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代表取締役アイドル の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2024/03/16

2024年3月15日読了。地下アイドルの河野ささらが突然打診された有名企業・レトロフューチュリアの社外取締役の地位、だが会社は創業父子に支配されており…。SF要素なし・グロ要素極小(ちょっとはあるが)の著者には珍しい、極端な池井戸潤的な企業小説。まあ、著者は研究者でもあるので書こ...

2024年3月15日読了。地下アイドルの河野ささらが突然打診された有名企業・レトロフューチュリアの社外取締役の地位、だが会社は創業父子に支配されており…。SF要素なし・グロ要素極小(ちょっとはあるが)の著者には珍しい、極端な池井戸潤的な企業小説。まあ、著者は研究者でもあるので書こうと思えば書けたジャンルなのだと思うが、アイドルを社外取締役にしたのも「結局は思いつき」だし、彼女がアイドルならではの異能を発揮して会社を立て直す、というストーリーでもないし、結局謎のテクノロジーの正体は明かされないし、研究員たちの努力は報われないし、なんとも尻切れトンボ・不完全燃焼に思える…。やる気がなくなって放置した中途の小説に無理やり落ちを付けたんじゃない?と思うくらい。創業父子による会社の私物化、無茶な目標の従業員への押し付けやその狂ったロジックなどはいつも通りの誇張された戯画的表現なのだが、いや実際こんな感じで「GAFAを追い越せ」的なことを言いつつ、「結局は精神主義かい」という経営者って、実在するんだよね…。

Posted byブクログ

2022/12/25

思ったより地味な話。 地下アイドルが大企業の社長の気まぐれで取締役に抜擢される。でも、その会社の体質には問題があって……

Posted byブクログ

2022/08/11

会社というワンダーランドに迷い込んだアイドルに襲い掛かる不条理の数々! ……あなたにバカと戦う覚悟はありますか? 握手会で起こった事件のせいで、アイドル活動ができなくなっていた河野ささら。 そこに降って湧いたのが、ある大企業からの社外取締役のオファー。 たまたまテレビを見ていた...

会社というワンダーランドに迷い込んだアイドルに襲い掛かる不条理の数々! ……あなたにバカと戦う覚悟はありますか? 握手会で起こった事件のせいで、アイドル活動ができなくなっていた河野ささら。 そこに降って湧いたのが、ある大企業からの社外取締役のオファー。 たまたまテレビを見ていた社長が、ちょっと気の利いた発言をしたささらを気に入って、思いついた起用だった。 その企業、レトロフューチュリア株式会社は、アンプ用の真空管や、テープレコーダーやカセットテープやビデオテープ用の磁気ヘッド、計算尺や手回し計算機の交換部品といった古い規格の製品の隙間産業で儲けていたが、ある大学で、学生が面白半分にレトロフューチュリア社製の真空管を極低温に冷やしたところ、それが量子ゲートとして作用することが発見され、原理はわからないが、とにかくレトロフューチュリア社製の真空管を使えば、今までより桁違いに安く、量子コンピュータが実現できると、この一点において、いっきに世界規模の大企業となった会社。 「目指せ、世界一」や「売上1兆円」というあり得ない目標も、イエスマンだらけの役員会では、社長の一声で決まってしまい、研究所では、データ改ざんは当たり前、逆らった社員には陰湿ないじめが待っている……。 そんな会社で、お飾りにでなく、自分の頭で考えようとするささら。 敏腕美人秘書・菜々美とともに、ダメ会社の危機をささらは救えるのか⁉ 笑っている場合ではない、本当は怖い企業小説!

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2021/12/16

地下アイドルが突然なんのゆかりもない会社の代表取締役に。 タイトルと帯に惹かれて手に取ったものの ちょっと期待はずれ。 [図書館·初読·12月16日読了]

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2021/09/06

最初はアイドルが取締役になって何か功績を出す作品だと思ってましたが、実際は「社外」と「社内」の価値観がどれだけずれてるのかを気づかせる機会を与えた。こんな会社まだまだ多いんだろうなぁ。

Posted byブクログ

2021/08/11

上場企業の会長の気まぐれで取締役に据えられたアイドル 河野ささら 彼女から見た滑稽ともいえる会社組織体制と、崩壊していく様子をデフォルメ調に描いた作品 組織という中に一旦入ってしまうと外から見えづらく、存外ブラックなことでも罷り通ってしまうからおそろしい…

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2021/06/19

『会社は盲目:我社の常識は社会の非常識かも?』 タイトルは『アイドル』だけど、内容は『ビジネス・エンターテイメント』といった感じ。今、自分が常識だと思っていることも、必ずしもそうでもないかも、と自分を見つめ直すきっかけになりました。実験データや特許の話は、自分の仕事を思い浮かべ...

