1,800円以上の注文で送料無料

不連続な四つの謎 の商品レビュー

3.2

16件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「残されたセユリツ」 中山 七里 ピアニストの死は、自殺か、他殺か。どちらなのか、二者択一の選択肢しかないとの固定観念があったが、結果は、他殺による自殺。そう言うことか。これは、空想の世界のことか。はたまた、現実の世界でも起こっている事なのか。ただ、これを起こすには、すべてにおける執着のある者のみ実践可能か。最後に、妹の感情に、姉妹とはこういうものかと、不意を突かれた。 「黒いパンテル」 乾 緑郎 過去の大火災で、実現しなかったシーンとトラウマなシーン。千明さんからのメールを見た時、これは、この3人がグルで、父親の威厳を取り戻させようとしているのではないかと疑った。ただそれにしては、スケールが大きすぎた。私の予想は外れた。 私のエンディングで、もう一つストーリーを書いてくれないかな。 「ダイヤモンドダスト」 安生 正 新宿の一夜の出来事。ストーリーは、ただ、時間の経過を詳細な書き記しているだけ。だか、あまりにも繊細な描写に一気に引き込まれていく。極限の中で、人の本能が少し垣間見れた。 「カシオペアのエンドロール」 海堂 尊 特別車両カシオペアを起きた事件、自殺か他殺か。閉ざされた空間で限られた人々。前半、それぞれの人の朧げな描写で、イメージを膨らませる。事件後の取調べで、少しお互いへの想いも、ちらほら。事件の真相を伝える場面において、全てが暴露された。と思いきや、その裏に、ラスボスが。脚本を書き換えた脚本。最後に、その脚本を上書きする。大女優にして、名脚本家。すべてを独り占めとした。亡き戦友を除いては。終盤のどんでん返しには、やられたと言う思いでした。

Posted byブクログ

2024/01/27

前にドラマ化されていたものを見たことがあって、面白かったので小説も読んでみました。 このミステリーがすごい大賞をとっている作家さん4人。 中山七里さん、乾緑郎さん、安生正さん、海堂尊さんによる傑作アンソロジー。 話自体は個々の物語なのだけど1話終わる事にある幕間や終幕によってそれ...

前にドラマ化されていたものを見たことがあって、面白かったので小説も読んでみました。 このミステリーがすごい大賞をとっている作家さん4人。 中山七里さん、乾緑郎さん、安生正さん、海堂尊さんによる傑作アンソロジー。 話自体は個々の物語なのだけど1話終わる事にある幕間や終幕によってそれぞれの話に繋がりが見えてきて面白い。 私は乾さんの黒いパンテルと海堂さんのカシオペアのエンドロールが特に面白かったかな

Posted byブクログ

2023/04/28

何か短編が読みたいと思い書店で手に取り購入。 4人の作家が書き下ろした作品を文庫化に際して3つの幕間と1つの終幕を追加。4つの作品がうっすらと見事につながっていてそれも良かった。 1番好きなのは中山七里の「残されたセンリツ」 どの小説もも短編だけど物足りなさはなく面白かった。

Posted byブクログ

2023/04/13

ミステリーとして物足りなさはありましたが、 4人の作者の作品の特長をアンソロジーとしてみる事ができるのが良かったです。

Posted byブクログ

2022/09/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

4人の作家の短編ミステリ。 それぞれ面白かった。 1,中山七里「残されたセンリツ」 2,乾緑郎「黒いパンテル」 3,安生正「ダイヤモンドダスト」 4,海堂尊「カシオペアのエンドロール」 【あらすじ】 1,ピアニスト講演後に死体で発見。 2,昔死んだ先輩俳優とヒーロー衣装。 3,東京寒冷地獄。 4,列車内殺人事件。 【感想】 1,さっぱりした話に見えるが、公害問題は現実でも難しく、実に深い。 2,意味不明だけど面白かった。 3,寒さと危機感の描写がよかった。 4,不遜だが頭がいい刑事はカッコイイけど小説の中だからね。

Posted byブクログ

2022/03/27

大賞作家の短編をつなぐとって言うほど、連続性や共通の一串があるってほどではありません。4つのお話は、どれも大賞作家の特徴をキレイに出した作品となっており、楽しめますが、不連続な〜とか、繋がりをあまり押さなくても良かったのではないかと思います。繋がりを作ったテクニックはあくまで作家...

