隣人X の商品レビュー
3人の若い女性,それぞれ現状に圧迫感を感じ生きることに疲れている.コンビニを舞台に彼女たちが交差し普通の小説であるはずが,惑星難民Xという味付けで風変わりであっと驚くような物語に仕上がっている.
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時代を鋭く捉えているが同時に既視感もある。その正体は、難民や移民を超えた普遍的テーマへの問いかけなのだろう。漠然とした不安や繋がり、バランスが壊れたように噴出する暴力。淡々とした日常に主題が潜んでいる。
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とても良かった。3人の女性たちの日常、ちょっと大きな出来事、もう少し些細な出来事、共感できた。生きづらい社会の中で、それでもささやかな幸せを願いながら毎日を生きる女性たち。 ベトナム人留学生の気持ちになって考えたりしたことはなかったので良かった。コンビニと宝くじ売り場のバイトをす...
とても良かった。3人の女性たちの日常、ちょっと大きな出来事、もう少し些細な出来事、共感できた。生きづらい社会の中で、それでもささやかな幸せを願いながら毎日を生きる女性たち。 ベトナム人留学生の気持ちになって考えたりしたことはなかったので良かった。コンビニと宝くじ売り場のバイトをする女性の気持ちにもなれた。登場人物に感情移入しやすい書き方がされていた。 作中人物だけど、3人ともこれからも元気に生きていってほしいと思う。自分とほとんど何の共通点もないが、分身たちよ、元気で頑張ってくれ!と思う。
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なんじゃこら、という話ではあったけど、 おもしろく読めました。 惑星X人を難民として受け入れようと世界が動き出している中での、三人の女性の日常を描いています。 それぞれ、大学院まで出たけど派遣だったり、男運のないバイトかけもち店員だったり、外国人留学生だったりと、社会の敷くレール...
なんじゃこら、という話ではあったけど、 おもしろく読めました。 惑星X人を難民として受け入れようと世界が動き出している中での、三人の女性の日常を描いています。 それぞれ、大学院まで出たけど派遣だったり、男運のないバイトかけもち店員だったり、外国人留学生だったりと、社会の敷くレールからはずれそうになって生きづらそうにしている女性たち。彼女たちは男性からの理不尽な言葉や暴力にも苦しんでいます。 ドカチンが日本をつくっている、というセリフなど、社会の構造をこれでもかというくらい突き詰めた上での、惑星難民Xという異質な存在の登場。 作者さんは脚本家らしいですが、それもあってか、小説というよりはストーリーの企画書を読んでいる感覚になりました。おもしろいけど、情緒的な深みには欠けているような。 あと、惑星難民と三人の女性とのつながりがあるようで、そこまで劇的なSF展開にもならないので、主張したいことはわかるけどもうちょいひねってほしかったなと思いました。 次々にページをめくってしまう勢いはありました。
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派遣、貧富の格差、性別、いろんな現代の問題を描いていて暗くなりそうなところを、SF仕立てで描いて不思議にカラッと読める。ヒネリの利いたストーリーもよかった。「高学歴でも派遣の女性」って「逃げ恥」の主役と一緒なのだけど、ここまで毛色が違うか、という感じで面白い。
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著者の小説処女作で小説現代長編新人賞受賞作。ニッポン複雑紀行の望月優大氏の記事(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75061?page=1&imp=0)を読んで興味を持ち、読了。 アメリカが宇宙からの「惑星難民X」を受け入れるという...
著者の小説処女作で小説現代長編新人賞受賞作。ニッポン複雑紀行の望月優大氏の記事(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75061?page=1&imp=0)を読んで興味を持ち、読了。 アメリカが宇宙からの「惑星難民X」を受け入れるという公式発表を行った世界。舞台は日本。主に3人の主人公の視点で物語は語られる。文学部で院卒の派遣社員(女性)。40代、コンビニと宝くじ売り場のアルバイトを掛け持ちしている女性。ベトナムからの日本語学校留学生(女性)。 宇宙からの難民を受け入れるかどうかという大きな物語の中で、目の前にあるのは日本にいる外国人という小さな物語がアナロジーとして描かれる。現代の日本の移民問題を考えるためにも重要な作品。
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(多分)初めてSF小説を読んだ。宇宙から謎の知的生命体がやって来て、彼らを「難民として受け入れるか」が問題となる。とはいえメインは人々の日常生活を中心に描写され、宇宙からの難民Xとリンクしながら話が展開されていく。 それとなく社会問題としての「難民問題」も暗に示していて考えさせら...
(多分)初めてSF小説を読んだ。宇宙から謎の知的生命体がやって来て、彼らを「難民として受け入れるか」が問題となる。とはいえメインは人々の日常生活を中心に描写され、宇宙からの難民Xとリンクしながら話が展開されていく。 それとなく社会問題としての「難民問題」も暗に示していて考えさせられるところが満載。内容は違うが、SFがらみもあってか『アバター』を観た時に近い心境になった。
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