その名を暴け の商品レビュー
やっと読了。日本でもmetooのハッシュタグがあり自分には関係のないことだと思ってスルーしていたが、ちゃんと背景を知って理解しておかないといけないとこの著書から学んだ。 NetflixでGloria Allredのことを見て素晴らしい弁護士だなと思っていたしロールモデルだと思った...
やっと読了。日本でもmetooのハッシュタグがあり自分には関係のないことだと思ってスルーしていたが、ちゃんと背景を知って理解しておかないといけないとこの著書から学んだ。 NetflixでGloria Allredのことを見て素晴らしい弁護士だなと思っていたしロールモデルだと思ったが、そうじゃないかもしれないと思ったし、彼女の娘も弁護士だから仕方ないのかもしれないけど、残念な気持ちなった。人の名声や立場だけを見て判断してはいけないことと改めて思い知らされた。
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映画版を先に鑑賞していたからか、思っていたより淡々としている印象があった。ハーヴェイ・ワインスタインの記事発表までの回顧録なので、結末は分かっているがそれでも事実が明るみに出る瞬間は悪い意味でゾワっとした。権力が人を変えたのか、それとも。
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最近のジャニーズ性加害報道に影響を受け読んでみた。大きく分けて3つの章からできていて、映画界の大物を追い詰めていく前半部分は、犯人を追いかける推理小説のようで、被害者には申し訳ないが、手に汗にぎるような両者の駆け引きを興味深く読めた。 でもこの後の2つの章もなくてはならなくて、一...
最近のジャニーズ性加害報道に影響を受け読んでみた。大きく分けて3つの章からできていて、映画界の大物を追い詰めていく前半部分は、犯人を追いかける推理小説のようで、被害者には申し訳ないが、手に汗にぎるような両者の駆け引きを興味深く読めた。 でもこの後の2つの章もなくてはならなくて、一般人が自分が受けた被害を実名で、顔を出して告発していく過程、そしてこれらの告発をしていった後、どうなったかということが書かれていて、この本を色々な角度から読めた気がした。 それにしても、自分のような男性と女性との見方の、感じ方の違いにあらためてショックを感じた…
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権力者たちの圧力は、どれだけの恐怖だったろうと思う。 自分たちの危険を顧みずに調査を続けて報道していく… ジャーナリストたちのこの圧倒的な熱量に敬服します。 そして、自分たちの立場や人生が脅かされるかもしれないと感じながらも声を上げた女性たちの勇気にも、その強さを尊敬します。...
権力者たちの圧力は、どれだけの恐怖だったろうと思う。 自分たちの危険を顧みずに調査を続けて報道していく… ジャーナリストたちのこの圧倒的な熱量に敬服します。 そして、自分たちの立場や人生が脅かされるかもしれないと感じながらも声を上げた女性たちの勇気にも、その強さを尊敬します。 普段知ることのなかったタイムズの報道側としての在り方、ここまで徹底して真実を突き止める姿勢、調査の相手にも反論の時間を与えるなど、タイムズ独自のルールにも感動しました。 日本の報道側に対して感じていたイメージとは全然違くて、ここまで徹底的に真実を暴いてくれる報道社が日本で1つでもあればなと思わずにいられなかったです。 以下は本文での好きな言葉 「嫌がらせのことを公表してから、24歳のときになりたいと思っていた人物になれた」 391P。 「わたしたちはそれぞれに負った傷を誇りにしているのだと思う」 397P。 過去の辛い出来事に向き合った女性の言葉だからこその重みがあって、私自身も過去に負った傷を誇りに思えるように生きていきたいと思いました。
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あらすじ(新潮社)標的は成功を夢見る女性たち――映画界で「神」とも呼ばれた有名プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインは、長年、女優や女性従業員に権力を振りかざし、性的暴行を重ねてきた。自身の未来を人質にされ、秘密保持契約と巨額の示談金で口を封じられる被害者たち。沈黙の壁で閉ざ...
