「役に立たない」科学が役に立つ の商品レビュー
「想像力とは、丘の向こうの未知の領域を見る能力だ。そして好奇心とは、人間に本来備わる、丘に登ってその向こうを見ようとする衝動である」 基礎科学の重要性を説明した本。 知の巨人達が、好奇心によって切り拓いた領域によって、多くの人々が恩恵を受けていることがよく分かった。応用科学を...
「想像力とは、丘の向こうの未知の領域を見る能力だ。そして好奇心とは、人間に本来備わる、丘に登ってその向こうを見ようとする衝動である」 基礎科学の重要性を説明した本。 知の巨人達が、好奇心によって切り拓いた領域によって、多くの人々が恩恵を受けていることがよく分かった。応用科学を軽んじるべきでは決してないが、有用性を脇に置いて、好奇心に突き動かされて研究される応用科学の意義を理解できたと思う。それは、単に長期的に社会に大きく貢献する可能性を秘めているからだけでなく、仮に有用性などなかったとしても、好奇心から「丘の向こうの景色」を見ようとする試みそのものが、人類にとって根源的な価値がある行動なのだと腑に落ちた。
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うちの市の図書館になかったので、カーリルで隣町の図書館にあることを調べて、読んできた。 最近の私の中で流行ってる福岡伸一さんの著書でも、研究は1分1秒を争う的な話を読みましたが、それよりも多方面の分野の研究がいろいろ繋がってるんだなってところに感心した。まぁ、分類なんて後で考え...
うちの市の図書館になかったので、カーリルで隣町の図書館にあることを調べて、読んできた。 最近の私の中で流行ってる福岡伸一さんの著書でも、研究は1分1秒を争う的な話を読みましたが、それよりも多方面の分野の研究がいろいろ繋がってるんだなってところに感心した。まぁ、分類なんて後で考えたことだけれども。 誰か一人の大発見というよりも、複数の人たちで、その時には一見繋がっているとも思えない発見が、のちの誰かの発見や応用で繋がって、大体的に世の中に知られることとなる。 それと印象的だったのは、作者がのちに技術が悪いことに使われることとなったとしても、研究者には罪がないと言い切っていたこと。 どんな技術も、良いことにも悪いことにも応用することができる。 それをどう使うかを決めるのは、後の人。 最初の発見をした人たちは、役に立つとか立たないとか全く考えていない。 研究をする理由は、楽しいから、謎を解き明かしたいから。 役に立たない科学は、「まだ」応用されていない科学なのである。 知識よりも想像力が大事だと本書内で述べている人もいたけれど、いくら想像できてもそれを現実に繋げる為には知識が必要だと思う。 (当然ながらどちらも大切ですよね) 実は本書はちょっと苦い思い出と繋がっている。 少し前に中学校で、職業について話をする機会を得たのだけれど、あまり上手く話ができなかった。 そして最近読んで面白かった本のところでこの本の紹介ができれば良かったのにな、と読みながら思い出した。 どんな知識がいつ役に立つ日が来るかわからない。 そのいつか来るかもしれない日のために、学ぶことを怠ってはいけない。 学ぶことは、可能性を広げること。 そんな話ができたら良かったな、と今は思う。
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アメリカの有名研究所の関係者の言葉を借り、「役に立たないものが役に立つ」という科学の発展における見逃せない考え方が提示される。時代の流れが加速する中で近視眼的になる傾向が学問の世界にも及んでいるのは世界共通という。人間の持つ、好奇心や想像力を働かせる場としての文化という枠組みの中...
アメリカの有名研究所の関係者の言葉を借り、「役に立たないものが役に立つ」という科学の発展における見逃せない考え方が提示される。時代の流れが加速する中で近視眼的になる傾向が学問の世界にも及んでいるのは世界共通という。人間の持つ、好奇心や想像力を働かせる場としての文化という枠組みの中で学問を捉え直す視点を持たせてくれる。
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「科学は役に立たない」「その研究は何の役にたつの」と、割と短期的な目線で成果を求める風潮がある。 というわけで、最近はビジネスでの利益創出が描画されがちだ。 でも、研究って、そういうビジネスとは違い、評価しにくいものだと思う そもそも科学とビジネスは直接的な関係があるわけでなく...
