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発酵文化人類学 の商品レビュー

3.8

20件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2024/04/26

科学としての発酵と、それを取り巻く文化人類学の融合。 してへん。 発酵について知りたければ他に山ほどいい本がある。 特段学術書ではなく、若干の啓蒙を狙ったエッセイと無理やり理解するのだが。 酵母の機能を、人間の文化としての贈与経済に置き換えたりとか何言ってんだ。意識高い系の...

科学としての発酵と、それを取り巻く文化人類学の融合。 してへん。 発酵について知りたければ他に山ほどいい本がある。 特段学術書ではなく、若干の啓蒙を狙ったエッセイと無理やり理解するのだが。 酵母の機能を、人間の文化としての贈与経済に置き換えたりとか何言ってんだ。意識高い系の「自然さんありがとう」か。 大体文体が合わない。 無駄なカタカナが多い。変に馴れ馴れしい語りかけで。 ブリコラージュのイノベーションがオールドスクールなユニークさをギフトエコノミーにしてヒャッハーなんだね、みたいな。 こういうの、感性とちょっとした言葉遣い、タイミングや体調、天候あたりまで受け入れられるかどうか影響がしてくる気がして、後半のこれは面白そうな具体的な蔵に話になる頃には気持ちがささくれてて、無理になってた。 合う人は楽しんでください。

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2023/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者の文章の書きぶりは至って口語的でちょっと軽めなのだが、内容はしっかりとタイトル通りに「発酵×文化人類学」をやっていて、かなり読み応えがあり、面白い。『もやしもん』が好きだった人ならまず間違いなくハマる。騙されたと思って読んでみてほしい。 『もやしもん』を知らなくても、味噌、醤油、日本酒やワインやビールなどの醸造酒あたりが好きだったり、ちょっと興味があるけど詳しくは分からん、という人なら、それらを扱っている章のみ読むだけでも、相当いろんなことが分かる。「発酵」という事象の奥深さ、その「発酵」をキーワードにして人類の文化や技術について学んでいく「文化人類学」の面白さがミッチリと網羅されていて、「発酵で作られた食材・酒」も「文化人類学」も好きな自分としては、楽しめないわけがないという本だった。 400ページ近くあるが、急がずゆっくり読むのがいい。急ぐ気がなくても、面白いと感じる場所にさしかかったら、あっという間に一章まるまる読めてしまうから。

Posted byブクログ

2023/06/22

主に日本における発酵食品の歴史や発酵の仕組みを多くのケースを用いて紹介してくれる本です。 読みものとして、非常に楽しめる内容である一方で、タイトルから期待した内容とは少し異なりました。発酵という観点から文化人類学を観るのはとても興味深かったので、比較文化論みたいな感じで文化の違...

主に日本における発酵食品の歴史や発酵の仕組みを多くのケースを用いて紹介してくれる本です。 読みものとして、非常に楽しめる内容である一方で、タイトルから期待した内容とは少し異なりました。発酵という観点から文化人類学を観るのはとても興味深かったので、比較文化論みたいな感じで文化の違いが発酵食品の違いにどう影響し、逆に土着の菌の違い(=利用可能な発酵手法の違い)が文化にどう影響するのかということを、文化間の比較を用いて知れたらもっと面白かったのに、、と思い、トリビア的なケーススタディの集積みたいになっていたのは、少し残念でした。 ただ、あくまで私の期待と違ったというだけで、発酵の奥深い世界の入り口へ案内してくれる本としては非常に面白い本だと考えます。

Posted byブクログ

2023/05/24

文化に根付いてきた発酵が分かりやすく書かれていた。技術を時系列(というほど難解ではないが)で追っていくのは、ただ知識を垂れ流されるよりも頭に入る。 さらにそれを踏まえた上で現在発酵を用いてどのような取り組みがされているのかについて触れられているので、内容がするすると入ってくる。 ...

文化に根付いてきた発酵が分かりやすく書かれていた。技術を時系列(というほど難解ではないが)で追っていくのは、ただ知識を垂れ流されるよりも頭に入る。 さらにそれを踏まえた上で現在発酵を用いてどのような取り組みがされているのかについて触れられているので、内容がするすると入ってくる。 また、著者のデザイナーという経歴もあってか、美術や音楽を食品やそれに携わる人々の比喩として用いることもあり、知識が多い人は物事を説明する時、類似する事柄をいくつも思い浮かべられるんだろうなと思った。

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2023/05/23

とても面白かった。 基礎微生物学から発酵文化の地域性や今までと今後の展望まで、簡潔に分かりやすく書いてある。 ここまで広範囲な内容を書くにあたってかなり勉強したことと思う。努力がすごい。 学生に読んでもらうのにもちょうど良い難易度(お酒の話はピンとこないかもしれない)。 ただ、個...

