バウムクーヘンとヒロシマ の商品レビュー
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(放送原稿から) 副題は「ドイツ人捕虜ユーハイムの物語」となっています。 「ユーハイム」ってあれ?お菓子の会社の名前で聞いたことがある!という人もいると思います。 ユーハイムは、今回紹介する、日本で初めてバウムクーヘンを焼いたその人の名前なんですね。 バウムクーヘンが大好きな小学生の颯太と優斗、絵真理(えまり)が、広島市の似島(にのしま)で行われる ピースキャンプに参加します。 子どもたちはピースキャンプでのバウムクーヘン作りを通して、戦争、そして原爆の事を詳しく知っていくのです。 今から百年ほど前の1919年、日本で初めてバウムクーヘンが販売されました。 それを作ったのが、カール・ユーハイムさん。 カールさんは、ドイツの菓子店で修業し、バウムクーヘンを焼く試験などを受けて中国の青島(チンタオ)で、 マイスターとして店を開いていましたが、第一次世界大戦の際に捕虜として日本に連れてこられました。 ドイツが敗戦国であったため、ドイツ人のカールさんは日本の広島県の似島俘虜収容所で生活することになります。 何年かが過ぎ、日本とドイツの親善のために捕虜たちの作品の展覧会が開かれることになりました。 そこでカールさんがドイツの伝統菓子であるバウムクーヘンを焼き、販売しました。 見たことも食べたこともないお菓子「バウムクーヘン」は飛ぶように売れ、展覧会は大成功だったようです。 展覧会が行われたのは、当時広島で最も注目されていた広島県物産陳列館という場所でした。 その場所は、その後産業奨励館という名前に変わり、さらに 1945年の8月6日を境に「原爆ドーム」と呼ばれるようになった…ことはみなさんも勉強されたと思います。 原爆ドームは最初から原爆ドームだったわけではなく、平和公園は最初から公園だったわけではありません。 原爆が落とされるまでは、たくさんの人々が住み生活していたにぎやかな街だったことを おじいさんやおばあさんから話を聞きながら、颯太たちは改めて知るのです。 本の中では、ユーハイムさんが、収容所でバウムクーヘンを焼く様子、 颯太たちがキャンプでバウムクーヘンを焼く様子などが描かれているせいか、読み終わったあとバウムクーヘンを食べたくなります。 できればユーハイムのバウムクーヘンが食べたいですが…。
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1886年のクリスマスに生まれた、南ドイツ出身のバウムクーヘン職人のユーハイムが、国の命令で捕虜となり、ドイツの敵の日本の広島の似島に連れてこられた物語だった。 第1次世界大戦の前に生まれたユーハイムは、第1次世界大戦、第2次世界大戦、太平洋戦争を経験した。身近にそのような人がいないので、とても不思議な気持ちになった。 1919年3月8日から13日の9日間に、原爆ドームの前の名前、広島県物産陳列館でユーハイムがバームクーヘンを展覧したおかげで、日本にバームクーヘンが広がった。もしユーハイムがバウムクーヘンを広めてくれなかったら、日本でバウムクーヘンが製造販売していないかもしれないなと思った。 読み続けていくと、似島は日清戦争の時に兵士や馬を消毒する陸軍検疫所があり、またユーハイムがいたドイツ兵捕虜収容所もあった。 また、広島は、陸軍の都で広島城には大本営という戦争の命令を出す中心機関があった。 しかも兵器や軍が着る洋服を作る工場など兵隊を送り出すための施設が集中していたことを知った。
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バームクーヘン一本焼きビブリオバトル第1ゲームで紹介された本です。チャンプ本。 2023.7.30 バームクーヘン一本焼きビブリオバトル第2ゲームで紹介された本です。 2023.7.30
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児童書です バームクーヘンが日本で最初に販売されたのは、原爆ドームで そのバームクーヘンは、日本に捕虜として来たドイツ人が作ってて そのバームクーヘンを作った人が、まさかあの有名なユーハイムさん!! 驚いた。 とりあえずバームクーヘンが食べたくなった。
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ユーハイムの原点ともいえるお菓子やさん、E・ユーハイムを横浜に立ち上げ、のち三宮でユーハイムの店を開店した、ユーハイムの物語。ドイツ人で菓子のマイスターの資格を取り、当時ドイツが支配していた青島で腕を磨き、第一次世界大戦で日本に捕虜として捕らわれる。お菓子というキーワードと、ユー...
ユーハイムの原点ともいえるお菓子やさん、E・ユーハイムを横浜に立ち上げ、のち三宮でユーハイムの店を開店した、ユーハイムの物語。ドイツ人で菓子のマイスターの資格を取り、当時ドイツが支配していた青島で腕を磨き、第一次世界大戦で日本に捕虜として捕らわれる。お菓子というキーワードと、ユーハイム目線の語りで分かりやすく読め、理不尽に運命を変えられていく戦争の愚かさが子どもにも伝わりやすいと感じた。
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日本にもあった戦争の歴史。 外で起こってる事とだけ思わずに、戦争を受け止める機会を得られる本だと思いました。 バウムクーヘンは大好きだけれど、日本に入ってきた経緯やユーハイムさんの生涯を思うと、やはり戦争はダメだ!と強く思います。
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バウムクーヘンで有名なお菓子メーカーのユーハイムの創設の話。伝記一部フィクション。戦争学習としても。
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実はこの本で私が一番興味をひかれたのは、カール・ユーハイムが物産陳列館にバウムクーヘンを出品しようにも、焼くための道具が日本ではまだなく、そのため裏山から竹を切ってきて、炭火のうえで竹を軸にして回しながら生地を塗り重ねてバウムクーヘンをつくったところだ。 これって、YMCAのキャ...