「科学は役に立たない」「その研究は何の役にたつの」と、割と短期的な目線で成果を求める風潮がある。 というわけで、最近はビジネスでの利益創出が描画されがちだ。 でも、研究って、そういうビジネスとは違い、評価しにくいものだと思う そもそも科学とビジネスは直接的な関係があるわけでなく、科学の副事物としてビジネスへの応用も可能であると思っている この本では、「何で基礎研究が必要か」について、事例を挙げつつ、伝えやすい言葉で表現されている
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物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください
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アメリカはユダヤ人弾圧に合わせて世界中から科学者を大量に呼び込んだ。そして基礎研究で圧倒した。日本は科学で負けた国なんだなぁと思った。
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役に立たないことが役に立つことにつながる可能性があることを一貫して述べている本。ただその細部にはそれぞれの研究者の思いだったり、プライドだったりが垣間見える。 またとても納得したのは、細々とした研究成果を多方面であげる、それをまとめて説を唱えた人が偉大な研究者のようになるというと...
役に立たないことが役に立つことにつながる可能性があることを一貫して述べている本。ただその細部にはそれぞれの研究者の思いだったり、プライドだったりが垣間見える。 またとても納得したのは、細々とした研究成果を多方面であげる、それをまとめて説を唱えた人が偉大な研究者のようになるというところである。DNAの二重螺旋構造の発見もまさにその例である。ただ偉大な発見を求めず、ただ自分の探究心のみで研究をすることが本当の偉大な研究者なのではないか、と考えさせられた。
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100年以上の探知で考えると基礎研究は確実に世の中の役に立っている。人々はその恩恵にあずかっている。スマホを使って目的地まで道案内してくれるのは100年前に量子力学や相対性理論が見いだされたから。ネットで安全に買い物ができるのは古代数学者が発見した素因数分解を現代的に活用して暗号...
100年以上の探知で考えると基礎研究は確実に世の中の役に立っている。人々はその恩恵にあずかっている。スマホを使って目的地まで道案内してくれるのは100年前に量子力学や相対性理論が見いだされたから。ネットで安全に買い物ができるのは古代数学者が発見した素因数分解を現代的に活用して暗号があるから。 アインシュタインらが1933年にプリンストンに到着して、世界の知識のバランスを劇的に変えた。フレクスナーもユダヤ人。 アインシュタイン、創造力は知識よりも重要だ。なぜなら知識は今私たちが知り、理解していることに限られるが、創造力は世界の全てを包含し、私たちがこれから知ること、理解することまでを含むからだ。 基礎科学には支援する価値があることを一般の人に納得さえるのは難しい。それにはこの世界を学者の目で見ることの目的や価値を広く知ってもらう必要がある。その目的と価値を伝えるのに最適な立場にあるのは研究を行っている科学者自身だ。科学への公的支援を向上させるには、科学社自身が世間に向かって声を発し、現在探求されている科学の最前線の何がそれほどエキサイティングなのかを伝えん明ければならない。 アインシュタインは1939年の万国博覧会の演説の冒頭で、大衆を科学に引き入れることの大切さを強く訴えた。一方、フレクスナーはそのような人目につく役割を担うのは得意ではなく、学者は孤独な環境にあってこそ能力を最大に発揮できると信じていた。 科学と社会との幅広い対話が必要になるのは財政支援を得るためだけではない。若者の心をひきつけ、研究に参加さえるためにも必要。
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とても良い本だった。 当日、国や政府の方針で研究者達の環境は厳しかった。しかし、それを変えたのがフレクスナーであり、プリンストン高等研究所。 研究者達は周りの雑音が耳に入らない、自由な環境で研究を進め、その時も地道な研究が今の世の中を支えている。 そして、研究者達はそれを悪...
とても良い本だった。 当日、国や政府の方針で研究者達の環境は厳しかった。しかし、それを変えたのがフレクスナーであり、プリンストン高等研究所。 研究者達は周りの雑音が耳に入らない、自由な環境で研究を進め、その時も地道な研究が今の世の中を支えている。 そして、研究者達はそれを悪用しようと考えてなく、原爆や化学兵器など、悪用考えたのは国や政府だということもわかった。 今の日本の大学は研究費も自由度も少ないと聞く。だから日本が海外より医学や学問で遅れを取ってる部分もあるのだろう。 とても考えさせられ、歴史の裏側を知れるとても良い本でした!
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The Usefulness of Useless Knowledge http://www.utp.or.jp/book/b510449.html
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