鬼谷子 の商品レビュー
鬼谷子が実在したかは疑問視されていたり、謎が多いそうです。 中国戦国時代に各国の王を弁舌で動かしてきた「縦横家」たちの策謀のための言葉の技術と理論を問いた本「鬼谷子」。 中国の戦国時代の小説やドラマをみていると活躍している縦横家。 ただの口の上手い人だと思っていたらそうではなく...
鬼谷子が実在したかは疑問視されていたり、謎が多いそうです。 中国戦国時代に各国の王を弁舌で動かしてきた「縦横家」たちの策謀のための言葉の技術と理論を問いた本「鬼谷子」。 中国の戦国時代の小説やドラマをみていると活躍している縦横家。 ただの口の上手い人だと思っていたらそうではなく、ちゃんとした「術」なのですね。 張儀や蘇秦といった縦横家たちはなんであちこちの国を渡り歩くんだろう、と思っていたら理由があったのですね。 戦国時代への理解が深まりとても有意義でした。 営業や交渉のビジネス書みたいで勉強にもなりました。
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何らかの目標を人を動かして達成するための術とのことで、東洋版の弁論術ともいえる。ただの弁論術と違うのは自身の生命の安全をも考慮したものとなっていることである。相手の考えを見極めるための話し方、聴き方に始まり、相手の性格や、考え方に基づいて説明の仕方や説得の方法を変える方法をいく...
何らかの目標を人を動かして達成するための術とのことで、東洋版の弁論術ともいえる。ただの弁論術と違うのは自身の生命の安全をも考慮したものとなっていることである。相手の考えを見極めるための話し方、聴き方に始まり、相手の性格や、考え方に基づいて説明の仕方や説得の方法を変える方法をいくつかのパターンで示しており、実用の書であることをうかがわせる。さらに、問題が発生した場合の対処法や身の引き方など、目標を達成するだけでなく生き残るための知恵がある。また、芯を持つこと、すなわち何をすべきかという「志」、すなわち目標がしっかりしていることで、惑わされることがなくなる。そのためにどうするべきかという、心の在り方、コントロールの方法についても触れられている。 残念なのは紙面の都合だろうけど原文が載っていないこと。紙幅の都合だろうけど、本書のような思想であれば解釈違いなどが起きる可能性が高いので原文はぜひとも欲しいところ。 さて、文庫版あとがきにおいて、不確実性の時代において、目標や計画を立てて実行することは時代遅れ、などと評しているが、鬼谷子を解説しておいてなぜそのような発言が出るのか疑問である。変化をとらえて、それを巧みに利用して目標へ近づくことこそが鬼谷子の真骨頂ではないのか?そもそも目標もなしに何をするというのか?余計な一言で鬼谷子を理解していないことがバレてしまった。著者は実は安定した状況に居るのであろう。まさに「外」での弁舌で身を危うくする、だ。
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