これやこの の商品レビュー
サンキュータツオさんが漫才師であることから、もっと軽いのりのエッセイ本かと思っていたら、意外な内容だった。 縁あって「渋谷らくご」を企画することになったタツオさん。 柳家喜多八師匠、立川左談次師匠が体調を崩しながらも、最後まで渋谷らくごの席を務めたことを綴ってくれる。お二人とも、...
サンキュータツオさんが漫才師であることから、もっと軽いのりのエッセイ本かと思っていたら、意外な内容だった。 縁あって「渋谷らくご」を企画することになったタツオさん。 柳家喜多八師匠、立川左談次師匠が体調を崩しながらも、最後まで渋谷らくごの席を務めたことを綴ってくれる。お二人とも、高座がない日は寝たきりであっても高座では客席を笑いで沸かせる達人だ。 高座に立つことが生きがいであったことが行間からにじみ出て、胸を熱くする。そんな時間を演出したタツオさんはすごいと思う。 落語を聞きに行ったことがある人には情景が目に浮かぶだろうし、演目を熟知した人には、その組み合わせでも楽しめるだろう。 後半は、タツオさんの身の回りの人との別れが短編として綴られている。距離を取りながらもその別れを受け入れているタツオさんがいた。
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タイトルにもなっている「これやこの」は著者の想い入れが強くて引いてしまった。しかしその後の作品はどれもが素晴らしく、何度か目頭が熱くなってしまった。この人の小説を読んでみたいと思う。
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よく言われることだが、残された人たちの記憶の中に故人は生き続ける。この本には、記憶するだけではなく語らなければ、という著者の気持ちがあふれている。 落語家、柳家喜多八と立川左談次から京都アニメーションまで。何度も涙が滲み出た。
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出会い、亡くなった方への思いを綴ったエッセイ。柳家喜多八師匠、立川左談次師匠への思いには泣けた。「名作や名演は、それを作った人が亡くなってしまっても、その作品と心は世の人々の間で生き続ける」とあるが、そのとおりだと思った。
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随筆集ってどんな感じなんだろうと思いながら読み始めた。こんなに人の記憶を読むのが興味深いとは思わなかった。こんなふうに豊かな人たちとつながりながら、すれ違いながら生きていきたいと思った
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お笑い芸人さんの本だから、かるーい感じの楽しい本なのかなと偏見を持っていました。 が、全然違いました。人の死を扱った話が多く、考えさせられます。 うん。これは再読すべき本ですね。 かるーく考えていたら、ジワジワと効いてくる本です。
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喜多八師匠のことを読みたくて図書館で借りてみたのだけど、どの人のこともとても魅力的に描かれているし文面からも優しさにあふれていて読んでいてなんというか抱きしめたくなる本である。
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某ポッドキャストでおススメされていて気になったので読んでみました。著者の知り合いが亡くなる話し。人の死が淡々と、そして変に感情移入する事なく語られているので、読んでいてネガティブではなく、むしろ清々しい気持ちになった。名随筆。
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「これやこの」の随筆からは、柳家喜多八、立川左談次 両名への思いが溢れていた。読んではもらえない、家で書きためたラブレターのような。 別れは、自分との距離感、自分自身の状態によって感じるものが違うとは思う。ただ、別れと出会った人は、その先に進んでしまう。随筆の中でも「シーチキン球...
「これやこの」の随筆からは、柳家喜多八、立川左談次 両名への思いが溢れていた。読んではもらえない、家で書きためたラブレターのような。 別れは、自分との距離感、自分自身の状態によって感じるものが違うとは思う。ただ、別れと出会った人は、その先に進んでしまう。随筆の中でも「シーチキン球場」や「須田幸太」からは、次への踏み込みを感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『これやこの』の2人の師匠方の生き様の壮絶さたるや。 いろいろ思うところがあるんだけど上手く書けないや(´・ω・`) 図書館の本だったので時間がなくて1回ぎっちり読んで返しちゃったんだけど 手元に置いて読み返したい本だと思う。
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