大賞作家の短編をつなぐとって言うほど、連続性や共通の一串があるってほどではありません。4つのお話は、どれも大賞作家の特徴をキレイに出した作品となっており、楽しめますが、不連続な〜とか、繋がりをあまり押さなくても良かったのではないかと思います。繋がりを作ったテクニックはあくまで作家のものではない感じがしちゃいますしね。ダイヤモンドダストは、新宿の街の情景が想像不能な領域なのに感覚としてなんだか寒さすら感じるというのは、作者の力量なのでしょうか。圧巻でした。

Posted byブクログ

2022/01/01

アンソロジーだけど、ちゃんと繋がるようになってて面白かった。 それぞれの作品のはじめにその作家さんの簡単なプロフィールや代表作とかも書いてあって勉強になる。 【ダイヤモンドダスト】が、今この2021年と2022年の年越しの大寒波と重なって大袈裟とは思えない怖さが妙にテンションあ...

アンソロジーだけど、ちゃんと繋がるようになってて面白かった。 それぞれの作品のはじめにその作家さんの簡単なプロフィールや代表作とかも書いてあって勉強になる。 【ダイヤモンドダスト】が、今この2021年と2022年の年越しの大寒波と重なって大袈裟とは思えない怖さが妙にテンションあがってしまった。 【カシオペアのエンドロール】の2人の刑事のキャラが面白くて好きだと思った。 話の構成も面白く、先が気になってどんどん読んでいたのだけど、最後の方になってきて飽きてきてしまった… ザ·どんでん返しで素晴らしい作品なんだと思うけど、個人的にはもうちょっとサクサクッと終わって欲しかったかなあ… でも最後の最後の刑事さんの描写とかはやっぱりよかったし…普通に楽しめる作品だと思う。 結局どの作品も個性あって面白い。 アンソロジーはやっぱり色んな作家さんをちょっとずつ楽しめるっていうのが良い!

Posted byブクログ

2021/10/31

アンソロジーは初読み作家さんに挑戦できるところがいい、自分好みの作家さん発掘するにはアンソロジーで見つけることが多い。今回は4人の作家さんの作品の中で一番自分に合っていたのは安生正さんの『ダイヤモンドダスト』だったかな。謎解きはあまり得意でないからかもしれないけれど、海堂尊氏の『...

アンソロジーは初読み作家さんに挑戦できるところがいい、自分好みの作家さん発掘するにはアンソロジーで見つけることが多い。今回は4人の作家さんの作品の中で一番自分に合っていたのは安生正さんの『ダイヤモンドダスト』だったかな。謎解きはあまり得意でないからかもしれないけれど、海堂尊氏の『カシオペアのエンドロール』は読了するまで時間がかかってしまった。好みの差はあるけれどアンソロジーならではの面白さが堪能できる作品だった。

Posted byブクログ

2021/10/03

4人の著名な作家による四つの謎。 ・残されたセンリツ ・黒いパンテル ・ダイヤモンドダスト ・カシオペアのエンドロール それぞれストーリーもタッチも異なる4作品ですが、それぞれどんでん返しがあります。 また、各作品同士を繋ぐ『幕間』が間に1ページあるのが、良いですね。 全く...

4人の著名な作家による四つの謎。 ・残されたセンリツ ・黒いパンテル ・ダイヤモンドダスト ・カシオペアのエンドロール それぞれストーリーもタッチも異なる4作品ですが、それぞれどんでん返しがあります。 また、各作品同士を繋ぐ『幕間』が間に1ページあるのが、良いですね。 全く別々の作品でありながら、不思議な繋がりを見せています。

Posted byブクログ

2021/07/07

4人の作家による短編ミステリー。それぞれの作品の幕間と終幕により作品に繋がりが出ているのが不思議であり、演出効果が感じられる。作家の持ち味が生かされており、ドンデン返しや医学的考察、天災による暴風雪の凄みは文章でも迫力が感じられた。1冊で4度美味しい作品。

Posted byブクログ