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生かさず、殺さず の商品レビュー

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29件のお客様レビュー

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2024/02/20

認知症で他に疾患がある患者を診る「にんにん病棟」で奮闘している三杉洋一を描いた物語だが、考えさせられる点が多かった.命が大事だということは常識化しているが、それを維持する無駄と思われる治療が本当に必要なのか.医師である三杉と看護師たちとのやり取りは真に迫っていると感じた.問題のあ...

認知症で他に疾患がある患者を診る「にんにん病棟」で奮闘している三杉洋一を描いた物語だが、考えさせられる点が多かった.命が大事だということは常識化しているが、それを維持する無駄と思われる治療が本当に必要なのか.医師である三杉と看護師たちとのやり取りは真に迫っていると感じた.問題のある患者、その家族との軋轢、さらに患者間の諍いなと日々の活動は実態を表していると思う.同期の医師で現在は小説家として苦労している坂崎の登場でストーリーが複雑になってきた.三杉が外科医時代の事例を種にした坂崎の動きは彼を悩ませたが、遺族への真相開示で事なきを得たが、その過程で元上司の一人古市医師の態度はやつの人格を疑うものだと思った.あのような医師もいるんでしょう.認知症が治らないことを、これから老年期に入る小生としては、改めて認識した次第である.

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2023/03/11

意思の疎通が難しい人に対しどこまで治療をするべきなのか?治療の理由を理解できないのに痛みや苦しみを味わうことが正しいのか?これが若くてまだ先があるならまだしも90とか80で治療が成功したところであと何年生きれるかもわからない人に対しどこまでの治療が必要なのか?でも家族にしてみれば...

意思の疎通が難しい人に対しどこまで治療をするべきなのか?治療の理由を理解できないのに痛みや苦しみを味わうことが正しいのか?これが若くてまだ先があるならまだしも90とか80で治療が成功したところであと何年生きれるかもわからない人に対しどこまでの治療が必要なのか?でも家族にしてみればいつまでも生きててほしいと思う。年を取ればあちこちがたがくるのも死ぬのも当たり前なのに、家族が変な期待をするのは、世間が医療がテレビが「こんな素敵な治療でもっと長生きできますよ」って広めたからではないだろうか?ってことを考えた本でした。

Posted byブクログ

2023/02/16

主人公は伍代記念病院の認知症専門病棟、通称「にんにん病棟」で働く医師・三杉洋一。 様々な病気を抱えた認知症の患者を収容する病棟なのだが読む前から医師や看護師の大変さが想像出来る。 認知症で自分の病気を認識出来ない患者と向き合うには並大抵ではない努力が必要なのは言うまでもないが...

主人公は伍代記念病院の認知症専門病棟、通称「にんにん病棟」で働く医師・三杉洋一。 様々な病気を抱えた認知症の患者を収容する病棟なのだが読む前から医師や看護師の大変さが想像出来る。 認知症で自分の病気を認識出来ない患者と向き合うには並大抵ではない努力が必要なのは言うまでもないが、そこに患者の家族の言い分が加わればストレスは更に倍増するだろう。 時にブラックジョークを織り混ぜながら物語は展開するが現場の過酷さがリアルに迫る。 途中で登場する小説家・坂崎は中途半端な印象。 認知症小説として絞った方が重みを感じた様に思う。

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2023/02/08

生かさず殺さずって拷問の言葉かと思ってたけど江戸時代の言葉だったらしい。。 わたしの老後。 人生80年から人生100年へ。 元気でいたいねぇ、体も頭も。

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2023/01/06

認知症患者ミステリー。 なるほど、、、と、、、思って読んでましたが。 ホントに怖いよなぁ。と。 恐らく本人も怖いんだよね。一番なりたくなかったのはきっと本人だろうし。 でも、なってしまったらもうわからないんだよね。 このミステリー。ホント、なんというか認知症になった側サイド...

