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海神の島 の商品レビュー

3.7

22件のお客様レビュー

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2021/04/14

49この作者は難しい歴史や領土の問題をユーモアを交えて真面目に捉えて訴えている。これまでの琉球を舞台にした王朝ものもそうだった。時代を複雑な現代に変えての快作でした。姉妹のこれからも読んでみたいけど。

Posted byブクログ

2021/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

5億円相当の祖母の遺産相続権を巡って鎬を削る超個性的3姉妹の物語。長女は色気で、次女は知性で、三女は天然(実はもう一つ)、とそれぞれの得意ジャンルを駆使して死闘を繰り広げる。 メインストリーのドタバタアクション活劇自体しっかり楽しめるが、根底に沁み込ませた作者の思いが軽薄で読みやすいだけの小説にしない。過去の作品でも取り上げ続けた池上永一のソウルである「沖縄」の問題。 本作はさらにそこから掘り下げて「国土とは」「国家とは」という問題を思索する。物語後半の舞台をなすある島での思索描写は、国土に対する考え方に大きな石を投じられた気分がした。 教え諭すのでもなく、まして強要するわけでもなく、物語のなかに「お前の立ち位置はそれでエエんかな?」と問いかけてくるように、意識改革、思想信条に対する問いかけがある本は大切である。

Posted byブクログ

2021/03/11

海神(わだつみ)の秘宝を巡り、三姉妹の欲望と日米中の思惑が錯綜する・・・こんな冒険小説は。現実の尖閣諸島の問題とリンクして、これほど興味をそそられる作品は・・・。

Posted byブクログ

2021/03/04

三姉妹が遺産をめぐり、曽祖父が残した海神の島の秘密を明かすストーリー。3人のあまりに突飛なプロフィールや言動に、始終冷めた気持ちでしか読めなかった。私欲のために、手段を選ばずと言った方法もいただけない。沖縄の基地問題、尖閣をはじめとする領土問題など持論を登場人物に語らせているが、...

三姉妹が遺産をめぐり、曽祖父が残した海神の島の秘密を明かすストーリー。3人のあまりに突飛なプロフィールや言動に、始終冷めた気持ちでしか読めなかった。私欲のために、手段を選ばずと言った方法もいただけない。沖縄の基地問題、尖閣をはじめとする領土問題など持論を登場人物に語らせているが、こういうのは好きな方だけど今作の場合は横道に逸れずぎてうるさく感じた。最も伝えたかったテーマもブレブレでハッキリしなかった。余計な部分を省いて半分の量にまとめると、もっと面白く読めたと思う。 ライトノベル風に書きたかったのか?重厚な海洋ロマンを書きたかったのか?全体的に中途半端だった。

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2021/02/12

沖縄・東京・山口・鹿児島・台湾を舞台にした池上永一さんによる冒険小説。表紙からしてトゥームレイダーやインディジョーンズみたいなトレジャーハンター的なものを想像していたがまさにそんなかんじで、沖縄出身の汀・泉・澪の花城三姉妹が「海神の秘宝」を巡って日本中を駆け巡る。途中からアメリカ...

沖縄・東京・山口・鹿児島・台湾を舞台にした池上永一さんによる冒険小説。表紙からしてトゥームレイダーやインディジョーンズみたいなトレジャーハンター的なものを想像していたがまさにそんなかんじで、沖縄出身の汀・泉・澪の花城三姉妹が「海神の秘宝」を巡って日本中を駆け巡る。途中からアメリカ・中国の国家勢力の思惑も絡んできてスケールが大きくなっていく(沖縄の基地問題や尖閣諸島問題にも深く切り込んでいる)。とにかく主人公の三姉妹全員が個性的で、全員ネジがぶっとんでいて面白い。

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2021/02/05

沖縄を中心に、中国、台湾、アメリカ軍まで巻き込んでの大騒動の末に... 少しだけ話が冗長でした。 着想はとっても良かったです。日本人のルーツにまで踏み込んで。沖縄は奥が深い、と改めて思う。

Posted byブクログ

2021/01/24

沖縄の米軍基地地主相続をめぐる、3人の姉妹の争いを面白く描く傑作。 これまで著者の作品を読んできて感じるのは、 作品に登場する女性のキャラクターを最大限に活かして、物語を活き活きと活動的で読者としては、3名の姉妹のファンになるし、地主である祖母の漣オバァも また、素敵な女性に描...

沖縄の米軍基地地主相続をめぐる、3人の姉妹の争いを面白く描く傑作。 これまで著者の作品を読んできて感じるのは、 作品に登場する女性のキャラクターを最大限に活かして、物語を活き活きと活動的で読者としては、3名の姉妹のファンになるし、地主である祖母の漣オバァも また、素敵な女性に描ききっている。 登場人物の姉妹を少し紹介。 長女の汀(なぎさ)は銀座のクラブのママ。 美貌と並外れた記憶力を武器に夜の世界で活躍。 次女の泉(いずみ)は、海中考古学者。 自慢の忍耐力と知性。そして三姉妹で唯一、漣オバアに将来を託されていたのは、 この物語のお宝を探すヒントになる。 三女の澪(みお)は地下アイドルで映画を作って有名になりたい。 三姉妹では、一番運動神経があるが、アイドル希望なのでそのことは隠していた。 私の故郷である沖縄の物語を過去の歴史から現在の尖閣諸島の事も学べる本書は 池上作品ではナンバーワン作品になった。 本書を映画化するときは、テーマソングは元ちとせの『ワダツミの木』が似合う。

Posted byブクログ

2021/01/18

沖縄の基地に地所を持つ漣オバァの遺産をめぐる三姉妹のドタバタ劇。三姉妹は汀(なぎさ)、泉(いずみ)、澪(みお)は、それぞれ「エロ」、「処女」、「ロリ」と渾名されるキャラクタ。三姉妹でこんなにもキャラが違うのは不自然な点ではあるが、漣オバァや姉妹の世代を越えたつながりなどが物語の核...

沖縄の基地に地所を持つ漣オバァの遺産をめぐる三姉妹のドタバタ劇。三姉妹は汀(なぎさ)、泉(いずみ)、澪(みお)は、それぞれ「エロ」、「処女」、「ロリ」と渾名されるキャラクタ。三姉妹でこんなにもキャラが違うのは不自然な点ではあるが、漣オバァや姉妹の世代を越えたつながりなどが物語の核心となるため、必用な設定ではある。 物語のほとんどは姉妹が繰り広げるトレジャーハントにおける幾重にも重なる騙しあいである。米中を戦争一歩手前まで国際情勢を脅かすところまで追い込むが、エンタメ小説らしくまとめてくる。重厚というよりはさくっと楽しむ小説である。

Posted byブクログ

2021/01/17

俗な世界に歴史的な出来事を織り交ぜながら描くフィクションはまさに池上ワールド。ただし、やや設定がぶっ飛びすきている感があり、物語の世界に没入するまでには至らず。

Posted byブクログ

2020/11/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エロと処女とロリ どのページも字がバタバタ暴れるような喧しさ ただ、非常識の中の常識は、そこだけ喧騒から離れたように静かにどストレートに問題を投げる こんなの書けるの池上さんしかいないよね

Posted byブクログ