対決!日本史 の商品レビュー
日本の歴史は外圧から影響を受けて社会が変化して、古い政権から変化に適応したものが政権を取る繰り返し。 そして適応とは結局のところお金、経済を握る事。 室町後期から戦国時代にかけて、世界は大航海時代。ポルトガルが種子島に鉄砲を伝えたところから南蛮貿易が活発化。この流れに乗ったのが...
日本の歴史は外圧から影響を受けて社会が変化して、古い政権から変化に適応したものが政権を取る繰り返し。 そして適応とは結局のところお金、経済を握る事。 室町後期から戦国時代にかけて、世界は大航海時代。ポルトガルが種子島に鉄砲を伝えたところから南蛮貿易が活発化。この流れに乗ったのが島津氏、毛利氏、そして信長だった。 当時の鉄砲の鉛の70-80%は輸入、火薬の硝石はすべて輸入。外交能力がないと生き残れなかった。 その中で信長は旧来の領土拡大ではなく、通商権を抑えた。つまり港。 信長は律令制の中央集権国家を構想。そして重商主義の志向。武士から土地を引き剥がす事で戦国時代を終わらせて国を安定させようとした。従来先祖代々の土地を守る事に最大の価値を持っていた武士たちに次々に国替えをした。つまり土地は天下のもので領主は土地を所有できずあくまで管理するだけと言う形を取った。 鎌倉、室町の考え方を一掃して、律令国家の公知公民の様な体制を作る大改革だった。革命と言っても過言ではなかった。実はこの流れは明治維新に引き継がれている。 本能寺の変は、その体制に反対する勢力(天皇、将軍、武士を中心とした既存の枠組みでの政治を志向する、むしろ考え方としては多数派)が明智光秀を担いで行ったクーデターだったのではないかとの筆者の推測は説得力がある。 しかし信長の考え方に共鳴していた秀吉はそれを引き継いで検知、刀狩などを推進した。 イエズス会とは難しい関係だった。鉛や硝石を手に入れるためにはキリスト教布教を許していたが、スペイン、ポルトガルの目的が植民地支配にあることに気づいた秀吉は布教を全面禁止した。 関ヶ原の戦いは権力闘争という側面は一面的な見方で、実は国家体制選択の戦いだった。 秀吉が作った中央集権の重商主義国家vs家康が志向する地方分権の農本主義国家。 家康は関東に追いやられた時に8カ国で農本主義と地方分権モデルを作り成功させていた。 結果、農業を土台とした地方分権政治。貿易に過度に頼らないため、貧富の差も比較的少ない安定した社会を長く保つことができた。
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〈戦国時代の日本は世界の大航海時代の中でとらえなければ理解することができない〉 目的を持たずに海を渡らない。鉄砲伝来も。日本だけでは火薬は作れないから外国との貿易重要。貿易が盛んになると日本国内の経済構造が変化する。 「日本がこれからどういう国になるべきなのか」という重大な路線選択が関ヶ原の戦い。
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この頃、新規市場開拓の意図か佐藤の創価リスペクトが著しく、会員のなかの知識層は「創価学会は大石寺と訣別して世界宗教となった」という語を好んでいる。だが、ある創価の人は「日蓮大聖人は御本仏として経文によって日本はさておき仏教の滅びるのを予見し諫暁したのであって『何らかの情報を得て、...
この頃、新規市場開拓の意図か佐藤の創価リスペクトが著しく、会員のなかの知識層は「創価学会は大石寺と訣別して世界宗教となった」という語を好んでいる。だが、ある創価の人は「日蓮大聖人は御本仏として経文によって日本はさておき仏教の滅びるのを予見し諫暁したのであって『何らかの情報を得て、蒙古の侵攻を予測して幕閣に警告した』との見方は不遜と言っていた。
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歴史の学び直しの一環として読んだけれど単純に面白かった。何故かこのシリーズを最新の4巻目から読んでしまったけど、この第1巻の方が最後まで学ぶだけでなく楽しく読むことができた。 作中で安部さん、佐藤さんが語られているように「日本史」「世界史」として分けるのではなく、ひとつの繋がりの...
歴史の学び直しの一環として読んだけれど単純に面白かった。何故かこのシリーズを最新の4巻目から読んでしまったけど、この第1巻の方が最後まで学ぶだけでなく楽しく読むことができた。 作中で安部さん、佐藤さんが語られているように「日本史」「世界史」として分けるのではなく、ひとつの繋がりのある「歴史」として学べる環境が学校でも整えられればいいのになぁと思う。子どもの頃は、そんなことを考えずに単にテストや受験を意識して暗記科目として捉えてる部分もあったけど、歴史を学ぶこと自体は楽しかった。でも、他科目との繋がりを気づけずにいてとても残念だったなと。 過ちを繰り返さないためにも、また相手の思考の背景にあるもの、根っこのものを知り、より深く理解するためにも「歴史」を学ぶこと、「歴史」から学ぶことを意識していきたい。
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歴史を知りたいけど、どこから手をつけていいかわからなかった。おばあちゃん家でふと手に取った本書よんでみると、読みやすく歴史を知らないわたしでも楽しく読めそうな気がした。 面白かった、更に歴史を知りたくなったし 自分がなんとなく思っていたことを言葉にしてくれていて嬉しかった。 重商...