あらすじ(新潮社)標的は成功を夢見る女性たち――映画界で「神」とも呼ばれた有名プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインは、長年、女優や女性従業員に権力を振りかざし、性的暴行を重ねてきた。自身の未来を人質にされ、秘密保持契約と巨額の示談金で口を封じられる被害者たち。沈黙の壁で閉ざされていた実態を、ふたりの女性記者が炙り出す!(https://www.shinchosha.co.jp/book/507171/) 映画鑑賞後に読んでみた。 決して大袈裟でない、淡々とした語りが記者らしい文章だなと翻訳越しだけど思った。 調査にどれだけの時間を要したのか、とてつもなく大きな勢力がどれだけジョディとミーガンの調査を妨害していたか、詳細がしっかり書かれているので、映画でももちろん描かれていたけど、本を読むとより当時の状況のイメージがつきやすい。 あとは新聞、報道の世界の常識だったり、ルールみたいなものの解説もされているので、その辺りの理解も深まって良かった。 ジョディとミーガンの二人は語り役となっているので、映画で描かれた彼女たちの私生活(家族との関係性とか)は本ではほとんど描かれていない(あとがきで察した)。 そういう意味では映画と本、合わせてみるのがおすすめかも。 以下は内容に触れる。 #MeToo の効果が上がらないと感じている人々と、やりすぎだと反撥している人々は、同じようなことを言っていた。「欠けているのはプロセスだ、あるいは明確なルールだ」と。(p.295) →運動が大きくなればなるほど、反撥も大きくなり、線引きが求められる。 でもこの問題は当時お咎めがなかったからといって「時効」にしていい問題なのか?と思えるし、似たような事象でも個人によって受け取り方は違う、関係性によっても違う。明確なルールなんて設定するのは不可能なように思える。ただ、対ワインスタインやトランプ、カバノーのように相手とのパワーバランスが明らかに異なる場合、権力を使って相手の主張を妨害しようとするので、そういうことが起きないような公平さを少しでも #MeToo がもたらしてくれていたらいいなと思う。 わたしたち報道の世界では、記事を書けばそこで仕事は終わる。それが結果であり、最終的な成果だ。しかしより広い世界では、新しい情報を発表することは、始まりだ。議論の始まり、行動の始まり、変化の始まりなのだ。(p.397) →まさに映画ではワインスタインの記事が世に出る瞬間で終わったけど、本ではその後まで描かれている。あの記事でアメリカ社会は、世界は変化したのか、その後、声をあげた女性たちはどうなったのか。 わたしたちの娘たち、そしてみなさんのお嬢さんたちへ。 あなたがたが職場やそのほかの場で、必ずや敬意を払われますように。(p.403) →こないだ映画サフラジェットを観たけども、いつの時代も戦う女性たちは己のためでもあるけど、未来を生きる娘たちのために多くの犠牲を払ってくれているんだなと思うと、胸がいっぱいになって泣きそうになった。
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来年1月に実写化映画が公開と聞いて。 ハリウッドの元映画プロデューサー ハーヴェイ・ワインスタインの”犯行”を暴いた、「ニューヨーク・タイムズ」紙(以下「タイムズ」と略)の女性ジャーナリスト2名(以下「2人」と略)による本書。彼の逮捕劇は日本でも話題になったので、詳細は知らずとも...