とても面白かった。 基礎微生物学から発酵文化の地域性や今までと今後の展望まで、簡潔に分かりやすく書いてある。 ここまで広範囲な内容を書くにあたってかなり勉強したことと思う。努力がすごい。 学生に読んでもらうのにもちょうど良い難易度(お酒の話はピンとこないかもしれない)。 ただ、個人的には文体とラブアンドピースなメンタリティがちょっと好みではなかったかな…。 微生物の世界は計り知れない。 腸内細菌がヒトの脳機能に影響を及ぼしている可能性があるという研究報告あるように、微生物には今までの常識では考えられないような役割が存在しているように思う。 著者は、人間が都合の良いように微生物を改良してきたと書いているが、私は微生物が「人間という環境に順応するように進化してきた」の方が正解に近いのではないかと思っている。 都合よく飼い慣らされ、相手の手伝いをしているのは微生物ではなく、人間なのではないだろうか。微生物がいなくて困るのは我々の方なのだから。

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2023/05/13

気になっていた一冊。 はじめのうちは、独特の文体と、そりゃさすがにこじつけてんじゃないの!なんて思いながら読み進めていたが… 次第に発酵が進んでくるのか、いったん著者の見ている視点に乗っかってみれば、心地よいグルーヴ感に浸りながら最後まで楽しく読めました。 手前みそな感想ですが...

気になっていた一冊。 はじめのうちは、独特の文体と、そりゃさすがにこじつけてんじゃないの!なんて思いながら読み進めていたが… 次第に発酵が進んでくるのか、いったん著者の見ている視点に乗っかってみれば、心地よいグルーヴ感に浸りながら最後まで楽しく読めました。 手前みそな感想ですが。

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2023/04/09

発酵×文化人類学!? 最初びっくりしたが、読んで納得。 それぞれの地方で獲れる食材と、その場所で生きている菌類を、人間があれこれ工夫して活動させて生まれたのが発酵食品なのだから、文化的な営みでもあるというわけだ。 ブリコラージュ(レヴィストロース)とか、贈与とかはまあ、お嫌いな...

発酵×文化人類学!? 最初びっくりしたが、読んで納得。 それぞれの地方で獲れる食材と、その場所で生きている菌類を、人間があれこれ工夫して活動させて生まれたのが発酵食品なのだから、文化的な営みでもあるというわけだ。 ブリコラージュ(レヴィストロース)とか、贈与とかはまあ、お嫌いな方は読み飛ばしてもよろし。 独特な文体(「~であるのだよ」)で、軽々と、ジャンルの垣根を飛び越して、面白さを伝えていく。 「正直詳しくないんだけど…」と思いながら読み始めたが、こういうビギナー読者にもやさしい本だ。 発酵はたしかに、今やちょっとした社会現象だ。 身の回りをふりかえると、塩麴、甘酒のブームが来ているから、その実感はある。 レトロ志向なのかと思っていたが、ムーヴメントとしてはずいぶん幅広いようだ。 そのことを教えてもらえたのは第6章末の「発行ムーブメントの見取り図」。 菌類の遺伝子を編集する、バイオイノベーションが盛んになっているというのだ。 一瞬、頭の中のイメージがくるっと回ってめまいがした。 冷静に考えてみれば、人間に有用な発酵菌なのだから、そういう方向に進めようと思う人がいて当然だ。 が、何か抵抗感があるのはなぜだろう…。

Posted byブクログ

2023/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「日本発酵紀行(小倉ヒラク著)」からの流れ読み、図書館で借りた。  発酵を「科学」と「文化人類学」の両面から捉え、それぞれの蘊蓄を上手に編集してわかりやすく伝えてくれている。さすがデザイナー、またよく研究されている、お見事。なかなか面白い一冊だった。

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2023/02/16

専門書ではないので、軽い口語調で書かれた入門的な内容。オタクが書いたSNSは面白いってのに近いかも。

Posted byブクログ

2023/01/24

【カビとともに生きるロマン】 柑橘類には緑のカビ いちごには毛(?)の長い白黒のふさふさしたカビ メロンは黒斑のカビ うんうん、カビって生えるものとの相性があるよね。 おもしろいよねー。 昔、酵母汚染!という主張に関わることがあって そのとき初めて酵母や乳酸菌のこと調べて 実...

【カビとともに生きるロマン】 柑橘類には緑のカビ いちごには毛(?)の長い白黒のふさふさしたカビ メロンは黒斑のカビ うんうん、カビって生えるものとの相性があるよね。 おもしろいよねー。 昔、酵母汚染!という主張に関わることがあって そのとき初めて酵母や乳酸菌のこと調べて 実際問題、酵母や乳酸は味方にするととても心強く そして逆に敵とみると超やべえやつ という知識があった。 だって当たり前に存在するものですよ。 それを人間の生きる環境下から除去するって、 …how? 発酵と腐敗は同じもので、 要は人間がその状態をよしとするかどうかであって。 ちなみに確か乳酸菌数の上限値縛りがあるのは 浅漬だけだったかな、そんなんもあるみたい。 発酵すてき! やっぱロマンがある。 手前味噌文化にふれたい! …味噌スープ、うちの娘大好きなのよ。 みそから一緒につくったら絶対楽しいよねとか。 自然界からもらい受け、利用し、共生し、… というか生かされてるよね。 というのを改めて本書で感じました。 ありがたや。 そして発酵文化を生業とするの、うらやましい。 厳しいだろうけどロマンがある! パイナップルを切りました。 2日後に食べたらシュワシュワするよー さて発酵か腐敗かどっちかな?

Posted byブクログ