認知症患者ミステリー。 なるほど、、、と、、、思って読んでましたが。 ホントに怖いよなぁ。と。 恐らく本人も怖いんだよね。一番なりたくなかったのはきっと本人だろうし。 でも、なってしまったらもうわからないんだよね。 このミステリー。ホント、なんというか認知症になった側サイドからも怖いし、家族がなって振り回されるてるのを見るのも怖いし、治療しなきゃならないサイドから見てもとても怖い、、、、、 なにか原因があればいいんだろうけど、、、、 そんな一冊です。 認知症。他人事ではありません、、、、

Posted byブクログ

2022/10/12

ちょっと、生々しすぎる(笑) 坂崎は医師免許あるなら、バイトでもすれば10万くらい一晩で稼げるだろうに。 そこがちょっと…… 小説書いてる医師、って、ご自分のことを自虐的に買いたの? と思っちゃった、スミマセン……

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2022/09/24

認知症の患者にどこまで治療が必要で、本人の意思が確認できない中、家族もどうしたら1番いいか、悩む 認知症の医療病棟は本当に過酷な現場だろう 家族も認識されないと思うとなかなかお見舞いにも行かなくなってしまうものだ 坂崎がどうなったか、モヤッとする

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2022/05/24

医療ミスで患者を殺してしまった過去をもつ腕の良い外科医が、過去を忘れるために大病院の認知症治療棟に勤務していると過去を知る元同僚が「本を書かせて欲しい」と取材に現れる話、医療ミステリーになるのかな? 認知症を発症している患者の病気をどこまで治療するか、認知症患者への対応の大変さ...

医療ミスで患者を殺してしまった過去をもつ腕の良い外科医が、過去を忘れるために大病院の認知症治療棟に勤務していると過去を知る元同僚が「本を書かせて欲しい」と取材に現れる話、医療ミステリーになるのかな? 認知症を発症している患者の病気をどこまで治療するか、認知症患者への対応の大変さ等、大切だけれど普段みんなが目をむけないようにしているテーマに切り込んでいて、かなり考えさせられる。 でもテーマは絞った方が良かったかも、認知症についてなのか、医療ミスについてなのか。最終的に医療ミスの方よりになっていって、認知症はなんだったのかな?となってしまう。そして坂崎はいったい何だったのか。

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2022/04/13

認知症に携る医師&看護婦の生業を医療ミスを絡めて描く内容で年嵩を増した自分には、色々と勉強にもなって面白く読めたが 過去外科医として将来を嘱望さられ三杉は、ある医療ミスから一線を退き海外NGOボランティアとしての渡航を経て現在は認知症を主に受け持つ病棟に勤務する。認知症...

認知症に携る医師&看護婦の生業を医療ミスを絡めて描く内容で年嵩を増した自分には、色々と勉強にもなって面白く読めたが 過去外科医として将来を嘱望さられ三杉は、ある医療ミスから一線を退き海外NGOボランティアとしての渡航を経て現在は認知症を主に受け持つ病棟に勤務する。認知症は治療と言うよりも治癒が主体だが、年配患者は特有の他の病持っており、その病いの治療が認知症者では大変。。 三杉は、医学生時代の知人(医師であるが物書きで鳴かず飛ばずの)坂崎から構想中の医療小説の取材を受け、小説ストーリー作りへの協力を続けるが、過去の出来事を蒸し返され困惑する。徐々に坂崎の行き過ぎた取材行動が明らかになり先手を打って危機を乗り越える。 「生かさず殺さずは」江戸時代の家康家臣の本田正信の談「百姓は財の余らぬ様、不足なき様に治むる事、道なり」で余ると仕事に励まなくなり、足りないと困る意味が込められて認知症治療(治癒)に繋がるとの締めが納得させられた。

Posted byブクログ

2022/03/11

未来に暗澹しかないけど 笹野さん一家みたいに穏やかに最期を迎えたいし 迎えてもらいたい。 そして最後が不穏・・

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