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ムーミン谷の十一月 新版 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2024/01/27

トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』はムーミンシリーズの小説最終巻であるが、ムーミン一家が登場しない。前作『ムーミンパパ海へ行く』と同じ時期の小説である。ムーミン一家は島に移住している。ムーミン一家不在のムーミン谷にスナフキンら他のキャラクターが集まる。 ヘムレンはムーミン一...

トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』はムーミンシリーズの小説最終巻であるが、ムーミン一家が登場しない。前作『ムーミンパパ海へ行く』と同じ時期の小説である。ムーミン一家は島に移住している。ムーミン一家不在のムーミン谷にスナフキンら他のキャラクターが集まる。 ヘムレンはムーミン一家の家に行き、「警察のものだぞ。玄関をあけろ」と大声で怒鳴った。からかうことを目的とするが、冗談にならない悪質な所業である。幸いなことにムーミン一家は不在であり、ヘムレンが雨に濡れただけでヘムレンの間抜けぶりが露呈したエピソードになる。 ムーミントロール達は過去に冤罪で逮捕され、牢屋に勾留された。ろうや番は「おまえらは、じぶんのおかした罪を白状するまでは、ここにはいっておらねばならん」と言う(トーベ・ヤンソン著、下村隆一訳『ムーミン谷の夏まつり』講談社文庫、1979年、164頁)。冤罪被害者のムーミントロールにとって悪質な嫌がらせになる。 ムーミンの世界では個人の名前と種族名が混在しており、ややこしい。例えばミムラは個人名としても使われるし、種族名としても使われる。ヘムレンも個人名と種族名がごっちゃになっている。警察官や牢屋番もヘムレンである。『ムーミン谷の十一月』のヘムレンが、そのヘムレンならば警察の権限悪用である。警察の権限を悪用した警察不祥事は現実世界でも起きている。 その後、スナフキンとヘムレンが出合う。スナフキンは心の中で「こんなヘムレンさんなんかと、ムーミンたちの話はしたくないや」と心の中で思う。権威を利用して悪質嫌がらせをした人物への正しい意識になる。 スナフキンのカッコよさが登場人物によって語られる。「だれのさしずもうけずに、自分のすきなところへいって、とじこもっている」(191頁)。規制に従属しない存在である。

Posted byブクログ

2023/12/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

ムーミンの本て、基本的に雨とか雷とか風とか薄暗い雰囲気で親近感湧きます。 物語の中盤でスクルッタおじさんのためのパーティーをすることになって、フィリフヨンカさんが台所に立ち始めたあたりから、ちょっとずつ雰囲気が明るくなってきて、みんな少しずつ楽しくなってきて、最後はめいめい温かい気持ちで別れられたのが良かったです(*ˊ꒳ˋ*) フィリフヨンカさんが「わたし、おそうじせずにはいられなかったの。みんなだってそうしなくちゃ!したくてたまらないことをすればいいんだわ。ね、ミムラ」って言ったのが印象的でした。もともとはミムラの考えですが、フィリフヨンカさんが、目覚めたようで嬉しかったです(*ˊ꒳ˋ*)

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2023/01/22

ムーミンシリーズ初めて読んだら、いきなり最終話を手に取ってしまったらしい。そのせいなのか、さっぱりわからない。入りこめなかったです。

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2022/11/27

ムーミン一家不在のムーミン谷。 冬に入る前の雰囲気がみちている。 相変わらずムーミンのかわいらしい印象とは裏腹に物語を深く理解するのは結構難しい。 ともあれ、この本を11月に読めたのはよかった:) 2022.11.26

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2022/10/08

【オンライン読書会開催!】 読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です ■2022年11月5日(土)20:30 〜 22:15 https://nekomachi-club.com/events/845212237b52

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2022/06/06

灯台に出かけたムーミン一家の家に、色んな人たちがやってくる話 癖が強くて、自分の悩みに精一杯で、無茶苦茶な言い分がそれぞれ炸裂し通しだけど、最後には何もかも氷解していく ムーミン一家が不在中でむしろ良かったのでは、というくらいまったりと解決していく スナフキンとミムラねえさんが...

灯台に出かけたムーミン一家の家に、色んな人たちがやってくる話 癖が強くて、自分の悩みに精一杯で、無茶苦茶な言い分がそれぞれ炸裂し通しだけど、最後には何もかも氷解していく ムーミン一家が不在中でむしろ良かったのでは、というくらいまったりと解決していく スナフキンとミムラねえさんがいて、ムーミンパパがいない 心は平穏で読めた

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2021/06/13

「このスナフキンと対面している美少年は誰ぞ?!」と完全にジャケ買いでございました。「したくてたまらないことをすればいい」っていう一見簡単そうなことが意外と難しいんだよなぁ、と感じるお話

Posted byブクログ

2021/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ムーミン一家が灯台のある島にいっている間のムーミン屋敷のお話。最後、一家は戻ってくるわけだけど、これからどうするんだろう、春になったらまた灯台に行くのかな?とちょっと考えてしまった。

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2020/11/27

ムーミン一家が灯台のある島へと旅立った後、ムーミン谷にやってきた者達のお話。 スナフキンとミムラねえさん以外のキャラクターはたぶん初めて登場します。固有名詞がないのでよく分かりませんが…。 新キャラ達はそれぞれ強い憧れをムーミン谷・ムーミン一家に抱いており、一家不在のムーミン谷で...

ムーミン一家が灯台のある島へと旅立った後、ムーミン谷にやってきた者達のお話。 スナフキンとミムラねえさん以外のキャラクターはたぶん初めて登場します。固有名詞がないのでよく分かりませんが…。 新キャラ達はそれぞれ強い憧れをムーミン谷・ムーミン一家に抱いており、一家不在のムーミン谷では全員空回りと衝突を繰り返し続けます。 故郷に捨ててきた自分の特性を受け入れ、一人また一人と谷を去っていく様子は良い話に感じる。 ただ新キャラクターにあまり魅力を感じず、お話もとっ散らかっていて、ピンと来ないまま読了。

Posted byブクログ