方が適切なんじゃないかな。 ただ、2章の16番などは面白かった。でも誕生日の話は読んだことあるのは、以前に立ち読みしたのかよく例に出される問題で他の本で読んだことがあったのか。そして説明されないと自力で思いつかない自分に苦笑。だめだなー、何なら問題集でも買ってきて少し練習しなきゃだわ。 3章はやや面白かったけれど、「問題を分析し、論理的に、そして物事をポジティブに捉えながら解決を図る」という感じなので、、、すごーく不思議なんだけど分析とか論理というとすぐ理系、というけれどこれらを言語化してまとめることで理解するのは完全に文系の力だと思うんだけどなぁ(笑) 第4章でコロナの話が出てきてびっくり。あれ?これ最近の本だった?なんか以前にも見かけて読み逃した本かと思っていたけれど、実は2020年10月出版の本なんだ?4章では第四次産業革命がおこるとか、パラダイムシフトが起こるとか、理系というよりも昨今の世界情勢を元にこの先起こりうる未来について示唆し、期待される行動を諭していたので、この章になると(やはり具体性には欠けるけれど)やや悩める中高生に将来の指針を与える感じに。 あ!だから、「40のヒント」か。あくまで解決するわけじゃないわけね、うん、4章読みながら、「これでもまだ"何か"に気づけたとしても"入口"だよな、まぁキーワードや進むべき方向性が見えてきたら自分で調べればいいのか?知らないよりは?」と思ったんだよな。 筆者に少し興味を覚え、更に「科学作家(サイエンスライター)」という肩書からなんぞ面白い物語でも書いているのかな?と思ったんだけれど、裏表紙を見る限りでは今回の本と同じような感じの、さほど興味をひくものがなかったのも逆に不思議だった。科学作家、、、、ここで紹介されている以外に代表作があるのかな、、、、?
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この本を手に取るであろう「文系」の人に向けて書かれた本。 ・西欧では“文系”“理系”と区分していない。儒教文化の濃い東アジアのものかも。 ・数学は論理学 ・平均点を上げる、または武器となる教科は、“文系”は英語、“理系”は数学。 ・社会生活で役に立つのは統計確率 ・インターネッ...
この本を手に取るであろう「文系」の人に向けて書かれた本。 ・西欧では“文系”“理系”と区分していない。儒教文化の濃い東アジアのものかも。 ・数学は論理学 ・平均点を上げる、または武器となる教科は、“文系”は英語、“理系”は数学。 ・社会生活で役に立つのは統計確率 ・インターネットの二つの罠 →フィルターバブル、エコーチェンバー ・自分の環境を変える ・事前調整型と事後調整型 意識が変化するきっかけになるといいな! タイトルのイメージで、お悩み相談と思ってたら、違うかった。 学び方、考え方、リテラシー、夢の実現に向けてかな。 “文系”と“理系”という壁を壊そうというのが主旨の1つだと思うのですが、“文系”“理系”を一般的な定義ですすめている章もあり、そこだけややこしかった。 数学と論理学との関係を、まだ自分は理解しきれていないので、どこかでほどきたい。
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面白いです。 中高生というより大人にも通用しそうな悩み解決法です。 特にリスクゼロへのアプローチ。現実社会でリスクゼロなんてありえません。それを知っているか知らないかでだいぶ違うと思います。
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んー?中高生が読んで悩みが解決するか?は、分かりませんが、自分自身は理系だったのか文系だったのか?と、思い起こしながら読みました。多分、文系なのでしょうけれど、「フェルミ推定」や「期待値」をもう少し駆使して生活しなければ?と、思うくらいの理系的脳みそに近づく理解ができました。
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