実はこの本で私が一番興味をひかれたのは、カール・ユーハイムが物産陳列館にバウムクーヘンを出品しようにも、焼くための道具が日本ではまだなく、そのため裏山から竹を切ってきて、炭火のうえで竹を軸にして回しながら生地を塗り重ねてバウムクーヘンをつくったところだ。 これって、YMCAのキャンプ教室などでやっているのと同じ方法だよ。 炭火をコンロにおこし、節に穴をあけた竹にアルミはくを巻いて、あらかじめ用意した生地を何層にも塗っていく地道な作業。火が強すぎると焦げてしまうし、火が弱いと生地が垂れてしまう。 出来あがりの形は確かにデコボコでちゃんとした円形になっていない。だけど、出来たてのアツアツを一口食べれば、もうそれまでの苦労は吹っ飛んでしまうくらいの味だった。 このように、“おいしい”記憶はそのままの形で残りやすい。 でも実際の歴史では、残された記憶の背後には“つらい”記憶が隠れており、真実はその隠された記憶をたどらないと知り得ないことが、この本からうかがい知れる。 まず一例としてドイツ生まれのカールに着目すると、国と国との戦争がもたらす「捕虜」の問題に突き当たる。子ども向けの戦争の本では、日本人や日本がいかに戦争で被害を受けたかについて書かれたものが多いと思う。それも大事だが、戦争では日本も、ほかの国の人を強制的に日本に連れてきていたという事実を知ることも戦争の理解には重要だ。 このことは中国人や朝鮮半島の人に関しては他で語られているが、第一次大戦時にドイツ人に対しても行われたという事実を、この本で知ることができる。 そしてもう一例が、広島市内にある「原爆ドーム」や「平和記念公園」は、はじめからドームや公園ではなかったということだ。 原爆ドームははじめ物産陳列館と呼ばれて、日本人にとって目新しい外国のものが産業振興目的で披露されたりした場所だった。カールがバウムクーヘンを出品し、日本人がはじめてそのお菓子に出会った場所でもある。 そして現在の平和記念公園のエリアは、かつてはお店や銭湯が家々の中にひしめく下町情緒あふれる生活空間だったのだ。 主人公の小学6年生の颯太(そうた)は、祖父から、ひいじいちゃんが物産陳列館でバウムクーヘンを食べて、おいしかったと言っていたことを聞く。 バウムクーヘンで自分とひいじいちゃんとが繋がったことを知り颯太は喜ぶが、ひいじいちゃんがバウムクーヘンを味わった場所やその当時の家が原爆の被害によってまったく姿かたちを変えてしまい、その繋がりを今、現地ではまったく見い出せないという厳しい現実にも突き当たる。 このように、戦争が人々の考え方や行動の仕方に大きく影響したことを想像して読み解く必要があるので、この本の主人公は小6だけど、小学生では読み切るのは難しいと思う。 だから感想文を書くのも難しいはず。なぜなら「ラストに感動が!」というように出版側がしつらえた本ではないからだ。 「戦争はよくない」だけでは感想文にならない。なぜよくないのか、登場人物の人生をしっかりと読み込んだうえで結論づけないと、うわっ面だけの感想文になってしまう。あらかじめセットされた感動を受け取ることに慣れている今の子どもたちには、普通の人の人生の深い部分を想像して、そこから感動を読み取るというのが苦手かもしれないが。 微力な私などは、「やっぱりバウムクーヘンはいつの時代でもおいしい」くらいしか感想が出てこないけれど…
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色々な思いや過去を背負ってきたお菓子なのだと思うとバームクーヘンに対する思いが変わる。バームクーヘンを頬張るのでは無く、思いを馳せて平和な日本になった先人へ感謝の気持ちを噛み締めて食べようと思った。
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何気にいつも美味しく食べているバウムクーヘン。ドイツの伝統的お菓子であることは知っていたけれど、第一次世界大戦で捕虜としてやってきたカール・ユーハイム氏によって、こんな風に日本に伝わったんだって事は知らなかった。もちろん、ユーハイムの美味しいバウムクーヘンもたまに食べるけど、そこ...
何気にいつも美味しく食べているバウムクーヘン。ドイツの伝統的お菓子であることは知っていたけれど、第一次世界大戦で捕虜としてやってきたカール・ユーハイム氏によって、こんな風に日本に伝わったんだって事は知らなかった。もちろん、ユーハイムの美味しいバウムクーヘンもたまに食べるけど、そこにはこんな歴史があったんだって、胸がいっぱいになった。 主人公の颯太が、ピースキャンプでのバウムクーヘン作りを通して、戦争、そして原爆の事を詳しく知っていく様子に、凄く素晴らしい事だなと、感銘を受けました。 キャンプから帰って来て、颯太がおじいちゃんとバウムクーヘンを食べながら、おじいちゃんが話すバウムクーヘンと原爆の話に、ちょっと涙が出そうになります。 第一次世界大戦では敵同志だった日本とドイツだけど、ドイツ人捕虜を通じて、日本とドイツをつなぐ文化の交流があったこと、その時、広島の物産陳列館で初めて日本でバウムクーヘンが販売された事、その後、産業奨励館と名前を変え、1945年8月6日に、原子爆弾を真上から受け「原爆ドーム」と呼ばれるようになったこと、その2つの戦争に翻弄された、ドイツ人のカール・ユーハイムさんが、日本にバウムクーヘンを伝えてくれたこと、今では誰もが食べているバウムクーヘンに、平和の歴史があること、知っておくべきとても大事なことを、この『バウムクーヘンとヒロシマ』という本からおそわりました。 これからバウムクーヘンを頂く時は、平和とドイツとの文化の交流を感じながら、味わいます。 ユーハイムのバウムクーヘンが食べたくなりました。
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