司馬江漢「東海道五十三次」の真実 の商品レビュー
広重の東海道五拾三次は、実は元絵があった。元絵は司馬江漢の東海道五拾三次である。結論は確定していないようだが、ほぼ間違いない。
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安藤広重の名作「東海道五十三次」に元絵があり、その作者は司馬江漢とする説を紹介する本。 巻頭からカラーで広重と元とされる江漢の絵が対比されて掲載されているので非常に分かりやすい。筆者も言うとおり元絵があろうと広重の描いた作品の素晴らしさから考えると価値が減ぜられることはないと思う...
安藤広重の名作「東海道五十三次」に元絵があり、その作者は司馬江漢とする説を紹介する本。 巻頭からカラーで広重と元とされる江漢の絵が対比されて掲載されているので非常に分かりやすい。筆者も言うとおり元絵があろうと広重の描いた作品の素晴らしさから考えると価値が減ぜられることはないと思う。 前著「広重「東海道五十三次」の秘密」もかなり面白かった。それからも自説に対する反論や証拠固めのために数十年も時間をかけていたことについては敬服に値する。 さて今作では司馬江漢自身にも調査が及んでいる。広範かつ当時としては最新の知識と豊富な人脈(伊能忠敬や間宮林蔵とも親しかったのは意外)。恩人平賀源内を容赦なく批判したり増上慢としての面はあるが単なる嫌われ者ではないことが分かった。 町人ではなく上級武士ではないかという推理、そして晩年の生前死亡宣告事件の真相と今作も面白い。
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司馬江漢は毀誉褒貶が激しくて雲をつかむような奇人変人だったが、本書でその正体の一片が明かされたようである。著者の地道に調査・探求を続ける姿は後進の励みになると思う。
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ゼロというコミックがあったのですが、この中に 広重は東海道を歩いていないという題材があったことを思い出しました。大変興味深く読みました。
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