『会社は盲目:我社の常識は社会の非常識かも?』 タイトルは『アイドル』だけど、内容は『ビジネス・エンターテイメント』といった感じ。今、自分が常識だと思っていることも、必ずしもそうでもないかも、と自分を見つめ直すきっかけになりました。実験データや特許の話は、自分の仕事を思い浮かべながら、うんうん、あるある、と頷きながら読みました。こんな社長、実際にはいないよな〜とは思いつつも、ついつい引き込まれて一気読み。面白かった。

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2020/10/11

「彼らの方がより論理的だからよ。馬鹿は何をするかわからない。自分の損になることでも平気でするので、行動が読めないの。誰も得をしない方向に暴走するかもしれない。だけど論理的な人間なら、何をするかはだいたい予想できる。彼我共に得になるような提案をすれば、乗ってくる可能性が高いわ」 (...

「彼らの方がより論理的だからよ。馬鹿は何をするかわからない。自分の損になることでも平気でするので、行動が読めないの。誰も得をしない方向に暴走するかもしれない。だけど論理的な人間なら、何をするかはだいたい予想できる。彼我共に得になるような提案をすれば、乗ってくる可能性が高いわ」 (P.267)

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2020/09/29

かなり極端にデフォルメされてはいるが、上の言うことを絶対視する思考停止した人たち、上にどう伝えるかだけを考える硬直思考の人たちはどこの組織にいて、身につまされる。 最後に主人公が立ち上げる社名はなにか意味ありげだったが、よくわからなかった。

Posted byブクログ

2020/08/16

細かく評価するなら3.5くらい。最後の爽快さが物足りないので、欲しかった。もやもやする。 会長社長親子の話の通じなさに気が遠くなるし吐き気がするし、ほんと個人的に死んで欲しかった。ほんとにほんとに死んで欲しかった。所長達もそう。この作品に出てくる悪人には死んで欲しかった。この悪...

細かく評価するなら3.5くらい。最後の爽快さが物足りないので、欲しかった。もやもやする。 会長社長親子の話の通じなさに気が遠くなるし吐き気がするし、ほんと個人的に死んで欲しかった。ほんとにほんとに死んで欲しかった。所長達もそう。この作品に出てくる悪人には死んで欲しかった。この悪人とは私が嫌いな人間という大雑把な分類なんだけど、現実を思い出してただただ死んで欲しいしか思わない。ほんとに。死んでくれ。 棚森についてはあの小悪党ぐらいなら別にいいかなって思うし、東峠もまあ別に悪役としていいなと思えたが、あの親子とかパワハラしてくる奴とか理屈が通じない奴には殺意というか憎悪というか、ほんとに死ねと、消えろという願望しか生まれなかったので、早く記憶から消したい。こうして憎悪を吐き出すことでしか消化されない。これはフィクションなんだとは思えなくらい現実の人間として捉えてしまった。そして、その上で死んで欲しいと明確に願っている。 やすみんのうまい会話のテンポがダメージとして有効でほんとすごいなって思う。無理だ。 愚かで理屈が通じない人間なんてたくさんいるが、自分は本当にそういう人間が駄目なんだなと実感する。やすみんの作品でたまにそういうのに出会って再認識する。他の作者の作品にもそういうキャラは出てくるけど殺意と憎悪と吐き気を覚えるのはやすみんのキャラだけだと思う。 研究員の仕事内容や特許の話、研究所の話、経営の話は面白かった。粉飾の話はおそらく山一證券のことだと思われるが、ドラマの 「しんがり 山一證券 最後の12人」を見ていたのでイメージしやすかった。 途中で、この会社を立て直す見込みが無いなと思えてきたので、じゃあ手元の2億で会社を立ち上げて社員を引き抜いてハッピーエンドかなと思ったら、まあそうなんだけど、そこにあまり爽快感が感じられなかった。会社を立ち上げて研究員を引き抜くにしても設備投資がなあっていう現実が見えてしまって。そこそこのものならスペース借りてやれるだろうけど、そこまで見据えての話のように見えない。でもちゃんと希望があって良かった。爽快さは私には足りないけどという感想。 あと、秘書のイメージビジュアルは本にあったけど、プロメアのビアルさん(クレイの秘書)を思い浮かべながら読んでた。

Posted byブクログ