来年1月に実写化映画が公開と聞いて。 ハリウッドの元映画プロデューサー ハーヴェイ・ワインスタインの”犯行”を暴いた、「ニューヨーク・タイムズ」紙(以下「タイムズ」と略)の女性ジャーナリスト2名(以下「2人」と略)による本書。彼の逮捕劇は日本でも話題になったので、詳細は知らずとも記憶にはしっかりインプットされていた。 そこから#MeToo運動が広がり、それは先日読んだ『僕の狂ったフェミ彼女』の世界(2018年の韓国)にも繋がっている。 まず本書にはワインスタイン関連やメディアの動きをまとめた年表が収められているが、控えめに言って目も当てられない。しでかした数があまりにも多すぎるからだ。 アメリカなら即座に大っぴらになるはずだろうに、50年近く(!)秘密裏にされ被害者もまた口封じされていた。(その主な手口は示談書と高額な口止め料) おまけに被害者だけでなく「タイムズ」までも力でねじ伏せようとするのだから、益々タチが悪い。 ワインスタインの他にもドナルド・トランプによる犯行が何ページにも渡って割かれており、その所業の酷さに視界が錯乱した。 「この男は「だれもが自分に一斉にひれ伏すものだ」と思いながら、世間を強引に渡っていこうとしているのだ」 ワインスタインの被害者は、彼が経営していたミラマックス社の従業員やハリウッドの有名女優と広範囲に渡る。 特にグウィネス・パルトローが2人にコンタクトを取ってきた事は大好きな女優だっただけにショックで、飲み込むのに時間を要した。 しかし大半は口封じのためか当初はインタビューを拒み、メールの返信すらないケースもあったという。「証拠さえ出てくれば必ず報道できる」というのに。 「わたしたちは炎の中を歩いたけど、みんなその向こう側にたどり着いた。[中略]大事なのは、声を上げ続けること、恐れてはいけないこと」 告発の記事がネット上にアップされて以降の話は、2人が語るように「ダムが決壊する」みたいであっという間だった。2人が取材した以上の数の女性から、ワインスタインに関する証言が相次ぎ、やがて彼は収監へと追い込まれる。 ここで懸念が一つ。 本書の実写化映画について読後調べてみたら、ゴールデン・グローブ 監督賞及び作品賞において、女性監督作品が1作もノミネートされていないという記事を見つけた。女性が監督としてキャリアを築きにくいシステムや、審査員が女性が直面する社会問題に興味を示さないなど原因が考察されていたが、これでは逮捕劇から何も改善されていないも同然では? このような因習を告発できたのは、2人の尽力もさることながら、証言者や「タイムズ」の仕事仲間、そして家族のサポートがあってのこと。彼女たちのことをより多くの人に知ってもらおうと、監督も映画を製作したはずだ。 審査員に問いたい。「彼女たちに対して納得のいく説明ができるのか」と。
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「わたしがアメリカにいて思うのは、アジア人は模範的なマイノリティであれ、という文化的な了承がある。大騒ぎをしない、声を上げない、頭を低くして、ひたすら必死に働き、波風を立たせない、というような不文律があるの」というワインスタインの被害者の1人、チウの言葉は重い。 ワインスタインは...
「わたしがアメリカにいて思うのは、アジア人は模範的なマイノリティであれ、という文化的な了承がある。大騒ぎをしない、声を上げない、頭を低くして、ひたすら必死に働き、波風を立たせない、というような不文律があるの」というワインスタインの被害者の1人、チウの言葉は重い。 ワインスタインは有名人だったけど、これはどこにでもある話で女は話し疲れてる。もっと聞いてほしいよ。
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図書館で借りた。どっかの俳優さんのお陰で予約が入ったから途中で投げて返したけど、ハーヴェイ・ワインスタインはクズだとわかった
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ニューヨークタイムズの記者を始めたくさんの人たちが過去の虐待恫喝を明らかにすることで未来の女性たちを守るということに繋がる.ワインスタインを裁くのはもちろんだが,彼のような男至上主義の社会制度そのものに切り込んでいくことが素晴らしかった.これを記事にする苦労,ここまで気を使うのか...
ニューヨークタイムズの記者を始めたくさんの人たちが過去の虐待恫喝を明らかにすることで未来の女性たちを守るということに繋がる.ワインスタインを裁くのはもちろんだが,彼のような男至上主義の社会制度そのものに切り込んでいくことが素晴らしかった.これを記事にする苦労,ここまで気を使うのかと驚くとともに敵の妨害の攻防など映画を見ているようだった.自分たちにされたことを葬らずに世界に向かって語ることで,現在苦しんでいる女性たちこれから苦しむだろう女性たちを守るため,勇気を出した彼女たちに乾杯!
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※このレビューにはネタバレを含みます
ひどい、ひどすぎるねワインスタイン。 つい最近までこの犯罪行為がまかり通っていたとは。 最初に告発したローズ・マッゴーワンは勇者だね。 被害者の数と肉体的、精神的に受けた代償に対して禁錮23年じゃ少なすぎるでしょ。
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