歴史を知りたいけど、どこから手をつけていいかわからなかった。おばあちゃん家でふと手に取った本書よんでみると、読みやすく歴史を知らないわたしでも楽しく読めそうな気がした。 面白かった、更に歴史を知りたくなったし 自分がなんとなく思っていたことを言葉にしてくれていて嬉しかった。 重商主義→農本主義へ。これは中村哲さんが言う「人間が自然の一部であることを忘れてはいけない」ことと同じようなことを言っていると思った。 飢饉がおきると封建領主は民衆のために備蓄米を惜しまず放出した」過去にこんな社会があったのかと羨ましくなった。 これはみんなに読んでほしい本。
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お二人のやりとりが知的好奇心にあふれている。 受験勉強の合間に高校生が読むのにも適していよう。さらに、評価できるのは、「後注」がついており、登場人物や事項について簡潔な説明が加えられていること。 このことも勉強向きだと思った理由
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対談形式で著者のお二人の知識・見識が歴史を通して縦横無尽に行き交う良書。「重商主義」か「農本主義家」、「中央集権」か「地方分権」、の対比は具体的な例示により分かり易く説明が加えられ説得力のあるロジック展開になっている。
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信長の政治思想は中央集権、公地公民、重商主義であり、秀吉はそれを踏襲したが朝鮮出征という暴走を行い、家康に至って地方分権と農本主義に落ちついたという歴史認識が興味分かかった。 安部氏のいう歴史的な教養、①歴史についての情報量、②歴地と対峙した経験、③そこから生まれる発想力の...
信長の政治思想は中央集権、公地公民、重商主義であり、秀吉はそれを踏襲したが朝鮮出征という暴走を行い、家康に至って地方分権と農本主義に落ちついたという歴史認識が興味分かかった。 安部氏のいう歴史的な教養、①歴史についての情報量、②歴地と対峙した経験、③そこから生まれる発想力の三本柱の意味は、本書を読み進むにあたって歴史小説を書くだけではなく、現代社会を生きる上で、必要なものだと感じた。 日本史なんだけど、現代の韓国や当時の朝鮮、その背後にある中国との関係や世界としてのスペイン、ポルトガルの存在など、従来の日本史的な知識で足りないところが縦横に語られていて感心した。そうだよなぁ。鉄砲によって天下を統一ったって、どうやってその鉄砲や火薬を手に入れたのか。そこまで考えていかなければ、歴史について考えることはできないだろう。そして、そういうことを考えることによって、より大きな背景を知ることができる。 茶の湯がキリスト教の聖餐に近いというのも、ちょっとクスっと思える話だった。 最後は、日本は農本主義と地方分権に進むべきじゃないか、という現代の話でまとめられて、あれこれ刺激的にだったね。2巻も出ているから、そちらも読みたいな。
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イエズス会の正体。十字軍の延長。日本侵略。 歴史は上手くできている。 IFはつきものではあるが、推理は楽しい。
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p53 水戸黄門とは朝廷の官位(中納言) 唐では中納言のことを黄門とよんだ p55 江戸時代の朝鮮通信使 日本では朝貢と解釈 朝鮮通信使が掲げていた旗には巡察と書いてあった 真面目に翻訳せず、適度のサボタージュしていれば、摩擦や衝突を避けられる証 p72 ザビエル以来の宣教師...
p53 水戸黄門とは朝廷の官位(中納言) 唐では中納言のことを黄門とよんだ p55 江戸時代の朝鮮通信使 日本では朝貢と解釈 朝鮮通信使が掲げていた旗には巡察と書いてあった 真面目に翻訳せず、適度のサボタージュしていれば、摩擦や衝突を避けられる証 p72 ザビエル以来の宣教師について、「危険を冒してまで極東まで宣教をしにやってきたいい人」というイメージで捉えている日本人が多いのではないか それは一面的な理解。 彼らは植民地支配の先兵としてやってきた人たちなのだと認識していなければ、きりたんへの大弾圧がなぜおきたのかわからなくなってしまう p74 内村鑑三 代表的日本人 西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮 日蓮 ほかの宗教人にない国際的な広い視野があった 網蒙古の襲来を正確に予測 p117 関白 天下の万機を「関り白す(あずかりもうす)」 平安時代の9世紀終わりに設置 p218 マキャベリ 追従をどうさけるか 第23章 すべての人に身勝手に全部意見を言わせると、そのうち誰も君主のことを怖れなくなる。これは危険である。それぞれの分野の専門家に、自由に意見をいわせる。そのとき少しでもおべんちゃらをつかったり追従するものがいれば、露骨に嫌な顔をするのだ。そしてその意見に対して、その場ではすぐに反応しない。自分の中で、「これだ」と決めたあとは、たとえあとで「あの決断は間違いだったかもしれない」と思っても、決して判断を変えない。こうすれば権力を維持できるのだ。
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